浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

炉心溶融

2016-03-27 14:05:46 | その他
 「「炉心溶融(メルトダウン)」の判定基準が、福島第一原発事故当時の社内マニュアルに明記されていたのに、その存在に5年間気づかなかったと謝罪した」東電。

 「気づかなかった」という弁明はまったくもって白々しい。要するに東電は、メルトダウンを隠したかったのである。そう考えても矛盾はないだろう。

 このような東電の姿勢は、原発事故の検証もきちんとなされず、またその責任について、何ら追及されてこなかったことが要因であろうと思う。

 この点では、新潟県知事の毅然とした追及がとても重要である。

http://www.huffingtonpost.jp/2016/03/26/meltdown_n_9551842.html?utm_hp_ref=japan

 岩波書店でも、共同通信科学部の鎭目宰治氏が『科学』(岩波書店)で、「漂流する責任 原子力発電をめぐる力学を追う」というレポートを昨年末から3回にかけて連載していた。

 5年が経過したからもういいや、ではなく、事故の責任がどこにあったのかを、個人のレベルまで追及していくべきだと思う。とかく官僚は数年たったらほかの部署に異動し、責任追及がされないことが多い。それぞれの「職」に就いているときに、どういう行動をしたか、その結果として事故が発生しているのである。個人のレベルまで追及されるのは当然だと思う。

 福島では、今も苦悩している人々がたくさんいる。だからこそ、きちんと追及するべきなのである。
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「戦争国家」も「警察国家」もいやだ!

2016-03-27 08:35:38 | その他
 袴田事件、足利事件など、今までたくさんの冤罪事件が起こっている。

 その背景には密室での取り調べがある。朝から夜までの長時間の連続した取り調べ、取調中の警察官による暴行や暴言など。これらが被疑者の権利を奪うのだ。被疑者は、その取調からの解放を願って嘘の自白をしてしまう。どのえん罪事件でも、それは共通している。だからこそ取り調べの可視化が求められている。

 取り調べの可視化のためには取り調べ中の全てを録画録音することが必要である。そのために、刑事訴訟法の改正が問題とんり、昨年 3月に「刑事訴訟法等の一部改正案」が通常国会に上程されたのであるが、しかしその内容は、取り調べの可視化にはならないという代物であった。

 取り調べの録画録音は、裁判員裁判対象事件と検察の独自捜査事件に限定されるという状態で、となるとこれでは全捜査事件の0・8パーセント、起訴される事件の3パーセントにすぎない。また、捜査員が録音録画すると供述がとりにくいと判断すると、録音・録画しなくてもよいという、捜査員の恣意が紛れ込むという内容で、これではとても捜査の可視化とは言えない。

 この法案、衆議院で強行採決され、参議院では継続審議とされている。今後、この法案についての議論が行われるであろうが、これについても注視していかなければならない。

http://gekidojo-kyoto.hatenablog.com/entry/2015/08/24/190000

http://www.himituho.com/2016/03/05/%E9%9B%86%E4%BC%9A/
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