高血圧の治療は血圧を下げることですが、でも、高齢者では
単に血圧を下げればいいというわけではないのが難しいところです。
夏になると高齢者は脱水になって血圧が下がりやすいです。
降圧剤が効きすぎて、100台あるいは100以下の低血圧になることも。
「過降圧」 血圧が下がり過ぎることですが、高齢な患者さんでは
血圧が下がりすぎると、めまいが出て転倒したり、腎機能が低下したりと
いろいろな不具合が出ます。
夏になると十分に水分を摂るように説明しますが、それでも高齢者では
血圧が下がり過ぎることがあるので、要注意です。
家庭血圧測定データをみたり、診察室での血圧がいつもより低くないか
チェックすだけでなく、めまいなどの症状がでていないか注意しています。
冬に血圧が高くて降圧剤を追加した場合は夏になると血圧が下がって
降圧剤を減らさなければならないこともしばしば。
高血圧の高齢な患者さんでは血圧の変動が大きいですが、季節変動も
考慮しながら慎重に血圧のコントロールを行なっています