みなりんの紀行文

写真とともに綴る、旅の思い出を中心としたエッセイ。
主に日本国内を旅して、自分なりに発見したことを書いています。

「京都新緑旅行記パート1~伏見稲荷大社」

2013年06月12日 11時45分44秒 | 旅行記

  私は、長い間京都へ旅しながら、伏見稲荷には行ったことがありませんでした。 

今回はみなさんに馴染みがあって、たぶん多くの方がもう訪れておいでの伏見稲荷を振り返ってみましょう。

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古代民間祭祀として、古代王権祭祀と対極をなすことを、大和岩雄氏が述べておいでで、著作があります。

大和氏は、青春出版社の創業者の方と言えばいいでしょうか。

古代史研究家でもあり、いわゆる学説とは違うようですが、参考になります。

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まず、伏見稲荷大社は、高天原の神(天照大御神を祀る大和王権の天つ神=現皇室)に対して、葦原中国の神(天照大御神ほか従属する神をまつらない国つ神=旧豪族)のほうです。

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今と昔と神道は随分内容が変わっているのをご存知でしょう。

 

「神道とは何か」というちょっと難しい本を読んで、全部理解したわけではないけれど、日本では神道は仏教と融合していた時代があり、それから明治に入って国家神道になって廃仏毀釈されて、形式は様変わりしました。

 

今は、神社も仏教も昔の歴史をひも解くのが赦されていますが、時代時代によって、宗教の内容も変容していることを念頭に置く必要があります。

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Dsc04320荷田春満旧宅と一緒に公開されていたお茶室正面玄関先。

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伏見稲荷大社にいた荷田春満(かだのあずままろ)と言う国学者の旧宅や、お茶室が公開されていました。素晴らしく立派で、お茶室は必見ですが、写真撮影は禁止されていました。宿坊には襖に棟方志功の絵画が描かれてあったり、閑静なところで、庭の手入れも行き届き、蛙が遣り水で泣いていたりしてのどかな上、品のいいところでした。 

思った以上に植えられた樹木も多く、落ち着きます。

 

荷田春満は、伏見稲荷大社の社家の東羽倉(荷田)家に生まれます。

 

元禄・享保年間に、中世的な和学の中から近世国学を成立させた人です。 

特に、和歌の中から日本の心を見出そうとして、和歌の普及と研究に尽力し、国学者として初めて神道・国史・律令・文学を研究する国学の学校を創設するように幕府に働きかけた人物です。しかし、明治になるまでは実現しませんでした。(明治には、皇典講究所<今の國學院大學>が設立された)しかし、彼の研究は後世に功績を残したと言われます。

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それにしても、お稲荷さんとは、お塚(古墳)の上に稲荷社を祀ったものがほとんどのようです。 

信者さんは、御自分の決まった塚に参詣しています。 

私は、稲荷信仰をしていると言いながら、実は実態をよく知らないでいました。

 

両親が、その親から受け継いだ参拝の習慣をそのまま受け継いで、郷愁を誘われるように足を運ぶのでした。

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伏見稲荷は、渡来人の秦氏(朝鮮半島の人)が祀ったところです。

 こちらの古墳の被葬者は、秦氏ではないものの、信仰の対象となりました。

 多くの先進技術を日本にもたらした豪族です。

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さて、伏見稲荷の私個人の感想は、鳥居の中をくぐって行くと、まるで神様の体内を巡っているようで、血管の中を歩む様な、不思議な気分になります。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
人はそもそも弱いもので、何かに縋って生きていく... (hide-san)
2013-06-13 13:48:00
人はそもそも弱いもので、何かに縋って生きていく、神さまか仏様か、
自分が助けているのに神によって助けられたと思い、信仰する。
あるいは現世の厳しさから逃れて、来世では幸せを願って、信仰する。

しかし現実は、来世も無く、魂も無く、極楽などあるはずも無く、
それをあると信じて祈る。

なんかはかないものですね。
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伏見稲荷は、現役時代に近くで研究会があり、その... (funabin)
2013-06-14 17:34:33
伏見稲荷は、現役時代に近くで研究会があり、その後訪ねたのでとても懐かしく写真と紀行文を拝見しました。
ただ時間があまり無かったので、たくさんの鳥居は潜ったものの、見晴らしの良い高台まで行けなかったのが心残りです。

MRIなどの検査結果で、前立腺癌の疑いが強いと脅かされ、意気消沈していましたが、再度の血液検査の結果、PSAの値が基準値以内ということで、すっかり気分が一転しました(^^ゞ
人間医者の診断で一喜一憂するものですね(笑)
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