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【日曜特集】築城基地航空祭二〇一三【4】新田原基地ファントム機動飛行(2013-10-27)

2017-04-16 22:11:44 | 航空自衛隊 装備名鑑
■ブルーインパルス妙技展示
 築城基地航空祭二〇一三、第四回は新田原基地より展開した第301飛行隊特別塗装機の飛行展示です。

 第301飛行隊は現在百里基地にいます//築城基地航空祭、九州の航空祭という事で単純に京都からの距離を考えてみますと、戦闘機部隊基地としては京都駅から新大阪駅へ進み、新幹線さくら号にて小倉駅へ、特急ソニックにて行橋駅へ、そこから日豊本線を築城駅、所要時間三時間強、距離は628kmです。

 新田原基地から展開のファントム、カラーリングが眩しい//京都市から最寄りの戦闘機部隊基地は石川県の日本海防衛要衝、小松基地です。しかし、その次に近い戦闘機部隊基地、となりますと、航空自衛隊戦闘機部隊は続いて茨城県の百里基地となります、距離にして599km、百里基地の方が築城基地より若干近かったのです。

 築城基地と新田原基地は同じ九州太平洋側の戦闘機部隊基地です//百里基地、近いとはいえしかし交通手段を見てみますと、京都駅を新幹線のぞみ号にて東京駅へ、ここまでは二時間強と比較的早く足を運べるのですが、特急ひたち、特急ときわ、との連絡に時間を要しまして概ね所要三時間半から四時間以上を視ておかねばなりません。

 ファントムの機動飛行は気合いが入っている//自衛隊戦闘機部隊基地では若干百里基地の方が近いのですが、百里基地は東北新幹線から距離がある常磐線沿線、故に所要時間では近くとも山陽新幹線とJR九州の特急網を駆使した築城基地よりも所要時間は長くかかってしまう、という点が、ちょっと意外でしたね。

 2005年に入間で視ました海洋迷彩ファントムを思い出す//F-1支援戦闘機が運用されていた時代、友人が足を運んでいまして、あのころはフィルム式カメラの主流でしたが、F-1支援戦闘機のシャープな形状の機体が六機編隊で飛行している情景を青空の下で順光の理想的な撮影配置から収めた一枚が新鮮でした、が、遠かった。

 居合刀の如く直ぐに切り帰してきます//この2013年に足を運んだのが初の築城基地航空祭展開でした、ただ、世の中狭いものでこの航空祭から少々経て鮎の旨い秘密の隠れ家、ではないけれども市内の居酒屋さんで呑んでいましたらば、昔F-86を築城で整備していたよ、という御爺ちゃんのお話を聞けました。

 低空飛行、滑走路から少し上を飛行します//F-1支援戦闘機は近接航空支援へ超低空を飛行する運用から対地迷彩が独特で、しかし地上展示以外は三沢基地か築城基地に足を運ばなければ編隊飛行など視る事が出来なかったのですが、九州の航空祭へ足を運ぶには少々遠い印象がありまして、気付けば機種転換、と。

 制空戦闘から対地攻撃に果ては対艦攻撃までこなす//戦闘機部隊基地と云いますと、忘れてはならないのが在日米軍基地で、山口県の岩国基地、神奈川県の厚木基地、この二つの拠点があります。岩国基地は新幹線新岩国駅から山陽本線で間近、厚木基地は新横浜駅から横浜を相鉄線に乗り換え若干離れますが、まあ、近い。

 群青のファントム、築城で視られてよかったです、新田原連戦はちょっと遠い//小松基地は京都市から最寄りの自衛隊戦闘機部隊基地でして、京都駅から特急サンダーバードに乗りましたらばそのまま乗り換えなしにて二時間弱の小松駅直通です。京都と金沢は歴史的なつながりが永く、特急も本数が多く運行されている故の速達性といえましょう。

 ブルーインパルスの飛行展示は続いて実施されます//九州、しかし距離と所要時間とは別としまして、首都圏の百里基地、首都圏外縁というべきでしょうか茨城県は、この距離感と比較しまして心理的に遠く感じてしまいます、もちろん、主観的なもので見方によっては山陽新幹線の始発から終点へ向かいすぐ、ですが。

 ASM-2空対艦ミサイル、F-2はこれを四発搭載し長距離攻撃が可能です//ブルートレインが運行されている頃には、九州はもっと身近に感じていたもの、実は初めて足を運んだ海上自衛隊基地は舞鶴基地ではなく佐世保基地でしたし、初めての体験航海は舞鶴地方隊護衛艦きくづき、でしたが初の停泊艦見学はミサイル護衛艦さわかぜ、です。

 ブルーインパルスは飛行する大空を背景に取りたいので、この最前列の撮影位置から陣地変換する//九州ブルートレイン最終章を飾る頃まで、京都駅を宵の口に寝台特急なは・あかつき号が運行されていました、特急なは号は京都駅から西鹿児島駅、現在の鹿児島中央駅を結んでいまして九州新幹線部分開業と共に熊本止まりとなりましたが、毎晩運行されていました。

 岐阜基地以外で実戦配備されているのは暗視ポッドなど初めてみましたね//特急あかつき号は京都駅から長崎駅まで運行されていまして、この寝台特急にはレガートシート車という座席車が連結されており、この部分が寝台を使うよりも格安で移動できたわけです、長崎へのブルートレインは東京から寝台特急さくら号が運行されていましたね。

 小⑨っくぴっとも一般公開していましたが並ぶ時間は流石に余裕がない//京都駅を0000時過ぎに九州へ出発していました寝台特急富士はやぶさ号も九州と本州を結ぶ特急でした、1800時頃に東京駅を出発し、六時間かけて東海道本線を京都駅まで到達していた訳で、考えると長距離を一晩でゆくブルートレインの風格充分という列車でした。

 ブルーインパルス飛行展示までの時間を有効利用するべく地上展示を順次見てゆく訳ですが、そろそろ離陸時間だ//こう考えてみますと、寝台特急がどんどん運行されていた時代の方が、寝ているうちに目的地へ到達する事が出来た訳ですし、旅行の自由度は高かった、と思ってしまうのは気のせいではないでしょう、日本海縦貫線にも青森へ特急日本海が運行されていましたし、ね。

 ブルーインパルスT-4練習機のタキシングが始まった//寝台特急で九州まで足を運んで、その上で航空祭を堪能し、新幹線で帰る、勿論寝台特急全盛期には人気も当然全盛期ですから少々早い時期に切符を手配する必要がありましたが、今考えてみますともう少し寝台特急のB寝台6300円を好意的に考えていれば、と思う事も。

 F-2戦闘機と離陸するT-4が行き違う//新幹線全盛の時代ですが、一方どれだけ便利になったのかと考えてみますと、驚いたのは京都駅から始発で築城に行く場合です。京都駅から新快速で新大阪駅へ、新大阪駅を始発新幹線みずほ号に乗車しますと、八時過ぎにはもう福岡の小倉駅へ到達してしまうのです。

 ブルーインパルス離陸//特急にちりん号に小倉駅で乗り換えますと九時前には行橋駅到達、航空祭開催日にはJR九州は臨時特急と築城駅臨時停車を行いますので行橋駅で乗り換えずともそのまま築城駅まで特急で行く事が出来、即ち京都駅始発でも九時ごろ築城駅へ到着できる、これは凄い。

 撮影位置は上空が見えれば文句なしのつもりでしたが、先ほどの最前列付近に戻ってみた//百里基地へ始発ではこうはいきません、京都駅を新幹線のぞみ100号にて勇躍出発しまして東京駅に到着するのが九時近く、東京駅から上野駅へ移動する頃には既に九時半近くで石岡駅へ特急ときわ号到着は十時半頃、この頃にはシャトルバスが大渋滞に巻き込まれる。

 航空祭最前列は競争が激しい人気撮影位置ですが、なんと戻ってみたら余裕があります//航空祭へ足を運ぶ際、若干近い百里基地ですが、それでも新幹線と連絡する特急の関係から一時間半ほど所要時間が大きくなるわけでして、こうした所要時間を考えますと、新幹線が頻繁に往復する需要がある分、交通面で九州は京都から近い場所にあるのだなあ、と。

 ブルーインパルス、最前列から撮影だ//小松基地への始発が気になるところですが、これはもう何度も調べています、サンダーバードの始発はそれ程早くないので、小松駅到着は九時半近く、基地までは徒歩で行く事も出来ますが少々時間を要します、即ち小松航空祭へは前日入りが必要になりホテルが要る。

 快晴ゆえのスモークの白い輝きが眩しい//撮影へ展開する場合の築城基地ですが、築城駅から近い点が嬉しい所です。逆に百里基地ですとそうはいかない、石岡駅から茨城空港まで15km離れていますので、BRTかしてつバスとシャトルバスが運行されていますが、道路部分で確実に大渋滞に巻き込まれます。

 ブルーインパルスの飛行展示は始まったばかりだ//築城基地航空祭、こうして考えてみますと、もう少し早い頃から行くべきだったなあ、と考える次第です。特に現在の航空祭は来場者が多くなり過ぎ、最前列確保は開門前一時間の行列が求められるほど、しかし、寝台特急多数運行時代は航空祭ももっと大らかでした。

 築城基地航空祭はブルーインパルスの次にも多くの飛行展示が組まれているプログラムです、つまり航空祭は此れからだ//行かず後悔するよりは行って堪能、この記事をご覧の方は是非迷われている行事には足を運ばれる事をお勧めします、勿論、築城航空祭二〇一六のような悪天候になって飛行できない状況ですと、まあ、足を運んで公開される、という事もあるかもしれませんけど、ね。

北大路機関:はるな くらま
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4 コメント

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Unknown (ファッツ)
2017-04-16 23:05:28
非常に細かい突っ込みで申し訳ないですが岩国基地は新岩国駅から鉄道なら清流錦川線なのですが。普段はバスが一般的ですが岩国ICが至近にある為にフレンドシップデー当日は完全に麻痺しますので少し歩く&連絡は考慮されてませんが錦川線の方が安心です。

まあ、一般的には徳山か広島から山陽本線って案内されることが多いのですが…。
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Unknown (流線形)
2017-04-17 00:02:35
管理人様、新田原まで電車で展開するのは厳しいですよ。
伊丹から飛行機ですよ。
そっちの方が安いし、早いです。
で、宮崎空港でレンタカーですね。
新田原の近所に高城があります。
耳川の戦いで大友家の凋落を決定しますが、その前哨戦がこの城で決します。今でも旧道に沿って県道が走っているので、宗麟塚も見ることができますし、耳川の決戦が行なわれた場所にも直行出来ます。
また、同じ道をひたすら南下すると宮崎市高岡町に島津家発祥の地である穆佐城趾までたどることができます。大淀川を挟んで北岸には桜の名所である関ヶ原から退却する味方を収容する事を想定して急造した天ヶ城を望めます。
もし、高岡まで行かれましたら伊東家による日向48支城支配を目前に敗れ去った木崎ヶ原古戦場跡、加久藤城跡をご覧頂けると、島津義弘の若き日の凄まじさを垣間見ることが出来るかと思います。
後々の鬼島津を予見させる戦いぶりに鳥肌が立ちます。
もし、霧島連山のいづれかの頂に登って小林盆地を望むことがあれば、是非、両地の位置関係、時期、軍勢の数、状況を想像して見下ろして下さい。
鬼シーマンズが見えると思います。
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いつも広島から乗っているもので・・・ (はるな)
2017-04-20 22:23:29
ファッツ 様 こんばんは

>錦川線の方が安心です

スンマセン、いつも新幹線は広島から乗っていたもので・・・、ちなみに岩国駅の駅舎が建て替えになって古い味のある駅舎が消えてしまったのが地味に悲しい・・・

返信する
京都から佐世保まで普通列車で (はるな)
2017-04-20 22:40:04
流線形 様 どうもです

>新田原まで電車で展開するのは厳しいですよ

調べてみたら致命的に本数が少なく、普通列車で八時間以上掛かるのですね・・・、京都岩国間とほぼ同じ所要時間

特急でソニックとにちりん乗り継ぎで四時間ですか・・・、京都から佐世保まで普通列車で行ったので、九州の鉄道事情を甘く見ていました
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