その小島記者が「牛乳:「有害」本が波紋 でもやっぱり「有益」は多数派」という記事で俗に言う“牛乳有害説”の賛否を手際よく解説してくれている。
それにしても何十万部にもなるベストセラーで、軽率にそんなこと論じるのはちょっと問題じゃないかって思う(≧▽≦)。少なくとも「反論」の方に遥かに説得力があるんじゃないか。
僕は牛乳は好きな方で、毎朝コップ1杯は欠かさず飲む。そりゃあ、一日の食事の過半が牛乳を飲むような極端な生活をしてればともかく、普通に飲む程度で重大な問題など起こりようがないって考えるのが、常識ってもんである(関連サイト)。
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一方であれだけ反GMで騒いだ陣営は、この有害説にはだんまりを決め込んでいる。主張するのは、UHT殺菌の問題性を批判するだけ。牛乳有害説って牛乳そのものの否定なんだよ。ま、低温での殺菌の方がマシってニュアンスはあるんだけど。ところで僕は低温殺菌の牛乳の方がずっと美味しいとは思っている。ただそれは嗜好の問題とより良い原乳でなければ製品化できない(関連サイト)という付加価値を買ってるだけで、UHTが偽者だなんだという議論には組しないよ。
ひどいのになると「アメリカ、イギリス、オーストラリア、北欧など酪農先進国では一般には売られていない牛乳のカスを日本では栄養価が高く体に良いと学校給食や病院食で出しています」なんて記述まである(牛乳の熱処理問題)。
冗談じゃあない!UHT牛乳が主流の日本は異常だって、よく否定派は言うけど、ヨーロッパの主流はパスチャライズド・ミルクとロングライフ・ミルクなんだよ(より安全な殺菌技術の進歩)。その辺の間違いがなぜ起こったかについてはここを参照。
繰り返すけど、僕は低温殺菌牛乳に味と品質に優位性を認めるって立場(異論は当然ありうる)。だけど、自己の主張を正当化するためにご都合主義の言いまわしをして良いわけがない。その点で「牛乳有害説」も一部の「UHT批判」も変わるところがないように思えるんだ。