goro's 花 Diary

東京の街を彩る花たちを追っかけています。

ハギ属の美人

2007年10月05日 | 07 花たち


6月16日 撮影

真っ直ぐに茎を伸ばしてすくすくと育っているのは、メドハギです。
花は無くても、こういう若いときの植物は、美しいですね。

多年草ですので、分類だと「草」なのですが、一見すると低「木」に見えます。
これで、もう1メートルはゆうに越えております。

占いで使う筮竹は、昔はこの茎を利用していたこと、筮竹の「筮」は「メドギ」とも読み、「メドギ(にする)ハギ(萩)」が転訛して「メドハギ」になったのが名前の由来だということを、昨年学習しました。
草ではありますが、茎は丈夫で木化し、高級すだれの素材としての利用もあったようです。

真っ直ぐに伸びたメドハギを見て、昔はこの茎を筮竹にして、占いをしてたんだなということが納得出来ました。

群生しておりましたのでね、これだけの量のメドハギがいっせいに開花すると、どんな光景を展開してくれるのか、期待を持って見守っておりました。

メドハギの花が咲き出しているという情報をポージィさんの記事から得たので、早速訪れてみました。


分枝を繰り返して、ブッシュ状態になってます            

確かに咲いてはおりましたがね、なんだかなぁ~って状態です。
訪ねたのは9月22日です。

厳しい残暑と水不足が続き、花にとっては苛酷な環境だったことが考えられますが、単におじさんが、花時期に間に合わなかっただけかもしれません。
花殻が見えますものね。

写真を見ていただいて分かると思いますが、おじさんの花環境では滅多に見られない群生シーンでしたのでね、がっかりです。

この場所で納得する花を望めないのなら、どこかで他の場所を当たるしかないな探していたら、先月末、出会いましたよ。


【メドハギ・目処萩・筮萩】マメ科

花はクリーム色を帯びた白色で、中心部が紫色に彩られております。
周辺部にも、薄っすらと紫色を刷毛で置いたようにみえます。

秋は、マメ科ハギ属のお仲間たちの花時期です。
そのなかでもメドハギの花は、可憐さを保ちつつ、シックな風情を見せてくれます。

日本的で大人っぽい雰囲気の花だと思いませんか?
地味だとの意見もあるようですが、これくらいの存在の花は、好きですね。
美人だと思いますよ。


メドハギには、こんなお仲間もいます。

メドハギの茎が上に向って伸びるの対して、こちらは、ひたすら地面を這って伸びていきます。


【ハイメドハギ・這目処萩】マメ科

ハイメドハギは立ち上がることなく、文字通り地面を這うように茎を伸ばします。
「這うメドハギ」が、名前の由来です。

そういえば、今年はとんでもなく早い時期に、ハイメドハギの花に出会ったんでした。

出会ったことはありませんが、蔓メドハギというお仲間もいるらしいですよ。

花色もメドハギと同じように白と紫のコンビネーションですが、ハイメドハギのほうが、紫色の分量が断然多いことは、一目瞭然ですよね。

特に最後の写真の花は、これはもう紫色の花といってもいいでしょう。
昨年は、矢絣に例えたりしました。

何かの拍子で、メドハギの茎が倒れてしまい、ハイメドハギ状態になっているのを見かけますが、花色の違いをチェックすれば、見間違うことはありませんね。

葉もハイメドハギのほうが、心持ち丸く、太いように思えます。