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防衛情報-新型FFMは三菱重工案に決定,基準排水量4880t!もがみ型護衛艦に続く多機能護衛艦

2023-08-27 07:00:28 | 先端軍事テクノロジー
■防衛情報-新型FFM決定
 コンパクト護衛艦と呼ばれていた時代もありましたが更に大型化しました。

 FFM新型護衛艦、もがみ型護衛艦に続く多機能護衛艦の建造計画について、25日三菱重工案が採用されたと発表されました。FFM,海上自衛隊はかつて機動運用に当たる護衛艦隊とは別に、横須賀、佐世保、舞鶴、呉、大湊の各地方隊に冷戦時代は2個の護衛隊を、冷戦後も1個乃至2個の護衛隊を置き、旧式艦か沿岸用小型護衛艦を配置していました。

 もがみ型護衛艦は、これら護衛隊が護衛艦隊直轄部隊に再編され、二桁台の護衛隊として運用されている、小型護衛艦あぶくま型、既に全艦退役していますが艦隊護衛艦の護衛艦はつゆき型、そして今後退役が始まる護衛艦あさぎり型、この後継という位置づけで、毎年2隻の要求が行われ、令和五年度予算までに12隻の建造予算が計上、量産が続いている。

 令和六年度計画以降、もがみ型に続く護衛艦として建造される護衛艦は、その建造計画が公募されていましたが、このほど三菱重工案として採用された護衛艦は、基準排水量4880t、これは艦隊護衛艦である、むらさめ型、たかなみ型護衛艦を上回ります。これは要求される多機能装備に対応するものとみられ、新型艦も10隻以上が建造される事でしょう。
■新型FFM多機能艦概要
 汎用護衛艦に伍する能力を持つという以上に幅広い運用が可能となります。

 三菱重工の新型FFM多機能護衛艦概要について。基準排水量は4880tで全長は142m、全幅は17m程度となっていて、最大速力は30ノット以上、CODAC方式によりガスタービンとディーゼルを併用し航続距離を延伸するものとみられます。全体的な形状は、もがみ型護衛艦の拡大型であり、センサーマストなどは類似した形状が採用されるもよう。

 防衛装備庁が公開した提案外洋図によれば、5インチ艦砲とVLS垂直発射装置を備え、ミサイル管制装置をマスト部分に搭載することが明示されており、もがみ型護衛艦は個艦防空用のSEA-RAM簡易ミサイルシステムを搭載するのみでしたが、ある程度の対空戦闘能力を持つとみられます。また対艦ミサイル発射装置が上部構造物内に配置されている。

 もがみ型よりも大型化した点が特色である新型FFMは、併せて回転翼哨戒機とともにUAV飛翔型センサーを搭載する都市、このほかUUV水中無人機とUSV水上無人機など水上水中航空の各種無人機を搭載、またTASS曳航パッシヴソナーとVDS可変深度ソナー、船体に多機能ソナーを備えるなど、機雷戦から対潜用にも大きな能力を付与されるようです。

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1 コメント

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Unknown (成層圏)
2023-09-10 08:40:19
はるな様
この新型FFMはむらさめ型の代替と考えていいのでしょうか?
人員が90名のままなので、もがみ型と装備はほぼ同じなのでしょうが、約1,000t増加するのは、VLS増加(16から32または48セル)以外でも余裕ありますか?
戦闘支援多目的USVやUAVも1機ではなく、ある程度の数搭載して欲しいですね。
新型FFMが2、3隻護衛艦隊に配備されれば、艦隊運用に柔軟性が増しますね。

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