GOODLUCK'S WORLD

<共感>を大切に、一人の男のスタンスをニュース・映画・本・音楽を通して綴っていきたい

「目指せASEAN! 大志を忘れるな!」

2013年02月01日 | Weblog

 ASEAN(東南アジア諸国連合)への投資が再燃している。人口15億とも云われる中国。年間3万件を越える暴動や社会主義と深耕する資本主義で混迷する政府、沸騰する人件費、そして、元高へ流れを危惧して、日系企業だけでなく地方銀行までもがバンコクに事務所を設立し、現地の大手と手を組み若手行員や社員を研修生として派遣する例が多くなっているという。

 尖閣問題が起きて日中関係が急速に悪化したことが、ASEANへの再投資を活発にしたのだ。中国に投資してきた日本企業では「チャイナ・プラス・ワン」という分散投資スタンスが主流となってきたのだ。

 自由貿易協定(FTA=Free Trade Area)を結んでいるタイには、すでに4,000社の日系企業が進出している。FTAに最も積極的なのは、シンガポールとタイで、ニュージーランド、オーストラリア、インド、チリ、ニュージーランド、ブルネイ、韓国、パナマ、カタールなどとの間で締結済みである。日本のTPP(環太平洋経済連携協定)への参加はまだまだ予断を許さないが、農業製品とは違って、工業製品は世界で最高品質を誇る日本だけに、参加を待つまでもなく、ASEAN諸国へ積極的に投資してドンドン日本製品を広めて欲しいと思う。地銀の支店設立の背景には、世界基準の精密工業製品を作り出す中小企業と手を組み、協力して参加国に紹介するという図式が見えてくる。

 1月31日、朝日朝刊で帝石子会社がアルジェリアでガス開発の許可を得た記事を読んだ。アルジェリア政府は先日のテロ事件で外資離れに歯止めをかけたいのだろう。きっと積極的な日本企業はきっと好条件で手を握ったに違いない。胸の奥で何かが固まって小さな石ころになりそうだが、日本のエネルギーはこのようにして確保していくしかないのだ。

 “Boys be ambitious !”は、明治時代に札幌農学校(現北海道大学)の初代教頭だったクラーク博士が残した有名な言葉だが、この後に続く言葉がある。

 “Boys be ambitious ! Be ambitious not for money or selfish aggrandizement , not for that evanescent thing which men call fame . Be ambitious for the attainment of all that a man ought to be .”

少年よ、大志を抱け。しかし、金を求める大志であってはならない。利己心を求める大志であってはならない。名声という、つかの間のものを求める大志であってはならない。人間としてあるべきすべてのものを、求める大志を抱きたまえ。

 個人主義に突入した現代の日本と帝国主義が台頭する明治初頭の日本とでは、あまりにも状況や環境が違い過ぎる。<大志>や<大義>なる言葉は今や死語となったかもしれない。しかし、企業が存続していくためには、<大志>や<大義>は決して欠かせないのではないか。

 

     

今や日本の大半の家庭にはユニクロの衣服が存在する。
今や世界レベルになった企業の理念(スタンス)をチェックしてみた。

(ステートメント) Statement
・服を変え、常識を変え、世界を変えていく

(ファーストリテイリンググループのミッション) Mission
・本当に良い服、今までにない新しい価値を持つ服を創造し、
 世界中のあらゆる人々に、良い服を着る喜び、幸せ、満足を提供します
 独自の企業活動を通じて人々の暮らしの充実に貢献し、
 社会との調和ある発展を目指します

個人主義に突入した今だからこそ、叫びたい。

“ Boys be ambitious ! "