北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

第4師団創設58周年・福岡駐屯地創設62周年記念行事(2012.05.27)速報

2012-05-29 23:38:15 | 陸上自衛隊 駐屯地祭

◆九州北部対馬五島地区の防衛警備
 日曜日に行われた福岡駐屯地祭、快晴に恵まれ駐屯地は多くの来場者で賑わいました。
Fimg_2_603 第4師団は九州の北半分を防衛警備管区として受け持つ西部方面隊隷下の師団で、警備管区には五島列島、対馬など文字通り国境の島を抱える師団です。師団創設当時は朝鮮戦争の緊張が残る中、遠からず想定された戦争に際しては米軍来援拠点となる北部九州、万一半島赤化統一の際には最初の脅威正面となることもあり、重要視されていた師団です。
Fimg_26_57 福岡駐屯地。前日久留米に一泊した当方は西鉄特急、・・・、はまだ運行される前の時間だったので急行にて春日原へ、そこから普通に乗り換え雑餉隈へ、最初は雑餉隈駅の読み方がわからず難渋しましたが、JR南福岡駅前を徒歩で移動し、シャトルバス乗り場前をそのまま駐屯地へ、JR九州車両基地で撮影したいのを敢えて我慢し、開門前に到達、初めての九州での駐屯地祭撮影とあって気合いを入れました。
Fimg_2213 福岡駐屯地祭。撮影位置は、スタンド席を考えたのですが最上段右端以外は観閲行進の撮影が難しそうで、地上椅子席は安全ロープまでの距離が一定あるため写真に写りこんでしまうため撮影には不適、結果、写真の位置にて撮影することとなったのですが、観閲行進を正面から撮影できる植込みが来場者へ開放、こちらの方が良かったかもしれません。
Fimg_2321 武内誠一師団長訓示、武内師団長は東北方面総監部幕僚長として東日本大震災災害派遣の第一線で対応した指揮官です。災害派遣に出動した隊員への評価は有難いが、車両を整備し物資を補給し派遣任務を支えた隊員、一人の派遣人員も捻出せず、しかし増大する脅威へ防衛の第一線で立ち向かった部隊があることを忘れないでほしい、とのこと、なるほど。
Fimg_2291 観閲行進ですが第1師団や第3師団に第10師団と比べた場合普通科部隊の行進が少々ことなったものでした、それは上記師団では連隊から軽装甲機動車の中隊、高機動車の中隊、重迫撃砲中隊を中隊ごとに十数両を出しますが、第4師団では普通科連隊の各中隊から数両を出すので、軽装甲機動車二両、高機動車二両、重迫撃砲二門、指揮官車、これが各連隊同じ、というところ。
Fimg_2347 第4師団には対舟艇対戦車隊が維持されており96式多目的誘導弾が配備されています。実は昨年第11旅団の式典を真駒内へ撮影に向かった際、北部方面隊直轄でも参加するのだろう、と思い空振りであった当方には干天の慈雨、富士学校以外では見ていない装備でしたので。長射程で間接照準射撃となる関係から運用が難しく、コスト面からも厳しい評価が為される装備ですが、光ファイバー誘導方式を採用、射程は10km程度ですが、師団の防御か攻勢の決心を行った際には精密誘導による全般支援が可能な装備であることは間違いありません。
Fimg_2381 FH-70榴弾砲。久留米駐屯地からの参加です。この久留米ですが、トンコツラーメン発祥の地と初めて駐屯地での部隊紹介、太鼓演奏の部隊紹介ですが知りました。実は当方、博多が発祥の地と思いつつ、宿が無かったのならば仕方ないと西鉄で久留米に一泊したものですから、前日は駅前に小奇麗でしかも安い焼き鳥屋にて、黒霧島300円、鳥皮60円、み90円、アゴ100円、焼き御握り二つ250円と舌鼓を打っていた次第。トンコツラーメン本場が久留米と知っていれば夜を徹して、BS-211でDOG
DAYS再放送始まるまで探していたはずだったのに。
Fimg_2538 人命救助システム。東日本大震災災害派遣では不眠で高速道路を北上に北上を重ね一昼夜で被災地へ展開したとのこと。厚労省は今回の災害派遣まで制式の医療設備として人命救助システムを認めていなかったが、制式化後初めて実任務で、しかも医療設備としてもちられた、ということを教えてもらいました。滅菌が構造上大丈夫なのか、という疑問に際して術衣を装備するが、感染症は後方の医療設備に入院すれば完治するものの、一分一秒を争う外科手術は後方に搬送していれば助からない、ということが念頭にある装備との説明で、トリアージでは赤か黒かという状況での究極の応急処置といえるやもしれません。
Fimg_2546 化学防護車。光景装備のNBC偵察車が化学学校に配備された装備です。特殊武器防護隊に所属。第3特殊武器防護隊では生物偵察車が装備されていましたが、西部方面隊の、そして大都市に司令部を置く第4師団にも生物偵察車が装備されているのか、興味はあったのですがどうも装備はされていないようです。
Fimg_2585 そして74式戦車。第4師団は今年度末に師団改編を受け、戦車と特科装備の縮小を行うとのことです。来年度の行事では戦車の参加は削減されるのでしょうか。こうして祝賀飛行とともに展示は終了、祝賀飛行は機数は少ないものの低空で迫力がありました。こののち訓練展示模擬戦と展開しましたが、縦横無尽立体的に展開する訓練展示、G-12は固定位置から撮影するのみ、片手間に予備機としてG-12を使うことはできませんでしたので、こちらはEOS-7D,EOS-50Dの撮影となりました。
Fimg_2644 おまけ。サクラ席。いくら人が来ないとは言ってもサクラはやりすぎなのではないのか、という人がいるかもしれませんが、これは招待者席の案内表示です。1000時頃までは空いていたのですが、急激に混雑となりました。千僧ほどではありませんでしたが。こうして行事を撮影、当方は福岡駐屯地という初めての九州での陸上自衛隊行事を撮影、観閲行進はもう少し当方も撮影場所を工夫したほうがよかったかな、と思いつつ特急で佐世保へと向かいました。

北大路機関:はるな

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