6月16日 撮影
真っ直ぐに茎を伸ばしてすくすくと育っているのは、メドハギです。
花は無くても、こういう若いときの植物は、美しいですね。
多年草ですので、分類だと「草」なのですが、一見すると低「木」に見えます。
これで、もう1メートルはゆうに越えております。
占いで使う筮竹は、昔はこの茎を利用していたこと、筮竹の「筮」は「メドギ」とも読み、「メドギ(にする)ハギ(萩)」が転訛して「メドハギ」になったのが名前の由来だということを、昨年学習しました。
草ではありますが、茎は丈夫で木化し、高級すだれの素材としての利用もあったようです。
真っ直ぐに伸びたメドハギを見て、昔はこの茎を筮竹にして、占いをしてたんだなということが納得出来ました。
群生しておりましたのでね、これだけの量のメドハギがいっせいに開花すると、どんな光景を展開してくれるのか、期待を持って見守っておりました。
メドハギの花が咲き出しているという情報をポージィさんの記事から得たので、早速訪れてみました。
分枝を繰り返して、ブッシュ状態になってます
確かに咲いてはおりましたがね、なんだかなぁ~って状態です。
訪ねたのは9月22日です。
厳しい残暑と水不足が続き、花にとっては苛酷な環境だったことが考えられますが、単におじさんが、花時期に間に合わなかっただけかもしれません。
花殻が見えますものね。
写真を見ていただいて分かると思いますが、おじさんの花環境では滅多に見られない群生シーンでしたのでね、がっかりです。
この場所で納得する花を望めないのなら、どこかで他の場所を当たるしかないな探していたら、先月末、出会いましたよ。
【メドハギ・目処萩・筮萩】マメ科
花はクリーム色を帯びた白色で、中心部が紫色に彩られております。
周辺部にも、薄っすらと紫色を刷毛で置いたようにみえます。
秋は、マメ科ハギ属のお仲間たちの花時期です。
そのなかでもメドハギの花は、可憐さを保ちつつ、シックな風情を見せてくれます。
日本的で大人っぽい雰囲気の花だと思いませんか?
地味だとの意見もあるようですが、これくらいの存在の花は、好きですね。
美人だと思いますよ。
メドハギには、こんなお仲間もいます。
メドハギの茎が上に向って伸びるの対して、こちらは、ひたすら地面を這って伸びていきます。
【ハイメドハギ・這目処萩】マメ科
ハイメドハギは立ち上がることなく、文字通り地面を這うように茎を伸ばします。
「這うメドハギ」が、名前の由来です。
そういえば、今年はとんでもなく早い時期に、ハイメドハギの花に出会ったんでした。
出会ったことはありませんが、蔓メドハギというお仲間もいるらしいですよ。
花色もメドハギと同じように白と紫のコンビネーションですが、ハイメドハギのほうが、紫色の分量が断然多いことは、一目瞭然ですよね。
特に最後の写真の花は、これはもう紫色の花といってもいいでしょう。
昨年は、矢絣に例えたりしました。
何かの拍子で、メドハギの茎が倒れてしまい、ハイメドハギ状態になっているのを見かけますが、花色の違いをチェックすれば、見間違うことはありませんね。
葉もハイメドハギのほうが、心持ち丸く、太いように思えます。