やまねこマッサージ

ねがうこと、ゆだねること

笑満載・悲劇『リチャード3世』

2009-10-27 | art
楠美津香さんの一人芝居シェイクスピア
『リチャード3世』を誘われて観に行き、
ハマった。

『リチャード3世』をこんなに
笑わせ、楽しく、没入させられ、
しかも一人芝居で演じるなんて、
楠さんは何者や!

以前打ち上に同席された先達によれば、
コメディアンで構成作家であったらしい。
2000年からシェイクスピア全作品公演計画を
進めてはる。
(後から気付いたけど、詳しいサイトがあった。)



舞台をイングランドの王室から
横浜の暴走族の抗争に置き換える
設定のうまさ。

魅力ある登場人物のキャラ設定もうまい。
例えば兄クラレンスは寿司職人で、
牢獄で暗殺される時も、寿司をにぎっていた
可笑しさと、兄弟を最期まで信頼していた
職人気質が浮かびあがる重層構造。

つかこうへいさんが、『熱海殺人事件』の
ローカル化を推奨したのに通じる。
熱海の土地がもつ「寂れ」を身体的に伝えるために、
公演場所の土地やその国に適した地名に代えて
設定していった。

立川談志さんが、今の人は江戸のことでなんて
知らないよ、と現代落語を開拓していてった
精神にも通ずるものを感じた。

そういえば談志さんが、落語ばかではなく
唄や踊りなどの演芸を自らも、弟子達にも
求めているのだけど、橘さんもギター、
歌にはじまり手品まで芸を披露してたなぁ。



次回公演が大好きな『間違いの喜劇』と
『ヴェローナの二紳士』。
11月14日は出張の予定が、、
変更になれば行きたし。