日本と世界

世界の中の日本

多国間条約の場合、締結した国の数が一定数を超えた後に発効すると定めているものが多い

2020-11-15 18:15:41 | 日記

批准(ひじゅん、ratification)は、国家が条約に拘束されることに同意する手続きのひとつである。

通常は議会の同意を得て元首等が裁可あるいは認証、公布等を行うことにより国内において成立し、多国間条約においては国際機関等の寄託者[1]に批准書を寄託すること等により、また、二国間条約においては締約国間で批准書を交換すること等により[2]、確定する[3]

なお、アメリカ合衆国など連邦制を採用する一部の国では、国内法の制定にあたっても批准の用語が使用されることがあるが、本項では主に国家間の条約について解説する[註 1]

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目次

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概要[編集]

ひとつの国家が国・地域をまたがる条約や協定に正式に拘束されることへの同意を表明する方法(総称して「締結」と呼ばれる)は、通常、個別の条約において規定されており、多国間条約の場合には、多くは、「批准」や「受諾」(acceptance)、「承認」(approval)や「加入」(accession)による[4]。また、二国間条約の場合は、批准、受諾、承認、加入のほか、公文の交換[5]による場合もある[2]。中でも、批准は署名、議会における承認、元首等による裁可・認証、及び、批准書の寄託を経る厳格な手続きであるため、重要な多国間条約には、条約に未署名の国(条約の交渉に参加しなかった国)に対して加入による手続きを認めているほかは、批准によらなければならないとしているものも多い(例:ジェノサイド条約欧州人権条約[7]社会権規約自由権規約ウィーン条約法条約包括的核実験禁止条約)。こうした条約は、条約に署名した国については、批准書とよばれる国家の同意や確認を示す文書を作成し、この文書を寄託または交換することによって、はじめて当該国について条約の効力が生じることとなる。

古くは外交権君主の元に集約されており、この時代の締結は君主による条約内容の確認行為であった。大日本帝国憲法において、条約の締結が、帝国議会ではなく天皇の諮詢機関である枢密院による審議を経た背景には、条約締結権が天皇(実際には天皇が派遣した全権代表)にあると考えられていたことがある。締結が議会を経るようになったのは、アメリカ合衆国憲法において、行政府が派遣した全権代表が署名した条約内容を国民の代表である議会が国家・国民のために再検討するために議会による批准手続きを導入したことに由来している。

多国間条約の場合、締結した国の数が一定数を超えた後に発効すると定めているものが多い。発効後も、署名のみを行い未締結の国は条約に拘束されない。

上述のように、批准手続きのうちいくつかの手続を省略した受諾、承認、加入による締結を認める条約もあるが、当然ながら、締約国の国内法が簡略化された手続による条約の締結を認めない場合は、そのような条約でも締約国が国内法において定めた手続に則って処理される。また、条約に代えて、行政機関である政府間の取り決めであって、議会による承認等の煩雑な締結手続きを要さない行政協定(政府間協定)[8]を締結する場合もある。


RCEP、15カ国が署名 世界貿易3割の大型協定に

2020-11-15 17:47:43 | 日記

RCEP、15カ国が署名 世界貿易3割の大型協定に

経済
 
東南アジア
2020/11/15 14:00 (2020/11/15 15:53更新)
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RCEPの協定に署名する梶山経産相(右)と首相(内閣広報室提供)

RCEPの協定に署名する梶山経産相(右)と首相(内閣広報室提供)

 

日本など15カ国は15日、オンライン形式で会合を開き、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)に署名した。

世界の国内総生産(GDP)や貿易額で3割を占める大型の自由貿易協定(FTA)が発足する。

当初交渉に加わっていたインドは参加を見送った。

首脳会合には日本から菅義偉首相が出席。

15カ国は首脳会合に引き続き、オンライン形式で署名式に臨んだ。

RCEPも含めた東南アジア諸国連合(ASEAN)の一連の会合を主催したベトナムのフック首相は15カ国の署名後に会見し、

RCEPはまもなく批准され、全てのRCEP加盟国のビジネスに繁栄をもたらすことになる」と話した。

 

 

菅首相は首脳会合で「コロナ禍で世界経済が低迷し、内向き志向も見られる中であっても、自由貿易を推進していくことが重要だ」とRCEPの意義を強調し、インドに加入を働きかける考えを示した。

首脳会合と署名式に参加した梶山弘志経済産業相は

首相官邸で記者団に「日本の工業製品や農水産品のアジア圏への輸出拡大に大きく寄与する」と述べ、

発効時期については「各国の事情によるが、できるだけ早く発効させたい」と話した。

RCEPは東南アジア諸国連合(ASEAN)10カ国と日中韓、オーストラリア、ニュージーランドの15カ国が参加する。

昨年まで交渉に参加していたインドは不参加を決めた。

日本にとっては貿易額で1位の中国、3位の韓国と結ぶ初のEPA(経済連携協定)となる。

 

 

日本はインドの参加で中国をけん制しようとしたが、インドが交渉から離脱し、中国・韓国との貿易拡大で実利をとる戦略への転換を迫られた。

一方、中国は米国との対立が続くなか、アジアでの協調を優先。米国抜きの枠組みづくりを急ぎ、自国の影響力の及ぶ経済圏構築に力を注いだ。

米国が大統領選の結果を踏まえ、アジア太平洋地域での貿易にどう関与するかが今後の焦点になる。

RCEPが発効すれば、中国の存在感が増すとみられ、アジア貿易の様相が大きく変化する可能性がある。

RCEPの枠組みでは、中韓ともに9割程度の工業品で日本から輸出する際の関税を段階的に撤廃する。特に自動車部品などの輸出拡大への期待が大きい。中国への輸出では、現在は3%程度の関税がかかっているガソリン車用のエンジン部品の一部などについて発効時に関税撤廃する。

食品に関しても、中国向けの日本酒やホタテ、韓国向けの焼酎などの関税を段階的に撤廃。輸入に関しては、コメや麦などのいわゆる「重要5品目」は関税引き下げの対象から外す。農業生産国が多い事情に配慮し、農林水産物の高度な自由化は見送った。

工業品や農林水産品の関税削減・引き下げに加え、データの流通や知的財産など計20の分野で共通のルールを設ける。投資企業への技術移転要求を禁止するほか、コンテンツやデータなどのデジタル情報に関し、国境を越えた自由な流通の確保を各国に求める。

(学頭貴子、ハノイ=大西智也)


RCEP、15カ国で署名 首脳会合、中韓と初EPA 世界GDP3割の経済圏

2020-11-15 17:35:26 | 日記

RCEP、15カ国で署名 首脳会合、中韓と初EPA 世界GDP3割の経済圏

15日、テレビ会議方式で開かれた東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の首脳会合=ベトナム・ハノイ(ロイター)
15日、テレビ会議方式で開かれた東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の首脳会合=ベトナム・ハノイ(ロイター

日本や中国、韓国、東南アジア諸国連合(ASEAN)などが参加する東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の首脳会合が15日、テレビ会議方式で開かれた。

 

菅義偉首相が出席し、交渉から離脱したインドを除く15カ国で協定に合意、署名した。

国内総生産(GDP)の合計が世界全体の約3割を占める巨大経済圏が誕生する。

日本にとっては、貿易額が最大の中国、3位の韓国が含まれる初めての経済連携協定(EPA)。

新型コロナウイルス流行の影響で世界的に経済回復が遅れる中、関税削減や、その対象を定める原産地規則などの統一的ルールに基づく自由貿易を推進する。

議長国であるベトナムのフック首相は会合で「多国間貿易体制を維持し、サプライチェーン(部品の調達・供給網)を再活性化することができる」と強調した。


2018年12月30日に発効された「TPP11(正式名称:CPTPP)」について解説

2020-11-15 17:14:48 | 日記

2018年12月30日に発効された「TPP11(正式名称:CPTPP)」について解説します。

TPP11とは、日本を含めた11ヵ国が加盟する「環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定」(※通称 TPP11)を指します。

わかりやすく説明すると、TPP11(CPTPP)とは、2017年にアメリカがTPPを離脱した後に再開されたFTA(自由貿易協定)であり、世界のGDPの約14%を占める巨大自由経済圏です。

TPP11では関税撤廃が定められていることから、ヒトやモノの移動がより活発化することが期待されています。

グローバル市場でビジネスをしている日本企業にとってのメリットは、海外での販路開拓・販路拡大はもちろん、特にASEAN諸国や北米、オセアニア圏といったTPP11(CPTPP)の加盟国への海外進出が容易になります。

2019年は日欧EPAの発効もあり、今後多くの日本企業にとって「海外」というワードが身近になっていきました。

さらに2020年5月、中国の国会となる全国人民代表大会(全人代)開幕後、中国の李克強(リー・クォーチャン)首相が、アメリカが離脱した後のTPP11への参加について〝前向きである〟という旨を述べたことが話題となりました。

それではさっそくTPP11(CPTPP)の概要やメリット・デメリット、そして他のメガFTA(巨大自由貿易協定)について見ていきましょう!

▼TPP11(CPTPP)の基礎知識 | 海外進出する日本企業のメリットも解説

 

▼アナタの海外ビジネスを成功させるために

1. TPP11(CPTPP)とは?

日本主導の自由貿易協定

2018年12月30日に発効したTPP11(Comprehensive and Progressive Agreement for Trans-Pacific Partnership、環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定)は、TPP11とも呼ばれているメガFTA(自由貿易協定)のひとつです。

このTPP11(CPTPP)は、世界のGDP(国内総生産)の約14%を占める巨大な自由貿易経済圏となっています。

元々は、アメリカが主導していたTPP(環太平洋経済パートナーシップ連携協定)に端を発していました。

2015年には12ヵ国で大筋合意がなされ、2016年に署名されまたのです。

しかし、2017年1月にトランプ大統領がTPPからの離脱を表明。

アメリカのTPP参加は実現に至りませんでした。

そこでアメリカに代わって指揮をとったのが日本。

アメリカを除いた11ヵ国でTPP11の実現へと交渉を再開したのです。

TPP11(CPTPP)の加盟国

TPP11は以下の国で構成されています。


■東アジア
日本
■東南アジア(ASEAN)
シンガポール
ベトナム
ブルネイ
マレーシア
■オセアニア
オーストラリア
ニュージーランド
■北米
カナダ
メキシコ
■南米
ペルー
チリ

以上の11ヵ国を見てみるといずれも環太平洋(Trans-Pacific)造山帯に含まれる地域となっています。

またEU離脱を控えているイギリスは、

離脱後はEUと日本やASEAN諸国等との自由貿易協定が適用されないこともあり、TPPなどのFTA締結に意欲的であるとされています。

TPP11(TPP11)の発効基準

2018年12月に成立したTPP11(CPTPP)は、11ヵ国中6ヵ国以上が批准して60日後に発効するとなっていました。

9月末時点では、メキシコ、日本、シンガポール、ニュージーランド、カナダ(批准完了順)が批准していました。

10月31日に6ヵ国目となるオーストラリアがTPP11を批准したため、12月30日に発効しました。

残り5ヵ国(ベトナム・ブルネイ・マレーシア・チリ・ペルー)は未批准となっていますが、ベトナムは2019年1月14日に批准しました。

その一方、マレーシアでは昨年就任した老練なマハティール首相の下で、TPP11批准が検討されていますが、交渉見直しを求める意見を上がっています。

アメリカ・中国をけん制?

アメリカはトランプ政権下で保護主義政策による経済政策を進めています。

これにより、EU(欧州連合)や中国などの地域・国に影響を及ぼしています。

特に中国とは、昨年から米中貿易戦争と評される追加関税の応酬が続いています。

一方中国では、中国共産党による管理経済体制が敷かれています。

FTAであるTPP11は、このようなアメリカや中国に対してけん制の意味が込められているという見方もあります。

さらに、さらに2020年5月、中国の国会となる全国人民代表大会(全人代)開幕後、中国の李克強(リー・クォーチャン)首相が、アメリカが離脱した後のTPP11への参加について〝前向きである〟という旨を述べました。

アメリカ離脱後のTPP11に中国が参加した場合、日本よりも強い発言権を持つ可能性は充分にあるでしょう。

2. TPP11(CPTPP)のメリット・デメリット

海外進出が容易に

TPP11のメリットとして挙げられる点は、今までより加盟国への進出が容易になる点です。

加盟国には、ベトナムやマレーシアを中心に経済成長が著しい国が多くみられます。

例えばベトナムでは、政府調達の開放により、外資系企業のベトナムでの経済活動を拡大させることが見込まれています。

また現在日本とベトナムの間には、経済連携協定(EPA)が締結されており、非関税品目が定められていますが、TPP11発効により、その品目が増えます。

日越EPAでは、42%の工業製品の関税が免除されていますが、TPP11では70.2%に増加します。

また段階的な関税撤廃により、製品によっては輸出入にかかる関税のコストを削減することができます。

これにより、日本企業にとっては製品の輸出入が容易になり、海外の販路開拓・販路拡大が容易になります。

国内市場縮小の可能性

自由貿易による国際競争にさらされる国内市場では、農林水産を中心に国内市場の縮小が懸念されています。

特にニュージーランドやカナダなどの食料自給率の高い国からの安価な農作物の輸入や遺伝子組み換え農作物の輸入は問題視されており、国内の農業従事者にとって厳しい競争になると言われています。

これに対し農林水産省は、2017年に「総合的なTPP等関連政策大綱」を発表し、「2019年の農林水産物・食品の輸出額1兆円」の目標を掲げました。

目標達成のための施策として、農業機械導入への補助や農地の大区画化の支援、さらに政府による国別枠輸入量相当の備蓄米の買い入れなどを打ち出しています。

これにより、農業従事者の保護に努めながらも、国産農作物・水産物の輸出を拡大することで国内市場の拡大・海外市場への展開を目指すと考えられます。

8ヵ国とのEPAで恩恵少なく

日本は、既にTPP11加盟国の10ヵ国のうち8ヵ国と経済連携協定(EPA)を締結していることから、TPP11から受けられるメリットは少ないのではないかという指摘もあります。

EPA未締結の国は、カナダとニュージーランドとなっていますが、カナダとは交渉中断中、ニュージーランドとは、EPA交渉をしていない現状があります。

カナダとのEPAが締結されれば、日本のGDPを7,500億円まで増加すると推測されています。

一方、ニュージーランドとのEPAについては、2009年の鳩山由紀夫元総理大臣とジョン・キー・ニュージーランド首相との日ニュージーランド共同プレスステートメントでその可能性について言及されていますが、交渉段階には至りませんでした。

以上を踏まえると、カナダとのEPA締結の代替としてTPP11が機能することで上記のメリットを十分享受できると考えられます。

また、ニュージーランドとの自由貿易によるGDP推計などは不明ですが、カナダと同様数千億円のGDPを拡大するできると思われます。

しかし、日本のGDPは約500兆円となっているため、その経済効果は微々たるものであると言わざるを得ません。

3. TPP11(CPTPP)以外のメガFTA構想

日欧経済連携協定(日欧EPA)

日欧経済連携協定(日欧EPA)は、世界のGDPの約3割、貿易総額で約4割を占める巨大自由貿易圏(メガFTA)と言われています。

2009年に日欧定期首脳会談にて提案され、2017年7月に計18回の協議を経て大枠合意、同年12月に両者で交渉妥結に至りました。

2018年11月には日本が承認案を閣議決定、12月にはEU議会が承認し、2019年2月1日に発効されました。

これによってGDPで約5兆円の経済効果が見込まれています。

日欧EPA発効されたことでEU側は約99%の品目を非関税とするとともに、日本政府の調達案件への参加(入札)も可能になります。

これにより、EU産のワインやチーズなどの加工物が安く販売されます。一方日本は、約94%の品目で関税撤廃となります。

RCEP

RCEP(Regional Comprehensive Economic Partnership, 東アジア地域包括的経済連携)は、ASEAN10ヵ国と6ヵ国(日本・中国・韓国・オーストラリア・ニュージーランド・インド)によるメガFTA構想です。

2012年にASEAN関連首脳会議にてRCEPの交渉が開始しました。

いまだ交渉妥結には至っていませんが、2019年の妥結を目指しています。

交渉では、税関手続きや知的財産、電子商取引等の18分野が交渉対象となっており、現在までに…

・税関手続き・貿易円滑化
・衛生植物検疫措置(SPS)
・任意規格・強制規格・適合性評価手続き(STRACAP)
・中小企業
・経済技術協力
・政府調達
・制度的事項


(みずほ総合研究所「RCEP交渉年内実質妥結見送り 2019年交渉妥結を目指すも、難題は依然残る」より)

の7分野に合意がされています。

RCEPが締結されれば、世界人口の約半分、世界のGDPの約3割、世界の貿易総額の約3割を占める広域自由貿易経済圏が誕生します。

また、日本の貿易総額のうち約47%がRCEP参加国で占めていることから、日本にとって非常に重要な経済連携であると言えます。

日中韓FTA

日中韓FTAは、2012年の日中韓サミットで交渉が開始されました。2018年12月までに14回の協議が行われており、未だ締結には至っていません。

日中韓FTAは、先述のRCEPやアメリカやロシア、香港など21ヵ国・地域が参加する広範なアジア太平洋協力(FTAAP)実現のための一歩だともいわれています。

しかしながら、日中韓の関係は、政治や歴史問題などにより不安定であることから実現にはまだ時間がかかると思われます。

そのため、2019年に早期妥結を目指すRCEPが、日韓FTAより先に実現する可能性もあります。

4. TPP11(CPTPP)で海外進出がより身近に

アメリカ・中国にも注目

以上、TPP11(CPTPP)についてみてきました。TPP11により、ベトナムやシンガポールなど高成長が続く国に対して、よりアプローチがしやすくなります。また、2019年2月1日に発効された日欧EPAにより、欧州市場へとアクセスが容易になります。

その一方で、保護主義政策が続くアメリカや米中貿易摩擦であえぐ中国は、人口規模や経済規模から見て魅力的な市場にも拘らず、環太平洋地域・EUと比べて進出がしにくくなっているという印象を受けます。

しかしながら、日本企業にとっては重要な拠点であることは間違いありません。

2019年は、アメリカや中国だけでなく、TPP11加盟国やEUへの進出チャンスとなる年になるとも言えるでしょう。


中国主導のRCEPは参加、CPTPPは不参加…難しい立場の韓国

2020-11-15 16:02:38 | 日記

中国主導のRCEPは参加、CPTPPは不参加…難しい立場の韓国

配信

 

 

 

中央日報日本語版

韓国の文在寅ムン・ジェイン)大統領が15日、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)に最終署名する。

RCEPは中国が主導する世界最大の自由貿易協定(FTA)だ。

輸出で暮らす韓国にはもう一つの機会となる。 しかし時期が微妙だ。

米大統領選挙でバイデン氏が勝利し、世界通商秩序が変曲点を迎えているからだ。

米国中心の「CPTPP」(環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定)がまた浮上する可能性がある。

韓国は米中の対立の間で高次方程式を解かなければならない状況を迎えた。

RCEPは世界最大規模の地域経済共同体の基盤だ。

ASEAN(東南アジア諸国連合)10カ国と韓国・中国・日本・オーストラリア・ニュージーランドの計15カ国が参加する。

参加国の人口は昨年基準で22億6000万人、名目国内総生産(GDP)は26兆3000億ドルにのぼる。

全世界の人口の30%、GDPの29.9%をそれぞれ占める。 RCEPは中国が主導した。

2012年11月の東アジア首脳会議がきっかけだった。

当時、米国が推進した環太平洋パートナーシップ(TPP)の対抗する性格が強かった。

2013年から本格化した交渉は難航の末、昨年11月に暫定妥結した。

公式署名をすれば、政府が注力してきた新南方政策が加速する可能性がある。

貿易相手国別に差があった原産地基準が統一され、手続きが簡素化し、輸出企業の問題点を実質的に解消する効果も期待される。

アジア圏で特に不十分だった知識財産権と電子商取引関連の貿易規範が確立される土台も用意された。

対外経済政策研究院(KIEP)は昨年末の報告書で、「RCEP発効による関税の縮小で韓国経済に0.41-0.51%の成長効果がある」と予測した。

消費者の厚生は42億-54億ドル増えると推定した。

ただ、貿易赤字の急増でインドが不参加となり、期待効果が落ちたのは残念だ。

KIEPによると、インドが参加する場合、韓国経済成長は約0.1%ポイント、消費者の厚生は10億ドル以上増える可能性があるという。

「メガFTA」を締結することになったが、同時に宿題も抱えることになった。

バイデン氏の当選による地形の変化だ。

米国優先主義を掲げたトランプ米大統領は、オバマ前大統領が主導したTPPから脱退した。

すると日本など残りの11カ国がCPTPPに名称を変更して2018年に公式署名した。

しかし米国が抜けた地域経済共同体の重量感は大幅に減少した。

バイデン氏が米大統領選挙で勝利したことで状況は変わった。

バイデン氏は昨年7月の米外交問題評議会(CFR)で、TPP脱退について「中国を運転席に座らせた」として批判した。

続いて「アジアと欧州の友人が我々と共に21世紀貿易規則を作り、中国に強く対抗するよう結集するのが私の主眼点」と説明した。

副大統領時代のバイデン氏はTPPに非常に積極的だった。

通商専門家は米国のCPTPP復帰を時間の問題とみている。

KIEPは最近、報告書「米バイデン政権の経済政策見通しと示唆点」で、「米国は中国を牽制するために域内多者貿易協定としてCPTPPを活用する可能性がある」と分析した。

「米国中心の多者主義貿易体制を復活させ、中国を牽制するためにより高いレベルのCPTPPを推進する」という見方を示した。

韓国の立場では難しい状況になり得る。

RCEPには参加しているが、CPTPPには加入していないからだ。

当時、過度に中国を意識して加入時期を逃したという指摘があった。

とはいえ、バイデン氏が韓国のRECP参加を問題視する可能性は高くない。

鄭仁教(チョン・インギョ)仁荷大国際通商学部教授は「RECP交渉が長期間行われたうえ、日本・オーストラリアのような伝統的友邦国も加入している状況で、韓国のRECP加入について問題を提起することはないだろう」と述べた。

しかしCPTPP加入圧力は強まるしかない状況だ。

光云大のシム・サンリョル国際通商学部教授は「FTAは基本的に加盟国同士がお互い利益を与え、非加盟国は差別するというものだ」とし「韓国のような小規模開放経済国はRCEP、CPTPPの両方に加入し、これに伴う副作用に対応するのがはるかによい」と話した。

両協定加入国は日本・オーストラリア・ニュージーランド・ベトナム・マレーシア・シンガポールの6カ国。

西江大国際大学院のホ・ユン教授は「米国のCPTPP加入はいくつかの日程上、来年下半期以降になるだろう」とし「韓国の立場では米国の加入日程に合わせて加入を打診し、この過程で表れる中国の反発には時間を置いて対応しなければいけない」と強調した。

韓国が両市場に参加するためには日本との関係改善も課題となる。

シム・サンリョル教授は「米国がCPTPPを復元する過程で、日本が韓国のCPTPP加入に否定的な立場を見せる可能性もある」と予想した。

韓国政府は以前からCPTPP加入を検討してきた。

洪楠基(ホン・ナムギ)副首相兼企画財政部長官は10日の国会予算決算委員会で「バイデン政権では米国がCPTPPなどに再加入し、韓国にも似た(加入要求の)動きがあるはず」とし「政府も以前から(加入を)検討してきただけ、国益を考えて最終の立場を議論することになるだろう」と述べた。

 

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