節電の大合唱のもと大流行した緑のカーテンですが、主役の座はゴーヤが獲得したようです。
街のあちこちで見かけました。
さもありなん。どうせなら実(じつ=み)をも得ようとするのが人情です。
その昔、グリーンカーテンといえば、主役はアサガオでしたよね。
何が日本人を変えたんだろうか・・・
昔々からアサガオ(分類上はニホンアサガオ)は「夏」の代名詞のよう植物です。
江戸時代からの栽培植物です。
朝顔の観察日記が夏休みの宿題の定番になってからだって、久しいです。
種子から育てた観察日記、書きませんでしたか?
葉や花の押し花にしたり、花の搾り汁で紙を染めたり、萎れた花を風船のように膨らませて吹き破ったり・・・
夏の始まりから終わりまで、色々なシーンにアサガオが参加しておりました。
ここ5~6年になりますかね(10年は経ってないと思います)、すっかり市民権を得たのが「セイヨウアサガオ・西洋朝顔」です。
旺盛な蔓は庭木や塀や屋根を経由して電線を伝い、我がもの顔でグリーンカーテンをつるしているのを見かけたことはありませんか?
品種も増えているように思います。
多く見かけるのは、「ソライロアサガオ・空色朝顔」と分類される青い色ものです。
「ヘブンリーブルー」という品種は、名前の愛おしさもあり人気があります。
目にする機会が多くなったセイヨウアサガオですが、ニホンアサガオとはあきらかに違った性質の植物です。
こちらは秋からの植物だと分類していいでしょうね。
セイヨウアサガオは短日性のものが多いんだそうです。
事実、日照時間が短くなってくると株自体も勢いを増し、今を盛りと咲き競っております。
条件さえ満たせば、年を越しても咲き続けることもあります。
過日・・・
こんな出会いがありましたよ。
いかがでしょうか。
この花をご覧になって、アサガオとの共通項を探し出せますか?
八重咲き?、変異咲き?・・・
それにしてもアサガオと呼ぶにはかなり異形。
葉っぱを見るとセイヨウアサガオのお仲間だってことは判ります。
サツマイモの葉っぱにそっくりです。
紹介いたします。
【スプリット ペタル】ヒルガオ科サツマイモ(イポメア)属
西洋朝顔の八重咲きの園芸品種です。
「スプリット ペタル・split petal」の直訳が名前の由来。
split(スプリット・分かれた) petal(ペタル・花びら)
新顔さんなんでしょうかね、ネット情報はそれほど多くありません。
さらなる情報を求めて他を当たっていたら、↓こんな記述を見つけました。
【イポメア・サンライズセレナーデ】
原産地 メキシコ 熱帯南アメリカ 西印諸島
学名:Ipomoea purpurea 'Sunrise Serenade'
マルバアサガオのヒゲ咲き品種
西洋朝顔のイポメアの仲間サンライズセレナーデ
要するに、西洋朝顔の「マルバアサガオ(丸葉朝顔)・Ipomoea purpurea」のお仲間の、【サンライズ セレナーデ・Sunrise Serenade】というヒゲ咲き品種だってことだよな。
花弁の外側にヒゲのような細い花弁が複層的ついて咲くのを、「ヒゲ咲き」と呼ぶようです。
確かに形の違う小さなヒゲ状の花弁が見て取れます。
「八重咲き」より「ヒゲ咲き」のほうがしっくりくる形態です。
蕾にはアサガオの特徴が見て取れます。
咲き終わりはこんな状態です。
今回出会ったのは濃い目のピンクですが、紫やピンクの濃淡、白など、花色は数種あるようです。
他の花色になると、品種名が違ってくるのかな?
少しだけ変異している薄いピンクの品種。
「スプリット ペタル」、「サンライズ セレナーデ」、どっちで調べても満足のいくような情報は得られませんでした。
正式な名前は判らないというのが現状です。
「花びらがフリルのような可愛い」なんて書かれているサイトがありましたが・・・
ほんとに可愛いか?
あくまで主観の問題。
それでもこの先見かける機会は、増えるんだろうな・・・