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【日曜特集】築城基地航空祭二〇一三【1】F-2&F-15飛行隊の九州航空祭(2013-10-27)

2017-03-05 23:54:53 | 航空自衛隊 装備名鑑
■築城基地航空祭二〇一三
 日曜特集、海上自衛隊舞鶴基地特集の完結を受けまして、今回から新特集として快晴の大空に戦闘機が舞う築城基地航空祭二〇一三の様子を送りします。

 F-2編隊空を往く、築城基地を代表する情景の一つ。//写真特集築城基地航空祭二〇一三、福岡県築上郡築上町大字西八田の航空自衛隊九州の基地です。第8航空団が展開し、朝鮮半島に最も近い要撃、戦闘機部隊基地となっています、自衛隊発足当時は朝鮮戦争中、築城基地はその第一線部隊として位置付けられている。

 群青の海洋迷彩は対艦攻撃任務に当るF-2の象徴だ。//築城基地、ここに飛行場が設置されたのは1942年、海軍航空隊築城飛行場として完成しました。築城基地の近傍には海上自衛隊佐伯基地がありまして、この佐伯は元々海軍の泊地の一つとして挙げられています、豊後水道を睨む要衝、基地はこの防衛も兼ねていました。

 快晴の青空には海洋迷彩が良く似合う。//九州の航空祭、この点枚の前前年に足を運んだ新田原基地航空祭にて、同じ機種でも他の基地で撮影しますと撮影環境が全く違いますし、飛行展示の内容にも個性がある事を痛感しまして、F-2戦闘機とF-15戦闘機が配備されているこの航空祭へ行ってみよう、となる。

 四機編隊のF-2戦闘機編隊は築城基地のほか三沢基地と松島基地でしかみることができない。//ブルートレイン全盛期には京都から九州へは多数のブルートレインが夜の山陽本線を通じて運行されていました、最後のブルートレイン、寝台特急富士、寝台特急はやぶさ廃止となりましたが、幸い山陽新幹線と旅客機により結ばれていまして、これらを活用しました。

 F-15飛行隊が四機編隊で上空を通過する。//東宝映画“零戦燃ゆ”にも零戦部隊の基地としてこの築城飛行場が描かれています、更に神風特別攻撃隊菊水銀河隊が展開し陸上爆撃機銀河が配備されました、銀河は航続距離の大きさから本土よりマリアナ方面への攻撃任務へも投入された太平洋戦争高性能機の一つ。

 芦屋基地のT-4練習機も四機編隊で参加です。//海軍航空隊築城飛行場は九州防空の一翼を担いましたが8月15日、終戦の日を迎え、海軍航空隊はその任務を終えました。そして終戦の翌月、進駐軍を迎え、海軍航空隊築城飛行場はアメリカ軍に接収される事となりました、こうして築城飛行場の歴史は幕を閉じる。

 航空自衛隊ジェット機練習機は基地は芦屋基地だ。//1955年、新編なった航空自衛隊はアメリカ軍より築城飛行場の後身である築城基地を受け入れる事となります、航空自衛隊は創設間もないころ、創設式典を行った浜松基地と共に北九州芦屋基地において新世代航空機、ジェット機要員教育を米軍支援下で開始しました。

 第13飛行教育団所属のT-4練習機です。//臨時築城派遣隊編成、航空自衛隊による築城基地の歴史がこうして始まった訳です。草創期の自衛隊はまず海軍航空隊や陸軍航空隊の操縦要員を再結集し、その上でアメリカ軍による教育、戦時中は学ぶ事が制限されていた英語により要員教育を実施、歴史の幕は再び。

 芦屋レッド、と呼ばれる独特の塗装が特色です。//T-33練習機若干数を以て築城基地に進駐した航空自衛隊臨時築城派遣隊は、そのまま日米装備有償供与協定所謂MSA協定に基づき、朝鮮戦争においてその能力を大いに発揮したジェット戦闘機F-86の受領を開始し、F-86戦闘機は築城基地へも配備が開始されました。

 築城基地は第1期戦闘機高等教育課程の実施基地となります、実は詳細は後述しますが、築城基地には飛行教導隊が置かれた時代がありまして、マザースコードロン、というわけではありませんが、築城基地は実戦部隊の教育錬成と実任務双方を担った基地となります。

 単機ならば本州の基地へ訓練で参加する事もありますが編隊は貴重だ。//F-86戦闘機はアメリカからの供与と共に三菱重工におけるライセンス生産が開始されます、レーダーは無く夜間戦闘任務に対応していない事から昼間戦闘機と呼称され、装備は六基の12.7mm機銃を中心としたものですがそれでも自衛隊はジェット機時代を迎えた訳です。

 編隊飛行を終えて着陸へ向かう、背景に太平洋がみえる。//1957年には教育支援に当たっていたアメリカ空軍が築城基地から撤収する事となり、実質的に臨時築城派遣隊がT-33練習機やF-86戦闘機と共にアメリカ空軍築城基地へ間借りしていた状態から、正式に航空自衛隊管理の航空自衛隊築城基地として、歩み始めました。

 築城基地は海洋に面しています。//自衛隊臨時築城派遣隊は自衛隊第3操縦学校へ、移管と共に改編され、そして自衛隊第3操縦学校も第16飛行教育団へと改編を受けています。T-33練習機とF-86戦闘機はこの時点で築城位置では教育訓練に充てられていました、F-86は単座で要員教育を行っています。

 九州の峻険な地形を背景に、入り組んだ立地にあることがわかる。//新田原基地では同じころ、戦闘機部隊の要因を順次訓練し戦闘飛行隊を創設、航空自衛隊の数的拡張への準備を順調に進めてきました、こうして築城基地は拡大、第16飛行教育団と新田原基地からの転籍部隊を以て、現在の築城基地第8航空団は形成されていた訳です。

 F-2戦闘機が誘導路を往く。//築城基地航空祭へ行こう、こう思い立ったのは当時第8航空団がF-2戦闘機の飛行隊とF-15戦闘機の飛行隊から編成されていましてF-2戦闘機実戦部隊が織りなす迫力の飛行展示を収める為で、九州という西日本からはやや遠い場所ではありますが展開する事としました。

 芦屋救難隊のUH-60救難ヘリコプター、救難展示の開始だ。//二〇一三築城航空祭、展開を決定した後に航空券を手配し、撮影展開を万端に進めているところで2013年が中央観閲式の年であることに気付かされまして、ご厚意で中央観閲式を、というお誘いの声を掛けて頂きました、凄い、中央観閲式は行ってみたかったのですよ。

 UH-60救難ヘリコプターからの救難員展開の情景を。//築城基地航空祭、そして中央観閲式、いそいそと準備を進めようとしている所で、ふと気づいたことが。お気づきとは思いますが2013年の中央観閲式と築城基地航空祭は同日開催という事に、当方はもう少し遅れて気付きました、それでもどうしても両方とも行きたい。

 U-125救難機とUH-60の連携を示す一幕です。//中央観閲式にも築城基地にも行きたい当方は、しかし本当に幸い、中央観閲式予行の方へ、という我が儘を聞いていただきまして、中央観閲式に行ける事となり、そのまま築城基地航空祭にも行ける事となりました、いやあ、有難い、そして陸と空両立素晴らしいですね。

 機体は救難塗装ですが燃料タンク部分が迷彩である点に注目です。//佐世保基地にでもより、ヘリコプター搭載護衛艦くらま停泊の様子を築城基地航空祭前日か、その日のうちに見る事は出来ないものか、かなり離れていますが帰路長崎空港から旅客機か、長崎駅前から大阪行夜行バスを利用すれば、そう考えていたのですが、急報が。

 航空自衛隊ではUH-60改良型を次期救難ヘリコプターへ選定しました。//ヘリコプター搭載護衛艦くらま神戸寄港、と。ヘリコプター搭載護衛艦くらま、神戸へ寄港する、という。日にちと云いますか一般公開は日曜日に行われまして、日曜日に行われるという事は築城基地航空祭と中央観閲式本番と同じ日、という事、今度こそどうしよう。

 防府北基地の第12飛行教育団からの飛行展示編隊飛行の様子です。//山陽新幹線の新幹線みずほ号を利用して、築城基地航空祭を撮影した後にそのまま神戸港へ転進しよう、新神戸駅から地下鉄とポートライナーを乗り継いで、神戸港にてヘリコプター搭載護衛艦くらま夜景を撮影、その後サウナに一泊して早朝に撮影するという方針に。

 T-7初等練習機、航空自衛隊では戦闘機からヘリコプターまでこの機体から操縦要員養成を開始します。//中央観閲式予行にて陸上自衛隊の最大規模の観閲行進を撮影した後で転進し築城基地航空祭で航空自衛隊の精鋭を撮影し、その上で九州から阪神地区へ迅速に転進し、神戸港にてヘリコプター搭載護衛艦くらま撮影、陸海空を網羅する撮影はこうして始まった訳です。

 飛行展示へ向け待機位置に展開するF-2戦闘機の様子です。//展開計画が最終段階で二転三転した為、ホテルは若戸大橋の近くとしました。よくよく調べてみると若松駅は本線から離れていますので却って遠回り、博多あたりに宿泊していたらよかったのでしょうか。しかし、若戸大橋の夜景など、撮影したかったので良しとする。

 待機位置へ続々と展開する。//若戸大橋といえば、宇宙大怪獣ドゴラにも登場し、大都会part2北九州コネクションではやくざが海に投げ込まれ黒岩軍団と銃撃戦、本物の暴力団が戸畑に対戦車ロケットランチャーを隠し持っていて福岡県警に検挙されるなど、中々興味深い場所で夜を満喫しました。

北大路機関:はるな くらま
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