悠山人の新古今

日本初→新古今集選、紫式部集全、和泉式部集全、各現代詠完了!
新領域→短歌写真&俳句写真!
日本初→源氏歌集全完了!

短歌写真655 俯して

2008-10-09 06:20:00 | 短歌写真
2008-1009-yts655
俯して辺りを見れば四方なる
タイルのみにて行くかたもなし   悠山人

○短歌写真、詠む。
○現代日本では、人口の大半が都市生活者。大地を剥がしてコンクリートやアスファルトが覆ってしまっている。タイルを敷き詰めた地表を見ていると、三次元空間が二次元化されているような錯覚に陥る。
¶四方(よほう)=現代読み表記は「しほう」だが、歴史的にはかなり早い時代から「よほう」「よはう」が並立していた。珍しい例であろう。『広辞苑』では、「しほう」を現代、「しはう」を歴史表記としている。
□短写655 うつぶして あたりをみれば よほうなる
        タイルのみにて ゆくかたもなし
【写真】工芸館の中庭。
【memo】続いてノーベル賞、今度は化学。同年に四人とはすごい。

俳句写真368 花もまた

2008-10-09 06:10:00 | 俳句写真
2008-1009-yhs368
花もまた
愛でらるべきや
金木犀   悠山人

○俳句写真、詠む。
○旬の金木犀。Osmanthus fragrans オスマントゥス・フラグランス。桂花、丹桂、金桂などとも。原産地中国では丹桂(dangui 14)が一般。そういえば桂林(guilin 42)で現地政府の人が、丹桂の桂と説明したような気がする。「香る」か「匂う」か。『広辞苑』では「芳香」。花枝を少し取って目と鼻で楽しむ。趣味人はさらに口でも(吃茶)。
○中国簡体字版を、「読んで」ではなく「眺めて」いたら、「金秋十月 丹桂飄香」(jinqiushiyue danguipiaoxiang 1124 1411)という成句がときどき目に入った。目にも耳にもいい「かんじ」。以前(下記)、九里香・七里香・沈丁花との関連を書いたが、今回は「八月丹桂十里香」が見えた。「金秋送爽」も、なるほどと思う。
○思わず時間をかけたが、実はこの芳香の漂いを表す慣例句を、なるべく正確に確認するのが、今回の検索の目的だった。「金木犀は一里四方に香りを放つ」の漢字成語はあるか? 中国語に「桂花的香気」「放香」などはあっても、日本語サイトにはなかった。
cf. 俳句写真005 丹桂の 2006年10月13日 丹桂の香りにさわぐ右脳かな
  俳句写真003 桂花 2006年10月11日 桂花馨ひてのち味ははん
□俳写368 はなもまた めでらるべきや きんもくせい
【写真】自宅で、きのう。
*Beethoven - Allegro ma mon troppo from Symphony 9 Opus 125 The Chamber Orchestra of Europe conducted by Nicholas Harnoncourt | Play Classical UK*[87.117.200.139:80]