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令和二年度十一月期 陸海空自衛隊主要行事実施詳報(2020.11.14-11.15)

2020-11-12 20:03:07 | 北大路機関 広報
■自衛隊関連行事
 今週末の行事と現在の情勢について、11月ということですから11繋がりで2011年撮影の第11旅団の写真と共にお伝えしましょう、真駒内駐屯地の懐かしい情景です。

 自衛隊関連行事は今週末も行われません。三井玉野造船所にて11月19日に3900t型護衛艦30FFMの進水式と命名式が予定されていますが、例年は三井E&S造船玉野艦船工場は進水式を先着順で一般公開しているものの、この一般公開の情報を紹介します玉野市役所HPには本年この情報開示が無く、このコロナ禍下での一般公開は難しいのでしょうか。

 日本原駐屯地や八尾駐屯地に伊丹駐屯地では、限定的に招待者を対象とした行事を実施しています、故に再開があるとしても先ずは都道府県内在従者対象に駐屯地記念行事で百数十名規模から、航空祭でも数百名規模の抽選から再開されるのでしょうか。そう、自衛隊行事再開にはコロナウィルスCOVID-19対策、集団免疫がまさに一丁目一番地といえる。

 ファイザーのコロナワクチン開発成功の報道は世界を駆けめぐりました、免疫獲得率は90%に達したとのことで、これは現在の麻疹ワクチンに匹敵する効果といい、これで十分に長期間の免疫効果が持続するのならば、人口の七割に接種することで仮に感染者がでた場合でも感染を広げない、流行を阻止できる集団免疫を構成することが可能となるでしょう。

 COVID-19感染拡大、このワクチン量産により終止符が打たれるのでしょうか。留意点はファイザーワクチンは開発者であるファイザー製薬が、90%の免疫獲得に成功したと発表したのみであり、そもそもこの治験が重大な副作用の有無についての検証に重点を置いたものであることに留意しなければなりません、ただこれまでより先ず、第一歩、ということ。

 集団免疫、治験ではワクチンとプラシーボを治験参加者に広範に且つ秘匿して接種させ、結果的にワクチン接種者には顕著な免疫反応、そしてプラシーボ接種者には感染、という結果が生じ、まあプラシーボ接種の治験参加者の犠牲には瞑目しつつ、効果を明示したのです。今後は現段階で限られた情報を専門家への情報開示による精査を経て量産となる。

 アストラゼネカ開発のワクチン治験に際して意図しない疾患、要するに副作用の懸念が生じ一時治験が中断したという出来事がありまして、精査の結果でワクチン由来の疾患ではないことが判明しているのですが、冷水を浴びせられたような一抹の不安を感じさせた出来事があり、その後の朗報が報じられない中の報道の内容は、久々の朗報、といえました。

 中国製ワクチンはブラジルでの大規模治験に際して重大な副作用が複数確認されたとのことでブラジル保健当局が治験を中断した、という報道がファイザーワクチン開発成功から数十時間後に世界を巡りましたが、アストラゼネカワクチンとともに各国では複数のワクチン開発も進んでおり、勿論全て順調というわけではありませんが実績が確かなものに。

 接種計画が明確となれば、集団免疫が、2021年内にも世界規模で獲得できるかもしれません。すると長いコロナ禍というものもようやく終止符が見えるのでしょうか。ここで分水嶺となるのは、此処数日間で脚光浴びるファイザーワクチンは、二回に分けて接種することで免疫を獲得するというもので、要するに注射の予防接種一回で免疫は獲得できません。

 マイナス70度での輸送が不可欠である、ファイザーワクチンやアストラゼネカワクチンは数時間の接種準備の期間を除けば長期保存するためにはこのマイナス70度の超低温を維持しなければなりません、いやドライアイスを充填し維持することでも、この課題は乗り越えられるのですが、日本へ輸送が、少なくとも錠剤ほど簡単ではない事がわかりましょう。

 現時点で確かなことは、二つ。一つは重大な副作用はないことが判明したということ。副作用の問題は中国製ワクチンの治験で判明し中断しているだけに重要なことです。もう一つは効力が90%に上るとのこと。ロシア製ワクチンは治験で効力が40%台であり効力の有無が疑問視され広い接種に至っていません。これが判明しただけでも、大きな一歩です。

 今後明らかにしなければならない点は。免疫効果の持続性が流行期を乗り切れる水準であるのか、ということ。COVID-19はコロナウィルス全般が寒い季節の季節病でしたが夏場にも感染力を維持しました、感染回復者の免疫は短ければ三ヶ月で再感染するほどに免疫持続性が低く、ファイザーワクチン効力持続性もまさに今、治験が続いているのですね。

 日本国内での接種計画。まず医療従事者や高齢者から接種案内が送付されることとなるのでしょうが、アベノマスク郵送配布のように簡単ではありません。こう考えますと、時間がかかりそう、という印象は否めないのですが、現状が永遠ではない、という事が分るでしょう。ワクチンは実現する、冬の本格的な第二波を前に一つの光明、ではあるのですね。

■駐屯地祭・基地祭・航空祭

・今週末の行事なし

■注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関

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