推薦入学は一般入試より学力が低いのか？

私立大学の入学定員は、推薦のほうが一般より
多くなっています。世の中で良く言われるのが、
推薦組は一般組より学力が低いという話です。

入学時点の学力に関してはそのとおりでしょう。
しかし、大学での成績は差がないか、むしろ推薦組の
ほうが良いらしいのです。
これはどういうことでしょうか。

大学の授業についていくために必要な高校の学力は、
教科書レベルをきちんと理解していることです。
推薦組の入学時の点数は、一般組より低いかかもしれませんが、
高校在学中の評定平均は悪くないはずですので、
「高校の教科書レベルをきちんと理解する」という
条件は満たしているはずなのです。

また、大学受験で燃え尽きた一般組より、
推薦組のほうがモチベーションが高い可能性もあります。

一般入試は、多数の志願者の中から選抜しなくては
いけないので、必要以上に難問になっています。
90年代半ば、北大・医学部で行われた調査では、
医学部内の学力が高いのは、２次試験が高得点の生徒ではなく
センター試験が高得点の生徒でした。

文系の大学生にとっては、就職活動があります。
企業の選考課程で、学力の高い大学や知名度の高い大学が

有利に働きます。

しかし理系の学生にとっては、何を勉強して、
何が身についているか、が大事になるでしょう。
高校時代から、高い偏差値をとる勉強よりも、
何がやりたいのかを調べ選ぶ時代がくるかもしれません。