在日朝鮮人から見た韓国の新聞
韓国の新聞を新米帰化人の目から見て、韓国で報道されている内容の中から気になることやウラ読みについて書き綴っていきたいと思います。
新米帰化人です。
在日朝鮮人の3世として生まれ親戚に本当の日本を伝えるために
帰化を遅らせてきましたが、無事、帰化する事になりました。
南朝鮮新聞は独特のウラ読みがあります。
それを正しい歴史認識とともに帰化人の視点から書いて行きたいと思います。
時々、ハングル併記もしたいと思います。
2017年1月30日
韓国、景気回復への道は険しいようで 韓国部品・素材業界の好況、景気の活性化にはつながらず (2017.1.30 朝鮮日報)
韓国の部品・素材企業の業績は好調だが、国内景気の活性化にはつながっていない。
かつては半導体景気が上向けばサムスン電子の工場がある京畿道の華城、器興はもちろん
その周辺の都市までが活気を取り戻したが、いまではそうした姿は見られない。
大企業と輸出企業の業績が良くなれば中小企業や低所得層にもその恩恵が及ぶという、
いわゆる「トリクルダウン効果」が表れていないのだ。
専門家らはその理由について、
造船・海運・自動車など韓国の景気をけん引してきた主要産業が業績悪化と構造調整の余波に苦しんでいるためと指摘する。
現代重工業、サムスン重工業、大宇造船海洋の造船大手3社は、構造調整で苦しい日々を送っている。
現代重工業は今年、船舶建造用のドック2基の稼働を中断する計画で、サムスン重工業はドック1基を売却する予定だ。
造船3社は昨年7000人を削減したが、今年はさらに1万4000人のリストラを計画している。
海運業界も、昨年の韓進海運破綻の余波が続いている。
こうした状況のため、大半の企業は景気の先行きを悲観している。
経済団体の全国経済人連合会(全経連)が
売上高上位600社を対象に調査する景況判断指数(BSI)の2月の見通しは87.7と、ここ12カ月で最低を記録した。
指数が100を上回ると景気を良いとみる企業が悪いとみる企業より多いことを意味し、100未満なら景気を悲観的にみる企業の方が多いことを意味する。
消費者心理も大きく冷え込んでいる。
韓国銀行が調査した今年1月の消費者心理指数は93.3で、リーマン・ショック直後の2009年3月以来の低水準となった。
専門家らは、久しぶりに訪れた部品・素材業界の好況を国内景気の活性化につなげるべきだと指摘している。
韓国科学技術院(KAIST)テクノ経営大学院の李炳泰(イ・ビョンテ)教授は「部品・素材企業の業績好調が景気の改善と雇用拡大に直接つながっていない。
輸出と内需をつなぐ輪をたくさんつくるべきだ」と助言した。
また、ソウル大学のパク・ヒジェ教授(機械航空工学部)は「中小企業を含め、しっかりした部品・素材企業をたくさん育ててこそ、景気改善を肌で感じられるようになるだろう」と話した。 (全文)
相変わらず、シン・ドンフンの記事は意味不明が多いですね。
なぜ、素材・部品分野における好況が景気の活性化につながらないのか、全く説明になっていません。
視点は素晴らしいです。
確かに、この分野の好況感は景気にはほぼ寄与しませんし、輸出全体を通しても一部でしかない、という点も苦しいですね。
今回、特に、南朝鮮の輸出に貢献しているのが、
50インチ以上の液晶パネルとスマートフォン用の有期発光ダイオードパネル。
液晶は中国による過剰生産が "落ち着き" 値崩れから回復したのと、
スマートフォンで有機発光ダイオードパネルの拡大もあり、
それが部品・素材分野の輸出拡大につながっています。
ですが、
ここを新規雇用を拡大し、工場もさらに増やすというのは別で、
雇用や工場を増やすのなら人件費の高い南朝鮮ではなく海外で、となります。
だからこそ雇用拡大につながっていないのですね。
しかも、液晶パネルの値崩れがあったのは中国の供給過多が原因というところからも分かる通り、
この分野はもう南朝鮮が優位に立てる状況ではなく、
また、大型ディスプレイも中国BOEがシェア5位に入るなど、
LGがサムスンディスプレイのシェアは今後も奪われていくことになります。
そして、もっとも重要なのは部品ベース・キャンプとしての位置づけがかつての日本とは異なるという点。
「この部品は日本ではなければいけない」というものが、
今の南朝鮮にはなく、
他の力をつけた新興国が南朝鮮よりも安く供給できている。
ですから、この大型液晶パネルと有機発光ダイオードパネル以外ではそれほど目立った優位さは得られていないのです。
「しっかりした素材・部品企業をたくさん」育てることは、それこそどの国も思う所ですが、
そう簡単にはいかないどころか、
この数か月にわたり、サムスンなど財閥企業に対する仕打ちを考えると、
育てることは下手だけど壊すのが上手な国になってしまったのだとつくづく思う次第です。