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【京都幕間旅情】大覚寺-観桜,嵯峨野のこの静けさと観光過多下京都の忙中有閑は数多市中寺社仏閣に在り

2024-04-11 07:00:54 | 写真
■この静かな観桜と拝観
 静けさというものこそが情感を実感に置換えて思考と哲学と日々の精神の清涼剤とするには重要な要素だとおもうのです。

 大覚寺、観光過多が叫ばれる京都なのですが何故かここは静けさが保たれている。なぜだろうか不思議なのです。多宝塔と大沢池の情景は、多宝塔の造営は確かに戦後なのだけれども、大東亜戦争と太平洋戦争の犠牲者鎮魂という寺院らしい所以がある。

 嵐山駅から距離があるからかとも考えたのですが、距離があるとはいっても知れている距離ですし市バスも頻繁に運行されている。すると歴史の短さがあるのかと追われれば創建は平安初期、ここよりも歴史の長い寺院は京都でもそれほど多い訳ではない。

 応仁の乱の戦火には見舞われていますが、寛永年間には復興を終えている、というよりも先ず門跡寺院でしたので多くの建物を京都御所から賜るなど、寺院に流れる宮廷文化という日本独特の風情と情感を湛えていますし、なによりもここ大沢池があるのだ。

 大沢池は、人工池泉としては日本最古のものだといいます、記録されていないだけで実はあのため池は二千年前の土木工事で、というものは実はあるのかもしれませんが記録がはっきりしているものはない、ここはかつて舟遊び、いまは農業用として現役で。

 高雄と愛宕を借景として池の向こうに見えます風景というものも、そう水面に映る情景といいますと宇治の平等院を思い出すかもしれないのですが、池泉の規模は寺院としては京都でも最も広い水面と峰々の借景なのではないか、するとますますわからない。

 観桜の季節、それはもう京都旅行を思い立つ距離が遠ければ遠いほど、なにせ観梅と違って観桜は一瞬で散ってしまいますので、京都探訪の最中に咲いている保証はないのですけれども、すると一点豪華集中の様な構図が成り立っているのかもしれません。

 天龍寺、は一応混雑しているらしい、それは嵐電への帰路の際にここには人は居るのだなあと感じた故に。あとは、金閣寺も混雑しているのかもしれない、バス停を見るだけでは如何は落ち着いたのちに使用、と感じる故に。清水寺も、まあ混雑しているか。

 東寺は日曜日にもそれほど混雑していない、此処ほど疎らという訳ではないのですが混雑という印象はありませんでした、それも先日といえばまさに満開という頃合いですので、入れないほどの混雑を覚悟していましたが、穴場なのか運がいいのか、さてさて。

 清水寺は混雑しているのでというのですが具体的には、火曜日の高台寺界隈は仕事の関係でいった話ですが、それはもう凄い混雑であったものといい改めて二年坂を通じて高台寺界隈と清水寺は直結しているのだ、と。バス駐車場の有無という関係もあるのかな。

 日曜日の夕方に、ちょっと帰路に就く前にお洒落なお店で一杯やろうか、と考えますとここではオーバーツーリズムが凄いのです、チェーン展開の焼き鳥屋もラーメン屋さえも場所によっては長蛇の列でして、いっそ此処起業しようかしらん、とおもうほどに。

 日本観光、エキゾチックなジャパニーズカルチャーにフレッシュナブルでサステマチックにシステムエラーのオリエンタルなゴージャスの、というのかもしれませんが、数ある街並みから京都を選ぶのですから、もう少し来ていてもよいと思う場所があるのだ。

 京都はオーバーツーリズムで混雑している、というのは残念ながら事実ではあるのですが、混雑しているようだから行くのはやめよう、というほどには、大覚寺のように静けさを保ち拝観の時間を過ごすことのできる場所もあるのです。そう、ここも嵐山なのです。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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