北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

ヘリコプター護衛艦「ひゅうが」 横浜磯子にて建造中の近影

2007-12-28 12:11:26 | 先端軍事テクノロジー

■ひゅうが型護衛艦一番艦

 横須賀海軍施設一般公開に際して展開した磯子でのヘリコプター搭載護衛艦「ひゅうが」建造中の近影を掲載したい。「そうりゅう」型潜水艦と並び、今年最も注目を浴びた艦艇の一つである。

Img_9153  写真は八月の横須賀サマーフェスタの見学に際して撮影した「ひゅうが」。ヘリコプター搭載護衛艦としては初めて全通飛行甲板を採用したことで注目を集めた。一時期、標的を運ぶ訓練支援機として海上自衛隊は、ハリアーの導入を模索していた時期があり、もしかしたら、と将来の発展を考えさせる艦容である。

Img_0946  あれから四ヶ月、ひゅうがの建造が何処まで進んだだろうか。遠路、磯子駅からYAMATO氏と共に足を運ぶと、全通飛行甲板を有する勇壮な姿が、見えてこない。見えているのは海上保安庁の新型巡視船のみ、まだ就役していないので、どこかにはいるはずである。

Img_0942  「ひゅうが」を探し、造船所の中を見回してみる。八月には「いかづち」が入渠していたドックには、「おやしお」型潜水艦が入っていた。神戸で建造されている新型潜水艦「そうりゅう」も、進水式の日の内にドックに入ったということなので、「そうりゅう」建造中の様子というのは、いまこのようになっているのだろうか。

Img_0945  よくみてみると、「ひゅうが」の艦橋部分がみえてきた。満載排水量は18000㌧、全長197㍍、100000馬力のガスタービンエンジンを搭載し、航空機は10機程度は搭載できるとされている。ひゅうが型二番艦には、国際人道支援任務に対応するヘリコプター用データリンク装備の強化や物資搭載スペースの強化などの設計変更が行われるとのこと。

Img_0954  ところで、ひゅうが型の格納庫と飛行甲板を結ぶエレベータには、ローターを装着したままの状態では陸上自衛隊の輸送ヘリコプターを収容できるようにはみえないのだが、飛行甲板後部にはミサイルを収容したVLSがある。インドネシア津波災害派遣の際には甲板上に大型ヘリは収容されていたが、島嶼部防衛任務では、飛行甲板後部にこの方式を採用すると、航空攻撃を受けた際にVLSからミサイルを発射したら、ヘリが爆風を被る気がする。

Img_0909_1  VLSの発射爆風というのは、ヘリコプターの真横で発射しても、大丈夫なのかもしれないが、仏海軍の原子力空母シャルルドゴールのように一段高いところにVLSを配置すれば、とも思ったのだが、若しくは爆風を艦備から逃がすようにしているのだろうか。毎度のことだが、「ひゅうが」にハリアー、とか搭載したらどうなるのかな、と思ったりもする。

Img_0950  結果から言うと、「ひゅうが」の様子を見ることは出来なかった。艦橋を撮影できただけでも良しとしたい。それよりも、ドックに入渠中の潜水艦という京都では絶対見れない非常に珍しいものを撮影できたので、良しとしたい。ところで、背景に見える住宅街、ここから「ひゅうが」はどのようにみえるのかな、と。なお、今回撮影の写真は全てジェイパワー前の海釣名所から撮影。

HARUNA

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コメント (6)
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