持続可能な国づくりを考える会

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福祉の現場と市場原理②

2007年07月11日 | 経済

雨の降らない梅雨かと思えば、必要以上の豪雨。被害にあわれている方、ご愁傷様です。事務局(仮)齊藤です。

 

コメントありがとうございます。いただいたコメントでおおよそ半分ぐらいが正解でしょうか。話の続きをいたしましょう。

 

 まず、一つ目の山場のチケットをもらう時ですが、私が感じる一番厄介だと思うのはそのサービスの支給決定の基準が統一しきれていないところです。

 

 チケットをもらえない、日本の行政はお金を出したがらないという点が問題と想像できるのですが、結構すんなりサービスを支給してくれる担当の方(ケースワーカー)が居たりします。実際サービスを受ける側の言い値で決まることもあります。逆に、なかなか希望の時間数がもらえない人も居ます。制度のことが分かっている人と分かっていない人では、明らかに支給量が違うようです(もっと生々しく言えば、食い下がる人とあきらめてしまう人の差とも言えます)。

 

 実際に現場でサービスを提供する者としては「この人はもっともらっていいだろう…」「なんで、この人こんなに時間数もらってんだ?」と思うことが度々あります。

 

 制度が始まってそれほど年月が経っていないことも理由の一つでしょうが、この人には「どんなサービスが適正か?」という判断は結局のところ担当個人の裁量に委ねられている部分が多いようです。

 また、これは私の印象ですが、その精度は低い感じがします。サービスを支給してハイ終わりという感じでしょうか・・・サービスにトータルなサポートがある感じが薄いという印象です。

(あくまで、これについては私の悲観的な主観ですので、参考程度にしてください。一生懸命やっているケースワーカの方もいらっしゃいます。)

 

 

 ここまでが、山場の一つ目です。

 

 

さて、二つ目の山場ですが、こちらの方が大変な山場であり、テーマである市場原理が大きく関係しているところです。

 

 コメントで「ファミレスの順番待ち」という例えをいただいておりますが、もう少しシビアです。順番だけではない、重要な要素があります。お金です。

 

 

さぁ、クライマックスですが、今日はここまでにいたしましょう。次回予告の変わりに一つ聞いたお話しを。

 

目の前にピザがあるとします。平等に分けることを考えると、私たちはどうするでしょうか?人が8人いたらどのようにするでしょうか。

 たぶん、私たちはほとんど迷うことなく、ピザを八等分するでしょう。みんな同じ大きさにする。これが平等であると思っています。

 しかしながら、スウェーデンでは、ピザを八等分しないそうです。単純に八等分するのは平等という話ににならないそうです。

 では、どうするのかというと、はじめから八等分しないでナイフをおいて置くそうです。それで、食べる人が必要な分だけ切って食べるのだそうです。

 「でも、みんないっぱい食べたかったらどうするんだ?!」と思ってしまうのですが、この話のポイントはまず、平等とはその人が必要としているものを提供することという点です。必要としていない人にも切り分けるのは、おかしな話ということです。

 

 私たちには、この発想があるでしょうか。必要としてる人が必要なものを得る。当たり前の話ですが、これが福祉の基本的に必要な発想だと思います。

 

 

つづく

 

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