世界の動きを英語で追う

世界と日本の最新のできごとを、英語のキーワードを軸にして取り上げます。

オバマ健保改革の真意 Better phrases for a moral imperative

2009-09-01 | 米国・EU動向
2009年9月1日(火)

夏休み明けの議会の最重要課題は、オバマ大統領が提唱している政府管掌保険の導入による国民皆保険制度(the public option)の賛否を決することである。

共和党右派からの強い反対のみならず、対話集会(town hall meetings)における庶民特に、高齢者からの激しい非難にあって、オバマ大統領も、時には明らかに一貫性を欠く説明や、釈明をするという事態に陥っている。

そのような中、ホワイトハウス内で、健康保険問題の総責任者に任じられている、民主党 上院院内総務Tom Daschle氏は、「大統領は改革の真意を国民に十分納得させることができているか」と問われて、「この問題を、道徳的な義務(a moral imperative)であると国民に認識してもらうためには、もっと丁寧に努力する必要がある」と否定的な反応をした。

そして、「大統領の説明は、ホワイトハウスとして望んでいるようには、国民の心の中に反響を巻き起こしていない(not resonating)」 と語り、さらに解決策は?と問われて、「メッセージを正しく伝えるキャッチ・フレーズが必要だ」と答えた。

サラ・ペイリン知事が、オバマ大統領構想に対して行った、「高齢者・障害者に対して、医療支出を抑制するために生死を宣告する、’death panel’を設置しようとするものだ」との攻撃は効果的であった。これに対抗できるキャッチ・フレーズを考えようというのである。