線翔庵日記



おまつり、民謡、三絃、名水、温泉、酒、そして音楽のこと…日々感じたことを綴ります。

信濃奇勝録に載る上田獅子

2014年01月09日 22時11分53秒 | おまつり
「信濃奇勝録」という書物がある。江戸時代末期に、信濃国佐久郡臼田町の神官であった井出道貞が、信濃国の各地を実際に調査したり見に行ったりしたことを記録した地誌。巻五までがある。

 その中の巻之三の小懸郡ノ部に「獅子踊」という部分に、上田獅子である常田獅子と房山獅子についての記述がある。

 常田獅子の図と、房山獅子の歌詞が載っている。今の様子とほとんど変わりがない。


 ナゾなのが「小ざさら」という役があって「びんざさら」を持っていたという記述。「小ざさら」は今は絶えているようだが、笹竹を持つ役が常田では復活したという。そして「びんざさら」がナゾ中のナゾ。上田地域では三頭獅子の他に「ささら踊」が付くことが多いのだが、これは「摺りざさら」なのだ。

 すると、常田や房山では「びんざさら」が使われていたのかな?

 
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玉依比売命神社御田祭

2014年01月06日 22時43分49秒 | おまつり
 新年初のおまつり訪問は、長野市松代町東条の玉依比売命(たまよりひめのみこと)神社の御田祭(おんたまつり)へ行ってみた。


 この神社は松代町東条の天王山の麓、「池田の宮」と呼ばれた古い神社である。相殿に牛頭天王が祀られ、松代天王祭(祇園祭)のための天王おろしをする場所だ。


 1月7日には児玉石神事、御判神事といった珍しい行事もよく知られているが、今回は6日の御田祭に行ってみた。

 当地域では武水別神社の御田祭が知られるが、正月に行われる予祝神事として御田植え祭りなどとして知られる行事が各地にある。

 神社に着いたのは13:20頃だった。今年一番の寒さという1月6日の午後、だんだん祭りに関わる人々が集まり始まる。祭りの開始は14:00からだ。

 まず、拝殿の上段で祭典が執行される。中央には3人の作男が白衣を着て座っている。来賓を含めて玉串奉典が済むのが14:40頃。そして神事が始まる。

 まず「田打ち」。

 禰宜が「春田をうなうな~」と唱えると、「延命 小袋 打ち出の小槌」と返す。作男は、餅で作った鍬をもって、田打ちの所作をする。

 これを正面(北)、東、南、西、北の5方向で行う。

 続いて「代掻き」。

 太鼓のリズムにのって、田に入り、代を掻く所作をする。周りからは「ならして~ならして~」等と声がかかる。


 最後は「田植え」。

 これは参会者みんなで行われる。苗に見立てた松葉を手に持ち、拝殿に植えていく。禰宜が「御御倉(おみくら)の種よ」と唱えると、「一本植えれば千本になる」と声がかかる。


 この3つの場面で終了となる。最後に総代さんや作男たちが胴上げされ、一盛り上がり。そして神前で甘酒をいただいて、14:50頃にお開きだ。


 詞章らしいものはなく、かけ声のような感じ。太鼓はあるが笛等の旋律楽器は入らないので、芸能性はないが、シンプルななかに古さを感じる。行事自体が厳格に守られてきたのだという。このシンプルさと分かりやすさが、案外本来の芸能の姿なのかもしれないと感じた。

 
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謹賀新年

2014年01月01日 23時57分36秒 | 日々雑感
 年が明け、2014年となった。いつもながら変わらず、心静かな正月を迎えることができたと思う。今年は午年だ。テレビでは「ウマくいく!」などという語呂合わせというか、オヤヂギャグというか…。いずれにしても、いい年になって欲しいと願うばかりである。

 

 馬だけに、勢いよく駆け抜けられるようにしたい。心より願う!
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