ONE FINE DAY

「昨日のことは忘れてほしい」
「もう遅い。日記に書いた」

Alfie

2005-12-14 | 映画
キャメロン・ディアスそっくりな顔で、
「人は何のために生きるのか?」なんて問われてもねぇ・・。

マンハッタンを舞台に繰り広げられる、イギリス人プレイボーイ・アルフィー(ジュード・ロウ)のお話し。この男、最初から最後までカメラに向かってしゃべりっぱなし。お粗末なおれ様流哲学を延々としゃべる。「男が女に求めるのはFBB(顔と胸とお尻)だけ」とか「完璧に見える彫刻にも裏に回れば傷がある」とか「どんな美人でもその女に飽きた男がいたことを忘れるな」とか、延々と。相手が本気になってくるとそそくさと逃げ出しつつ、ことの言い訳をカメラに向かって延々。親友の大切な彼女と寝てしまい、結局親友を失うことになっては自分のつらさを延々。根っから自分勝手なかる~い人間、それならそれでつべこべ言わずにおれ様街道を突っ走ればいいのに、往生際が悪く、一本芯がピンと通っていないプレイボーイなんてちっとも魅力的じゃない。けっきょく、映画のメッセージは、そんな浮ついた生き方はよくないということらしいので、それでいいのか?そんなちっちゃいとこにこじんまりまとめちゃうなよな~とため息つきたくなった。
最後にアルフィーの生き方にとどめを刺すのがスーザン・サランドン。50代の女性代表で出ている。(「他にいないのか、女優?!!」とサランドンが苦手な私は云いたい)そのとどめの刺し方というのが、自分の行いを反省したアルフィーが彼女とは本気で付き合ってみようと花束抱えて訪ねると、彼女は他の男とベッドイン。ショックを受けたアルフィーが彼女に尋ねる。「オレよりあの男のいいところをひとつでいいから教えてくれ」と。その答え「あなたより若いわ」
自分が女性をもてあそんでいると思っていたら、実は自分がもてあそばれていたという大逆転。またもや、おいしいところはサランドンが独り占め(笑)きぃぃぃぃ。でもなんとも痛快なオチだった。
しかし全体にスケールのちっちゃなお話しという印象です。

Mr.&Mrs.スミス

2005-12-14 | 映画
夫婦50割引1000円で見る。相棒と(笑)
昨日見た「SAYURI」が胸がむかむかするような不快感を残す映画だったので、こちらは文句なく楽しめた。夫婦そろって殺し屋で、それを隠して6年も暮らし、夫婦の仲もマンネリ化してきたところお互いの素性がバレバレになる状況に。壮大な夫婦げんか、いや殺し合いが幕を開ける。誰ですか、こんな話を思いつくのは?(笑)超ブラック!と思いきや、そこはほれ、ハリウッド製アメリカ映画、落ち着くところへ落ち着くわけです。ともかくブラッド・ピット&アンジェリーナ・ジョリーがはまりにはまって演じてるのでそれを見てるだけでも楽しめます。こんなコンビを演っちゃったら、実生活でもカップルになるしかないでしょというのもうなづける相性抜群ぶりです。まずは二人で情け容赦ない壮絶な戦いを繰り広げるんだけど、これがもう長いこと夫婦をやってたふたりなら一度か二度は夢見た攻撃ぶり。いや実際にやったら困ります。けど妄想の中ではね、あのくらいやってやりたいと妻も夫も思ったことあるんじゃないかな(笑)ほら、愛憎表裏一体というでしょう?近親憎悪とも。冗談はともかくその情け容赦なさが私には痛快でした。せめて映画の中でくらいいいじゃん(笑)で。そのあとこれは実は二人同時に抹殺しようとする罠だったことが分かって、今度は二人が力を合わせて敵と戦うことになるんだけど、その戦いの最中に「実はおれお前に黙ってたことがまだある」とさらなる秘密を告白していく。これがもうおかしくておかしくて笑えた。思わず隣に座ってる相棒をひっぱたきそうになるくらい笑った。この映画では、ブラピ扮するジョン・スミス(この名前どうよ?)のほうがホンのすこ~し情にもろく、ジョリー姐さん(ジェーン・スミス)ははるかにしたたかで転んでもただでは起きないタイプ。告白ごっこでもジョリー姐さん最後の最後である秘密を告げるんだけど、あれがそんなに超弩級の秘密なのかどうか日本人の私たちには永遠にわからない謎なのかどうか、どうぞみなさん本編を見てのお楽しみに。

まず発想ありき。次に練りに練った、無駄な台詞は一切ないスクリプトができて、夢のキャスティングにも成功、音楽も抜群に効果的(!!)で、あ~胸がすかっとした。この映画を夫婦で見て、帰りの車の中で「ほんとに面白かったね!」と言い合う私たちのほうが、はるかにブラックなのかも・・・・(こわ!)



世界で一番パパが好き

2005-12-13 | 映画
DVDにて。
映画って見始めると止められなくなるんです。
映画館の帰りにレンタル屋さんに寄って借りてきた3本の中の一本。

脚本・監督は、『チェイシング・エイミー』『ドグマ』のケヴィン・スミス。
シングルフアーザーにベン・アフレック。どうしてこんなに芝居が下手なんだろと毒づいているわりには、彼の出演作はほとんど見てるから不思議だ。娘の誕生と同時に最愛の妻を失った男の物語。頼れるのは実家の父親だけ。そこで父と息子とその娘3人の生活が始まる。アメリカ版「ジャック&サラ」といったところ。小生意気に成長した愛らしい娘との日々がほんわり暖かく描かれる。舞台はニュージャージー。絶対B・スプリングスティーンだと思ってたら、案の定最後に「ジャージー・ガール」が流れた。名曲だ。他にもゲストでお馴染みマット・デイモン、ジェニファー・ロペス、リブ・タイラー、なんとウィル・スミスまで出てきて嬉しかった。しかし特筆すべきは「CATS」のこと。この娘(7歳)はどうもミュージカル好きらしく、「こんど学芸会に親子でなにか一曲歌うんだけど、パパ私「CATS」が見たい!」と父におねだり。そこでベン・アフレック「でもね、CATSは3年前にクローズしちゃったんだよ」。(娘が見てたらここで大泣きだった
そこで二人が見に行くのが『スウィーニィ・トッド』。スティーヴン・ソンドハイムのシュールなミュージカルですよね?理髪店の客の喉をかき切ってその死体をミート・パイにしちゃうっていうこわ~い作品ですよね?・・・・いよいよ学芸会の日がやってきました。他の親子の演目は全て「CATS」のメモリー。母と娘で猫になって登場する姿は可愛かった。歌をちゃんと聴かせてくれなかったのが残念。そしていよいよ父と娘の登場。演目はもちろん「スゥィーニー・トッド」から。客席唖然。小学校の学芸会でやるような歌じゃないし。ベン・アフレックが意外に歌えるんでビックリしました(吹き替えか?笑)ここは素直に「CATS」でキメて欲しかった。

この映画の最後に「父に捧げる」という言葉とともに監督のお父様の写真が写される。「父さん、会いたいよ」という言葉も。監督の亡き父親への想いに溢れた作品でもある。

プーシキン美術館展

2005-12-09 | 美術
キルトレッスンのあと、友人と待ち合わせて上野の都美術館でやっているプーシキン美術館展に行く。友人とは1年ぶりの再会。昨年の今頃二人でマティス展を観て以来だった。美術館は大変な混雑で、日本人は本当に印象派が好きだな~と再確認。30万人が見たというのもうなづける。あまりの人混みにゆっくり絵画鑑賞もできず、ふたりでやっとみつけた椅子に腰掛けると、横にパンフレットがあった。本物が見られないならこれで見ようとぺらぺらページをめくり今回きている絵を網羅する。しかしこんなことしてても仕方ないと、勇気を出して人混みの中へ。え~、これがあの絵?パンフレットで見たものとのあまりの違いにびっくりした。これは面白い体験だった。色が違うとかそういうレベルの話ではない。まったく別のものなのだ。特にアンリ・ルソーの風景画。パンフレットではたいした印象ももたなかった・・というよりなんだこの絵は・・だったものが、いい!!今回の絵の中では最も印象に残った一枚だった。遠景に森、手前に一本の道、横に赤い屋根の家、道には二組のカップルが前後してまっすぐ立っている。たしかタイトルは「モンスーリ公園の眺め」。なんとも暖かい絵だった。ぎゅーっと引き込まれるような磁力をもった絵だった。

猫の階段

2005-12-07 | 
月曜、山梨にある知人の山荘風なお宅に一泊させていただいた。
リビングからは真っ正面に富士山が見える。
夜は街の明かりがキラキラとして素晴らしい夜景。
天窓から降り注ぐ星を見ながら眠る贅沢。
うらやましいかぎりだ。

でも、私が一番心惹かれたのは、
ベランダから下にのびた小さな階段。
これは猫用の階段。
のびをする猫の木彫りつき(てすりのところに見える)
ジジを想って泣いた。