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ウクライナ情勢-ロシア情報収集艦イワンクルスをウクライナ無人水上艇部隊が急襲,市ヶ谷で供与車輛引渡式

2023-05-26 07:00:40 | 防衛・安全保障
■臨時情報-ウクライナ情勢
 イワンクルスという情報収集艦は大きさですと試験艦くりはま一回り大型というところでしょうか。

 ロシア海軍の情報収集艦イワンクルスが5月24日、黒海海上においてウクライナ海軍の攻撃を受けたもよう、25日付イギリス国防省ウクライナ関連情報として発表されました。イワンクルスはユーリーイワノフ級情報収集艦の2番艦で満載排水量4000t、2010年代に建造され2018年に就役したばかりというロシア海軍最新鋭の情報収集艦となっています。

 ユーリーイワノフはウクライナ海軍の無人水上艇による攻撃を受け、少なくとも3隻の無人水上艇が攻撃に参加、ロシア海軍はこのうち1隻を撃沈したと発表していますが、攻撃の瞬間とされる映像によれば複数の無人水上艇がユーリーイワノフの近距離で爆発しています。ユーリーイワノフは自衛用に機関銃等を搭載している。損傷の程度は不明とのこと。
■ベルゴロド騒擾続報
 ロシア軍が2014年にウクライナ東部で行った方式とも共通点があるようなきもしますが。

 ベルゴロドでパルチザンによる攻勢について、イギリス国防省ウクライナ関連情報にはロシアの反体制派が関与を主張しているという点、そして戦闘はグライヴォロン市周辺で戦端を開いており、装甲車両が参加しているとのロシア側発表は既にあったものの、イギリス国防省によれば火砲と無人航空機が参加していた。火砲が迫撃砲や榴弾砲かは不明です。

 イギリス国防省はこの攻勢への分析として、鉄道施設への妨害攻撃など既に派生しているロシア領内での騒擾とともに国境地域の治安脅威増大に対応を求められることとなる後方警備という視点、そしてもう一つの視点としてロシア領内へのウクライナ側の攻撃を主張する際に利用できるプロパガンダ的な視点、この二つの視点から分析しているもよう。
■自衛隊車両供与
 自衛隊車両の引き渡し式が防衛省で行われました。

 わが国がウクライナへ提供を決定した自衛隊車両について、防衛省は24日、市ヶ谷の防衛省においてウクライナのコルスンスキー駐日大使と井野防衛副大臣が出席し、目録の引き渡し式が行われました。井野副大臣は今回供与されるものは自衛隊で活躍してきたものとし、全国の陸上自衛隊部隊から協力を受け逐次ウクライナへ輸送する方針を示しています。

 この発言からは今回供与されるものは用途廃止車輛であり、用途廃止車輛に所用の整備を施したうえで順次供与するものと理解できます。供与車輛は新規生産車輛ではないかという憶測がありましたが、この場合は自衛隊向けの車両を転用するとしても数カ月を要します、しかし用途廃止車輛であればいち早く供与できる、こうした決定背景があるのでしょう。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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