感動としあわせの家づくり物語

岡山県倉敷市の工務店「林建設」の大工職人「林俊文」が仕事で感じた「感動としあわせの家づくり物語」を綴っていきます。

人も木も適材適所で依り良い家づくり物語を・・・

2013-12-19 20:35:31 | 家づくり職人物語
昨日の雨での予定の変更に今日は気ばかりが焦った一日に疲労感をたっぷりと感じながらのブログの更新。

今日は大工の「まっちゃん」がひとり倉敷市粒江の屋根改修工事現場で軒天井の下地組みの作業。

外装の造作仕事では足場の上がり降りや屋根の形状に合わせての下地作りに面倒とも言える部分の工事では在りますが、避けては通れない仕事。

其れでも何も言わず淡々と野縁材を使って組み立てていくしかない軒天井の下地組の作業に懸命に取り組んでくれていた「まっちゃん」の姿が印象的。

この作業を嫌う大工さんもいる様で、私も何度か他所の大工さんから新築現場の軒廻りの造作工事を依頼された事もありますが・・・

幾ら単価が良くても、知らない大工さんが工事している現場へ入り込んで大工仕事をするような事はしませんので丁重に断りさせてもらいましたが・・・

よく考えれば確かに高齢の大工さんにとって、この軒廻りの仕事はシンドイ作業かも知れません。

私が知る限りでは個人の大工さんと言えば大抵が親子でひと組になっている大工さんが殆どで、たまに若い大工さんが一人でされている場合は殆どがハウスメーカーさんの専属大工さん・・・

特に今年は職人さん不足が言われるだけに手の空いている大工さんを探すのは何処も苦労している様子。

此れは大工さんに限らず他の建築職人さん全般に言える事では在りますが現状、仕事があっても職人さんの手が取れないで困っている話はよく耳にします。

其れでも業界が切羽詰っている時期だからこそ、目の前の仕事に安易に飛びつかず自分たちの最善が尽くせる量の仕事だけを丁寧にこなす事が何より大事。

この慌ただしさに負けて、3日かかる仕事を2日で終わらす様な仕事をしてしまうとリピートや紹介での依頼が殆どの当社にとっては致命的。

長い大工人生の中でも、こう忙しい時はほんの一時の事。「今」という時間を大切にしながら未来へ繋げる仕事を心がける事を忘れては成らないと改めて自分に言い聞かせねば・・・

さて、写真は「しんちゃん」が倉敷市新田で床暖房の不調からフローリングを捲り暖房設備の修理をする現場で大工仕事に取り組んでくれている所。

フローリングを捲る時に床暖房に傷がつかない様にフローリングを捲るのが一番のポイントではありますが、普段の言動には似つかわしくなく実は彼は当社で一番、慎重派な大工さんだけにこちらの現場も卒なくこなしてくれます。

夕方には無事に新しいフローリングを貼り一日で修理完了したとの報告にひと安心。

幾ら社内教育を試みても人間ですから誰しも癖や考え方は微妙に違って当然、しかし其々の短所や長所を知りその人に適した現場を振り分けていく事は非常に大事。

木材に限らず適材適所を心がける事で職人さんの持ち味を最も生かせ、依り良好な「家づくり」をお届けする事ができる様です。

一本の木から始まる感動としあわせの家づくり物語 林建設 林俊文

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