大寒 二十四節気の中でも、一番寒い日のこと。万物を凍らせる、と言われるほど、厳しい寒さを迎えるので、大寒と言う。毎年一月二十日頃である。陽射しは弱く、風も穏やかではあるが、一向に気温が上がらない。読み物もなく、手持ち無沙汰だ。
友人に連絡すると滞在で、我が家を訪問してもいい、と言うので、珈琲の豆を挽いて待つこと暫し。やって来た友人と淹れた珈琲を飲み、枇杷談義に講ずる。人間とは勝手な者で、こちらが幾ら真剣に話しても、何かの犠牲を払わないと納得しない。
友人の場合は、母親の膝痛だったらしいが、焼酎に漬けた枇杷葉を、膝に当ててみたらと薦めたらしい。その効き目に家族は驚き、信じてしまったと言う。その時点で、枇杷葉の威力に眼を瞠ったとも。どういった方法にせよ、実行することに尽きるが。
同じ職場で働いていた時には、特に親しくしていた訳でもない。どちらかと言うと一人で過す方が性に合っていて、つるんでいたりの集団が苦手である。来る者は拒まずだが、極力近づかない。辞めてからの付き合いは、時間的な余裕でやり易いもの。
従って、枇杷葉の薬効を耳蛸にして話したが、全く気乗りではなかった友人だ。母親で確信して飲み始めたが、枇杷葉茶は合わない。と直ぐ止めた。枇杷葉酒を匙1杯、珈琲に入れて飲むのはできるらしいが。種を挽いて飲んでみたらと言っておいた。
枇杷葉茶の効き目には、体臭を消し、利尿作用をもたらし、記憶力を増す。血管の通りを良くもする。体の中から冷えないように働きかけ、老廃物をきちんと排出し、抗体や免疫を援けるようだ。この時期の生葉を採って刻み、天日干しにするのも大事だ。
焼酎に漬けるには、必ず35℃以上を用い、2ℓに対して30枚が目安。枇杷葉は、硬くてごわごわのを使うこと。葉先と軸は切り、果実瓶に漬け込む。3ヶ月経てば使える。エキスは、切り傷・擦り傷・捻挫・浮腫み・炎症・火傷等、殆んどの症状に効果が。
枇杷葉は、自然からの贈り物だが、命の元になる働きも大きい。不妊治療にも佳いかもしれない。但し、そういったエネルギーをもらっている者は少なく限られる。人間の寿命を延ばすことはできないが、奇跡は起きる。信じることの可能性も大きくなる。
生活は貧しくても、心は否だが、何かと言えば病院を頼る。然し、昨今の医者は自分で診ない。機械の性能に任せて、パソコンの操作だけだ。患者本位に立った、親身さが甚だ低下している。それくらいなら、自然療法のやり方が、有効な場合もあろう。
道端のねじ花の群生。我が家に植えてあったねじ花が、何時しか風で飛んで根付いたらしい。毎年、姿を見せるようになった。