山茶花の蕾が膨らみ始めると、何かしら冬の気配も感じて来る。立冬は明後日に来るので、そろそろ湯たんぽを足元に入れよう。未だどうにか毛布で我慢でき、暖房も点けるが凌げる。贅沢を言ってはいけない。命への危険度がなければ、暮らして行くことが可能で、戦の影に怯えることも否。
世界の何処かで、戦がなされ終わることがない。人間として扱われることもなく、奪われていく命もあるのだ。また、今尚その苦しみから逃れられない人々も。緒方貞子さんのなされたことの意義は、残っているのだろうか?権力に因る殺し合いに、何故罪もない子ども等を巻きこむのかしら。
日本は、原爆を落とされたが、戦争への路へとは進まない宣言をした。それなのに、沖縄の人々は見捨てている。怒りの焔が広がって行く。これ以上の我慢には、心が耐えられるのかしら?ガンジーを観ながら、権力に屈せずにいよう。例え殺されても、死体は手に入れても、心まではできない。
ネール首相も素晴らしかった。非情にも凶弾に倒れたガンジーを、大勢の人間が惜しみ嘆いた。地位も金もなく、ただの平民がとアナウンスは伝える。ガンジーのようには生きられないが、どんな宗教であろうと、同じ人間であることには変わりない。との言葉に、それなのに何故差別があるの。
日本では、住井すゑ著作の、橋のない川がある。高校生の時に体育館で鑑賞した。これは一部を映画化したものだが、第7部まである。人間の歴史を知るためにも、一読するのも良しだが、長く淡々とした内容に、最後まで読めるかどうか。人間が人間であるために、どう生きるかが簡単で難儀。
テレビでは折しも、英国の王子の確執が報道されていた。プリンスも花嫁に選ぶのは大変だが、シンデレラには誰もがなれる訳ではない。王子に生まれた悲運と幸運をどうやって見抜く?母親がどうというのではなく、英国王室のプライドが情けない。父親に愛人がいるのに、何で結婚したのよ。
12月に入ると、庭中が匂いだす。その匂いの中に居ると、清々しさと温かさに包まれる。