山の頂から

やさしい風

目が語る

2010-11-11 23:31:25 | Weblog
 開店準備をしていたら、「まだ駄目かね?」と年配の御夫婦に言われた。
少し風がある。火の気がないがよかったらどうぞ~とお通しした。
時折見える方だったが、久しぶりの来店だった。

 会計を頂きながら、ひょんなことから人形の話題になった。
「与勇輝という人形作家を知ってる?」と聞かれた。
名を思い出せないが昭和時代を表現している作家の作品が気になっていた。
もしかしたら、その作家のことではないかと問い返すと、
確かにそうであった。
そのお客さんは与氏とマネキンを造る会社で共に働いていたという。
最近開かれた作品展の会場で与氏と撮った写真を見せてくれた。

 与勇輝氏の人形の数々すべてが目で物を言っている。
昭和時代の貧しいが心優しい人間が生きていたあの頃の言葉で・・・
布の彫刻家といわれるそうだが、作品を見ているとその世界に浸ってしまう。
作品の細部で何らかのメッセージを発している。
見せて頂いた作品集の中の【姥捨山】を一目見るなり涙が滲んだ。
かつて、アインシュタインが日本を訪問された時、
真宗大谷派の僧侶、近角常観先生と対談された中で、
仏様を知りたいというアインシュタインに、
近角先生は、姥捨山にまつわる伝説を例にあげ説明されそうだ。
口減らしのために老いた親を山に捨てる風習があった昔。

   「奥山に枝折る莱は誰がためぞ親を捨てんといそぐ子のため」

 今まさに深い々奥山に親を捨てようとする子のために、
帰り道を迷わぬようにと、背負われた親が枝を折り道しるべにした。
その心こそが仏様であると話されたという。
それを聞いたアインシュタインは涙ぐみながら、
日本の宗教の教えに感動したそうだ。
缶ソーリー、賎獄監房チョーカンには姥捨ての古歌は理解できないだろうなぁ~
何しろ倣図ものコッカのコーサクインに敬語を使うオタンコナスだもの!!
彼らの目は真心を語らない。腐った魚の目をしている