悠山人の新古今

日本初→新古今集選、紫式部集全、和泉式部集全、各現代詠完了!
新領域→短歌写真&俳句写真!
日本初→源氏歌集全完了!

俳句写真089 あやめ咲き

2007-04-22 00:05:00 | 俳句写真
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あやめ咲き
男子の祝ひ
待つばかり
   悠山人

○俳句写真、詠む。
○古典和歌の世界では、出番が多い。
□俳写089 あやめさき をのこのいはひ まつばかり
【写真】ことしもかなり咲いた。一週間前、自宅。

和泉式部集141 宮さまの

2007-04-21 04:55:00 | 和泉式部集

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宮さまの形見の喪服を着ていると
涙に濡れてだめになりそう   悠山人

○和泉式部集、詠む。
○詞書は、「なにのみことかやにおくれて」。何やらの皇族が亡くなられて。現代詠で「宮さま」としたが、依拠本の頭注に「為尊親王」と。為尊については、「夢よりも-和泉式部日記」(2006年10月30日、literature)、「新古今集現代詠053 世の中が」(2005年09月08日)に、関連記事。
¶ふぢごろも(藤衣)=<喪服。『奥儀抄』によれば、藤の皮で織ったものという。「ふぢ」は「朽ち」の縁語。>(新潮版)

□和141:をしきかな かたみにきたる ふぢごろも
      ただこのころに くちはてぬべし

□悠141:みやさまの かたみのもふくを きていると
      なみだにぬれて だめになりそう


短歌写真329 ささなみに

2007-04-21 04:50:00 | 短歌写真

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ささなみにふりにし時の今を見て
詠み人のこゑさまねく聞ゆ   悠山人

○短歌写真、詠む。
○問答無用!の声が、かなり大きくなって来た。その大声の一族郎党とは、全く立場を異にする私ではあるけれど、古人先達から綿綿と伝わる文芸の素晴らしさには、ただただ敬服するばかりだ。貧脳に響くは、ぎこぎこ(擬古)という、さびしげな音。
¶ささなみ(細波)=万葉歌「ささなみの古き都」の援用。「細波」「降る」は縁語。「降り」「古り・経り」は掛詞。
¶さまねし=「数が多い。たび重なる。」(「古語辞典』) 同所に万葉歌の用例。
□短写329 ささなみに ふりにしときの いまをみて
        よみひとのこゑ さまねくきこゆ
【写真】万葉公園
。閑寂な、非日常的な場で、古代にワープする。


俳句写真088 人の世は

2007-04-21 04:45:00 | 俳句写真
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人の世は
見悪きものと
昇り咲き
   悠山人

○俳句写真、詠む。
○花が好きでも 見にくいわねと 空へ逃げられ 見はなされ。
□俳写088 ひとのよは みにくきものと のぼりさき
【写真】学生プチ・ファッション・ショウの会場出口で、先日。

和泉式部集140 別れても

2007-04-20 02:35:00 | 和泉式部集

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別れても同じ都にいるうちは
このたびほどに泣かなかったわ   悠山人

○和泉式部集、詠む。
○詞書には、「離れにたる男の、遠き所へ行くを、いかがおもふ、と言ひしに」。関連に、第094歌。「離れ」を「かれ」と読む。現代詠は、第四句まで、ほぼ直訳。別れて、気持ちの整理もついたはずなのに・・・。
¶このたび=「この度」「この旅」と掛ける。

□和140:わかれても おなじみやこに ありしかば
      いとこのたびの ここちやはせし

□悠140:わかれても おなじみやこに いるうちは
      このたびほどに なかなかったわ


俳句写真087 山吹の

2007-04-20 02:30:00 | 俳句写真
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山吹の
やさばみたるや
八重に咲き
   悠山人

○俳句写真、詠む。
○山吹。まだ全開ではないけれど、親子連れが眺める姿に、ほっとする。
¶やさ(優)ばむ=「やさしいようすにみえる。情趣ありげにみえる。」(『古語辞典』)
□俳写087 やまぶきの やさばみたるや やへにさき
【写真】立ち寄りの、万葉公園で。

和泉式部集139 舟に乗り

2007-04-19 04:10:00 | 和泉式部集

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舟に乗り朝を迎える辛さから
鳴く鴛鴦の気持ちが分かるの   悠山人

○和泉式部集、詠む。
○詞書は、「海の面(つら)に船ながら明かして」。「上」を「うへ」と読む。
¶うきね=<「浮き寝」(船中で寝ること)に「憂き音」をかけた。「浮き寝」は「鴛鴦」の縁語。>(新潮版)
¶かかれば=かくあれば。so, then, therefore, because of。

□和139:みづのうえに うきねをしてぞ おもひしる
      かかればをしも なくにぞありける

□悠139:ふねにのり あさをむかえる つらさから
      なくおしどりの きもちがわかるの


短歌写真328 花びらの

2007-04-19 04:05:00 | 短歌写真
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花びらの湯葉かと紛ふ優しさに
なべて心の広からましを   悠山人

○短歌写真、詠む。
○日本では市長が、米国では多数の学生が、身まかった-「不条理」という名の銃弾によって。(愛称 VirginiaTech の website は、悲しみに包まれている。中に、ホロコーストを生き延びし老教授、身を挺して学生いくたりかを庇い、命絶ゆとや。慟哭。)
□短写328 はなびらの ゆばかとまがふ やさしさに
        なべてこころの ひろからましを
【写真】優雅そのもの。C'est l'élégance de la fleur!