■北京五輪二〇二二開幕下の緊張
北京五輪2008開幕の日に北オセチア戦争が勃発しましたがロシアとウクライナの緊張続く中で北京五輪2022が開会式を迎えました。
ロシアのプーチン大統領は2月1日の声明で、ロシアの不満がアメリカとNATOに無視されていると不快感を示しました。ロシア軍のウクライナ周辺への10万規模の兵力展開はロシア国防省によればあくまで、通常の軍事演習や駐屯地間の移動としており、プーチン大統領も数週間にわたり、ウクライナ危機に関しては公の場での発言を控えていました。
プーチン大統領は、ロシア政府の三つの要求として、“NATOの拡大停止”と“ロシア国境への攻撃システムの配備停止”及び“欧州におけるNATOの配置を1997年の段階に戻す”という要求を行っていますが、NATOはウクライナ加盟などはウクライナ政府が決める事でありNATOは基本的に開放的だとしており、ロシアの懸念に応えていないという事です。
NATOは1999年にポーランド、チェコ、2004年にルーマニア、ブルガリア、スロバキア、スロベニア、ラトビア、リトアニア、エストニア、2009年にアルバニア、クロアチア、2017年にモンテネグロ、2020年に北マケドニア、所謂旧ワルシャワ条約機構加盟国がNATOへ加盟しており、プーチン大統領は遠まわしにこの13か国のNATO除名を要求しています。
アメリカ海軍の原子力空母ハリーシップトルーマン空母打撃群は予定を延長して地中海の警戒を継続する、アメリカ海軍が新たに2日発表しました。これはNATOが地中海において編成したネプチューンストライク2022多国籍空母打撃群が当初計画では2月3日に任務終了となる予定を延長したかたちで、ロシアによるウクライナ侵攻圧力継続を受けて。
ネプチューンストライク2022はイギリスやフランスとイタリアの航空母艦が参加していますが、ハリーシップトルーマンはニミッツ級で満載排水量は10万トンを超え、艦載機による打撃力も群を抜いた規模となっています。空母打撃群司令官カートレンショー提督は、艦載機は東欧のNATO加盟国上空へ一時間以内に展開できると高い抑止力を強調しました。
アドリア海に展開しているハリーシップトルーマン空母打撃群は、原子力空母以下イージス艦を准予感と駆逐艦合せ5隻と規模不明の原子力潜水艦より構成されています。当初は2021年12月に中東地域へ回航を予定していましたが、ウクライナ危機を受け地中海に留まったかたち。一方で現在中東は長期に渡りアメリカの空母打撃群が不在となっています。
ウクライナのクレバ外相は2日、ロシアとの危機について精力的な外交により危機は今のところ回避されていると発言しました。これは外国記者団に対するオンラインの記者会見において発言したもので、西側諸国のウクライナ支援に謝意を示しつつ、一方で最悪の遺体に展開する恐れが完全に払しょくされた訳ではない、と機器の継続も強調しました。
クレバ外相はこう述べた上で、現在の危機はウクライナと西側の関係の曖昧さにあるとし、曖昧さに終止符を打つ必要があるとも発言しています。この曖昧さについては明言を避けましたが、1991年のソ連から独立以来、ウクライナはNATO加盟と、そしてEU欧州連合加盟を希望し続けており、これがロシアからの軍事圧力に繋がり、今日の危機に至ります。
ロシア軍のウクライナ周辺展開は2月までの数週間で更に増強されている事が衛星写真の分析から判明しました。これはアメリカの衛星写真分析会社マクサーによるもので、特に2週間の間で友好国ベラルーシへのロシア軍展開が強化され、またウクライナから2016年に割譲したクリミア半島、そしてロシア西部複数の場所に増強の様子が写されています。
ロシア軍の展開は、ウクライナ国境から240km以内のロシア軍駐屯地において物資集積所やモータープールに並ぶ軍用車両の増強が写されており、またウクライナ国境から10km以下の地域にも新設の駐屯地と思われるものが確認できます、さらに駐屯地には天幕が並ぶ様子も確認でき、BTG大隊戦闘群換算で74個から76個の規模に上ると分析しています。
アメリカ国防総省のカービー報道官は2月2日、新たに3000名規模の部隊を東ヨーロッパへ派遣を決定したと発表しました。これは東欧のNATO加盟国を防衛する為の移動で、先ず、在独米軍より1000名をルーマニアへ移駐し、続いてノースカロライナ州のフォートフラッグから2000名の部隊を緊急展開させポーランドとドイツへ派遣するとしています。
フォートフラッグには第18空挺軍団司令部と第82空挺師団、及びアメリカ陸軍特殊作戦司令部が置かれており、緊急展開部隊の一大拠点です。カービー報道官はこの派遣あ恒久的な兵力移動ではなく、ロシア軍が10万規模の部隊をウクライナ国境に展開させている現在の危機的状況に対応する為としており、危機解消後には撤収することを明言しました。
欧州最大の経済大国ドイツはウクライナ危機とロシアへのエネルギー依存問題の板挟みに喘いでいます。ドイツ政府は2030年までに再生可能エネルギーへの完全移行を目指しており、2020年代初頭に石炭火力発電所と原子力発電の完全停止を計画、そして不足するエネルギーを環境にやさしいとドイツ政府が定義する天然ガスで補う計画となっていました。
ドイツはロシアへ天然ガスの55%を依存しており、ドイツのベーアボック外相はロシア軍がウクライナへ侵攻した場合はガスパイプラインを停止させると発言していますが、この場合は大規模なエネルギー不足に見舞われます。特に、原発代替等をめざし今後8年間で天然ガス発電の発電量を30%以上増やす必要性に見舞われるドイツには厳しい現状です。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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北京五輪2008開幕の日に北オセチア戦争が勃発しましたがロシアとウクライナの緊張続く中で北京五輪2022が開会式を迎えました。
ロシアのプーチン大統領は2月1日の声明で、ロシアの不満がアメリカとNATOに無視されていると不快感を示しました。ロシア軍のウクライナ周辺への10万規模の兵力展開はロシア国防省によればあくまで、通常の軍事演習や駐屯地間の移動としており、プーチン大統領も数週間にわたり、ウクライナ危機に関しては公の場での発言を控えていました。
プーチン大統領は、ロシア政府の三つの要求として、“NATOの拡大停止”と“ロシア国境への攻撃システムの配備停止”及び“欧州におけるNATOの配置を1997年の段階に戻す”という要求を行っていますが、NATOはウクライナ加盟などはウクライナ政府が決める事でありNATOは基本的に開放的だとしており、ロシアの懸念に応えていないという事です。
NATOは1999年にポーランド、チェコ、2004年にルーマニア、ブルガリア、スロバキア、スロベニア、ラトビア、リトアニア、エストニア、2009年にアルバニア、クロアチア、2017年にモンテネグロ、2020年に北マケドニア、所謂旧ワルシャワ条約機構加盟国がNATOへ加盟しており、プーチン大統領は遠まわしにこの13か国のNATO除名を要求しています。
アメリカ海軍の原子力空母ハリーシップトルーマン空母打撃群は予定を延長して地中海の警戒を継続する、アメリカ海軍が新たに2日発表しました。これはNATOが地中海において編成したネプチューンストライク2022多国籍空母打撃群が当初計画では2月3日に任務終了となる予定を延長したかたちで、ロシアによるウクライナ侵攻圧力継続を受けて。
ネプチューンストライク2022はイギリスやフランスとイタリアの航空母艦が参加していますが、ハリーシップトルーマンはニミッツ級で満載排水量は10万トンを超え、艦載機による打撃力も群を抜いた規模となっています。空母打撃群司令官カートレンショー提督は、艦載機は東欧のNATO加盟国上空へ一時間以内に展開できると高い抑止力を強調しました。
アドリア海に展開しているハリーシップトルーマン空母打撃群は、原子力空母以下イージス艦を准予感と駆逐艦合せ5隻と規模不明の原子力潜水艦より構成されています。当初は2021年12月に中東地域へ回航を予定していましたが、ウクライナ危機を受け地中海に留まったかたち。一方で現在中東は長期に渡りアメリカの空母打撃群が不在となっています。
ウクライナのクレバ外相は2日、ロシアとの危機について精力的な外交により危機は今のところ回避されていると発言しました。これは外国記者団に対するオンラインの記者会見において発言したもので、西側諸国のウクライナ支援に謝意を示しつつ、一方で最悪の遺体に展開する恐れが完全に払しょくされた訳ではない、と機器の継続も強調しました。
クレバ外相はこう述べた上で、現在の危機はウクライナと西側の関係の曖昧さにあるとし、曖昧さに終止符を打つ必要があるとも発言しています。この曖昧さについては明言を避けましたが、1991年のソ連から独立以来、ウクライナはNATO加盟と、そしてEU欧州連合加盟を希望し続けており、これがロシアからの軍事圧力に繋がり、今日の危機に至ります。
ロシア軍のウクライナ周辺展開は2月までの数週間で更に増強されている事が衛星写真の分析から判明しました。これはアメリカの衛星写真分析会社マクサーによるもので、特に2週間の間で友好国ベラルーシへのロシア軍展開が強化され、またウクライナから2016年に割譲したクリミア半島、そしてロシア西部複数の場所に増強の様子が写されています。
ロシア軍の展開は、ウクライナ国境から240km以内のロシア軍駐屯地において物資集積所やモータープールに並ぶ軍用車両の増強が写されており、またウクライナ国境から10km以下の地域にも新設の駐屯地と思われるものが確認できます、さらに駐屯地には天幕が並ぶ様子も確認でき、BTG大隊戦闘群換算で74個から76個の規模に上ると分析しています。
アメリカ国防総省のカービー報道官は2月2日、新たに3000名規模の部隊を東ヨーロッパへ派遣を決定したと発表しました。これは東欧のNATO加盟国を防衛する為の移動で、先ず、在独米軍より1000名をルーマニアへ移駐し、続いてノースカロライナ州のフォートフラッグから2000名の部隊を緊急展開させポーランドとドイツへ派遣するとしています。
フォートフラッグには第18空挺軍団司令部と第82空挺師団、及びアメリカ陸軍特殊作戦司令部が置かれており、緊急展開部隊の一大拠点です。カービー報道官はこの派遣あ恒久的な兵力移動ではなく、ロシア軍が10万規模の部隊をウクライナ国境に展開させている現在の危機的状況に対応する為としており、危機解消後には撤収することを明言しました。
欧州最大の経済大国ドイツはウクライナ危機とロシアへのエネルギー依存問題の板挟みに喘いでいます。ドイツ政府は2030年までに再生可能エネルギーへの完全移行を目指しており、2020年代初頭に石炭火力発電所と原子力発電の完全停止を計画、そして不足するエネルギーを環境にやさしいとドイツ政府が定義する天然ガスで補う計画となっていました。
ドイツはロシアへ天然ガスの55%を依存しており、ドイツのベーアボック外相はロシア軍がウクライナへ侵攻した場合はガスパイプラインを停止させると発言していますが、この場合は大規模なエネルギー不足に見舞われます。特に、原発代替等をめざし今後8年間で天然ガス発電の発電量を30%以上増やす必要性に見舞われるドイツには厳しい現状です。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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