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バラク・オバマ米第44代大統領、就任 アメリカの再興に200万が集う

2009-01-21 12:57:59 | 国際・政治

◆変革を訴え、8年ぶりの米民主党政権

 ワシントン時間20日、アメリカ合衆国第44代大統領として、バラク・オバマ氏が就任した。アメリカでは8年ぶりの民主党政権であり、新しいアメリカのリーダーの着任式には、200万の市民が集った。

Img_9405_1  アメリカが今置かれている状況は、長引くテロとの戦い、特に状況が緊迫するアフガニスタン情勢や、膨大な戦費を投じて今日は撤退の時期が問われるイラク情勢など。そして、米中関係や朝鮮半島の核問題など安全保障面では、抜き差しならない実情が背景にある。新政権は、国際協調の中で対処方法を模索する、とのことであるが、これはアメリカ一国での限界、という背景も忘れてはならない。

Img_7480_1  経済問題としては、金融恐慌が引き金となり、百年に一度という経済危機の状況が背景にある。80年代から知財重視の経済体制に移行したアメリカは、賃金上昇を断念させる反面、有価証券などのストックオプションに代替させるという構造が成立しており、その構造が破綻し、今日の状況が生じるに至っている。この仕組みは短期投機資金が世界中を飛び交う、という今20世紀末からの混乱要素となっており、これにどのように立ち向かうかにも注目が集まる。

Img_9026_1  グローバリゼーションの負の構造として挙げられる、紛争解決から経済危機への対応、そしてもうひとつ、環境問題への対応は、アメリカ一国では対応できない反面、協調というよりも、国際規範に応えられるよう、アメリカそのものの構造の変革が必要とされる事案でもある。切迫した事案は、同時に変革を促すのではないか、アメリカ国民のみならず世界が注目している新政権である。

Img_9672  とかく、日本とアメリカの関係は、安全保障、特に日米の軍事的な同盟関係で問題点などが議論され、こうした場合、日本は憲法問題にて議論が空転してしまい、発展をみない、という状況は存在する。ただし、安全保障協力は、軍事面だけではなく、経済、社会、人道分野から平和構築など多岐に及び議論されるべき命題であるので、日本にも柔軟な変革などが求められることとなるだろう。

HARUNA

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