前略、ハイドン先生

没後200年を迎えたハイドン先生にお便りしています。
皆様からのお便り、コメントもお待ちしています。
(一服ざる)

ジャクソン・ポロック展 (東京国立近代美術館)

2012-03-12 20:38:04 | 美術関係
東京国立近代美術館で『生誕100年ジャクソン・ポロック展』を観てきました。

期待していた程では・・・と、予想していなかったけど・・・が半々という感じです。


本展覧会のポスターにも使われている、なぐり書き?したような絵は、
「ポーリング」、「ドリッピング」と呼ばれる技法のようで、
絵画史に残る画期的な作品とのことです。

  ちなみにポスターは『インディアンレッドの地の壁画』という作品で
  最新の保険評価額は200億円とのことです。

発表当初は批評家からは「カオスだ」と批判されたようですが、
決してデタラメに描いているのではなく、
彼なりの美意識に基づき計算されて描かれているとのこと。


・・・のようです・・・とのことです。と歯切れが悪いのは、
それらの作品が「私」には、それほど「衝撃的」でも「美しい」ものでもなかったからです。
(観て感動する、というより自分でも塗料をぶちまけてみたくなる・・・という感じ)

抽象絵画は好きなのですが、これは単に好みの問題で如何ともし難いものです。
これが「期待していた程では・・」の理由です。


初期の作品は、宗教画を思わせるような色合いで、むしろそちらに惹かれました。
また後期・晩年の作品は、色も黒一色で余白も多く、水墨画、墨絵のような趣です。

床にキャンバスを置いて描くことについてポロックは
「東洋(アジア?)では昔から行われている」というよなことを言ったようですが、
そういった"描き方"も作風に影響を及ぼしたのかもしれません。
これらが「予想していなかったけど・・・」の理由です。


30年前(小、中学生時代)の多感な時期でしたら、
ポロックとは違った出会い方をしていたかもしれません。




展示会場出口にポロックのアトリエが再現されていました。
塗料の飛び散った床面です。


<追記>
東京国立近代美術館はさすがに常設作品も充実していますね。
こちらも十分楽しめます。
コメント
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