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日本の国際連合加盟50周年を記念して発行される千円銀貨。
その打ち初め式大阪市北区の造幣局で行われた。
発行枚数は7万枚で、販売価格は6千円だという。
United Nations、日本が“国際連合(略称:国連)”と勝手に翻訳している原語である。
しかし、これを直訳すると“連合国”となり、文字通り第二次世界大戦の戦勝国連合、
すなわち日本の敵国連合なのである。
この“連合国”がいつの間にか“国連”と翻訳されるようになった。
この“国連”という言葉だけを聴くと、ほぼ世界の全ての国が加盟する“中立的国際機関”
のように聞こえてしまうが、そう錯覚させるために敢えてそう翻訳したのだろうか。
だとすると見事な“迷訳”である。
それはともかくとして、近代に入り、わが国並びにアジア周辺国は自らが自らでない国に
変わることを強要されつつ今日にまで至っている。
近代以前は、国家も国境も領土も持たず、山川草木と調和・融合しながら生命を育んできた。
蝦夷地にはアイヌ人が住んでおり、沖縄は琉球王国であった。
ハワイには英語を話す白人などは存在せず、
ハワイ語を話し、カメハメハ大王の君臨した平和な島であった。
朝鮮半島も現在の中国領土との境界は曖昧であり、清国の支配はチベットやウイグルにまでは
その影響力は及んでおらず、台湾島は一応というくらいの清国であった。
東南アジア、とくに現在2億1000万人を有するインドネシアは、数万の民族があり、
一つの国家という意識はなく、それぞれ平和に生きていた。
それ以上の民族と言語があるのが印度である。ここも現在は10億を超えているが、
地域的意識はあっても国家意識はなかった。
勿論、領土争いが全くなかったわけではない。それは王族や豪族、武士同士の戦いであり、
今で言えば、ヤクザ同士が戦っているわけで
(近年は銃撃戦が多く、堅気に対しての誤射も多いが)、欧米に比べれば一般市民が
巻き込まれることは少なかった。
欧州とりわけ英国に端を発する西洋文明は、自然を征服する文化である。
この要因をキリスト教文明即ち、イエス・キリストの教義だとする説が多いがこれは違う。
今回はこれに言及しないが、とりあえず資本主義が作り出したものであると述べておくにとどめる。
彼らの思想は人間と自然を白黒にわけ、別個のものであるとして二元化する。
明確な境界を作りたがるのである。小学生で言うと「自分の机に入ってきてはダメ。
自分の陣地だからと主張する。そこでそういう子どもに対して他の子どもは意地悪に
その机の上に手を突っ込んできたりするので「空中もダメ」と言い出すのである。
こうして、「ここからここまでは俺の縄張り」という小学生レベルの考えで作り出されたのが、
ヨーロッパの諸国である。
ところで、アジアには豊富な水があるため、自然調和型の稲作によって発展してきた。
ところがヨーロッパの主食は小麦である。小麦の畑作は、毎年同じ場所で耕すことができないので、
いったん休耕地にして別の場所を耕す必要がある。
生きるためには他の所有地を犯さざるを得なくなる。
そこでヨーロッパの諸国はつねに隣国に侵略しようとか、
いつ自国が侵略されるかもしれぬという不安に苛まれることとなる。
また、食料資源がアジアに比べて少ないことと、資本主義の発展により貨幣に依存し、
アフリカなどからの搾取をしていくこととなる。果てはアメリカ大陸を「発見」したなどと言って
多くの自然人・東洋人を殺害したり、苦役を強いたりした。
先進国などと言っているが、これら白人文明はアジア、アフリカ、アメリカ・インディオ、オセアニアの
犠牲によって築かれた侵略文明である。この先進国の中に日本は黄色人種であり、
東洋人でありながら入っているのだ。
しかしわが国は欧米列強に抵抗すべく戦った歴史も持つ異例の国である。
ところが今では米国従属となり、白人文明と同じく、有色人種を見下す立場に成り下がってしまった。
故人となった藤田田日本マクドナルド社長は「日本人もハンバーガーとフライドポテトを食べ続ければ
やがてアメリカ人のように背が高くなり金髪になり、優秀な民族になる」などとのたまう人物も出てくる
始末だ。彼らの本質は西洋科学で作られた製造品を、西洋の経済学でもって売るという商売である。
中国も韓国も印度も東南アジアも、欧米資本主義の価値観を一刻も早く身につけて
追いつこうと懸命である。彼らはこれを進歩・発展と呼ぶのである。
アジアもアフリカもそうだが、国境の線引きは近代になってから、
欧米のその世界観によって作り出されたものだ。朝鮮半島は一時、日本の領土であったが返還され、
米ソによって南北に分断され今日に至っている。台湾も同様に日本の領土から返還され、
西洋思想たるマルクス主義に対峙する国民党が中華民国を名乗りだした。
インドネシアは自分たちがひとつの国家であるとの認識は持っていないのに、
一括してポルトガルやオランダが植民地としていたために一国扱いされ、独立後は
やむなく国家となった。ベトナム、カンボジア、ラオスの三国もフランス領土を
三分割しているが、それぞれ無理やりに一国制度をとらされている。
現在10億人を有する印度も英国領土ゆえに
「インド」という英語の概念を外から与えられただけだ。
アフリカでは国境が直線で引かれていることが多い。
近代国家の概念のないアフリカ諸民族を欧米論理で作り上げた結果だ。
中東にいたっては、全て英・仏・露の領土争いに巻き込まれて国境に線引きがなされている。
イラクにはシーア派、スンニ派、クルド人がいるが強制的に一国にされたので国内では紛争が絶えない。
とくにクルド人はトルコ、イラン、イラク、アフガンに跨っており、自分たちの国を作ることもできず、
また作ろうとすると必ず潰され、跨る各国に虐げられている。
この上、米英をはじめとする西洋諸国家は、“国際連合”などという偽善組織をつくりだした。
そもそもは“連合国”だが、現代ではほとんど全ての国が加盟しているため、
「国連合」と言えなくもないが、その実体は伴っていない。この「国連合」は、
地球上のごくわずかな文明観であるアングロ・サクソンの生き方を基にしている。
西洋近代国家という概念が彼らの論理であり、本来、自然人たる東洋人の論理ではない。
国連本部の所在するニューヨークでの勤務はまずアメリカの「常識=競争」でのしあがり、
他人を蹴落としてでも出世する仕組みを身につけなければならない。
地球上のごくわずかな面積と一億にも満たない人口の島である英国から発祥した言語を
世界共通の言葉として話さなければならないという、他文明排斥主義に基づくのが“国連”である。
“国連”は戦争をなくすための組織だという。米国もまた「非人道」「人権無視」をなくし、
いまだにどこかに独裁政治があれば、民主主義を押し付けるため、「非人道」「人権無視」の
帝国主義を世界に出かけていってバラ巻いている。それと同じく、
“国連”も「戦争をなくすための戦争」「平和のための戦争」という人殺しを日夜行っている。
NATOも同様である。
米ソ冷戦終焉後に起きている国内紛争、民族闘争も「正義」という錦の御旗を持つ“国連”は、
世界平和のため征伐を加え、悪徳政府に隷従している多くの民間人を殺していく。
彼らの作り出した、当初は畑作のためだけの国家という概念が、勝手に線引きすることを
全世界で始めだしてからおかしくなってきた。もはや小麦を作る必要はないが、石油はほしい、
他の食料がほしい、建設利権がほしいなどなど際限なく続いていく。
そのうち、自然物よりも紙でできた貨幣を大切にし、マネーゲームでの勝利が生活を豊かにする
という「不自然社会」を押し付けるマッチポンプが“国連”の仕事である。
この“国連”を崇めているのが、日本では自由民主党から日本共産党にいたるまでの全ての
政党である。自民や民主が米国信仰ボケなのはよくわかるが、共産・社民が“国連”を
信仰しているのは矛盾も甚だしい。“国連”に加盟するにはまず、軍隊を持っていることが、
必須条件なのである。民主党、とくに小沢一郎代表などは「米国従属をやめて、
“国連”中心に」などと主張していたが、どこにその違いがあるのか。
彼らは政権にいないため、無責任に言っているだけだろうが、米国に追従しないけれども
米国的なものには追従するというわけである。
小沢氏の言っていた「普通の国」という考えも欧米先進国が普通でそれ以外の9割以上の国々は普通では
ないという考え方である。
「世界の常識」というのも、だいたいが米英帰りで、ハクをつけたと勘違いしている、
政策音痴の閣僚や政治評論家の意見を鵜呑みにしている政治屋が国会で議席を
多数占めるにいたっているところに端を発している。
とくに「松下整形塾」で形だけを変えればいいと思っている若者議員諸君。
こうなると国連での力こそが求められ、“安保常任理事国入り”が再々燃してくることは当然である。
以前のそれは「安保理=軍事大国」を目指すのかと言われたが、今日のそれは極めて現実的であり、
よりいっそう具体化を帯びてきた。
いまだに『連合国』の敵国と明文化されている日本とドイツが安保理入りすることで
蹴りをつけようとでも言うのだろうか。
国連分担金を滞納し続ける米国が支配する国連傘下にいる以上、
従米政策から抜け出ることは決してできない。したがって“国連”は脱退すべきであるという
当然の結論に達するのである。この主張はつい最近まで異端扱いされてきた程、
日本には国連信仰が根付いていた。だが、昨今出版されている書物のタイトルだけをみても、
随分と国連脱退論が多くなってきたのは国連脱退論を主張し続けてきた、
わが党の功績も少しは有るのかもしれない。
いずれにしても、『連合国脱退』を党是にしている政党はどこにもない。
安保理入りどころではないのだ。欧米「先進国」によって身勝手に作られた近代国家と
その論理で作られた『連合国』などは一刻も早く脱退し、
自然調和型の地域連合をアジアから始めようではないか。