とんぼ歳時記

ヘルシー家庭料理の店「とんぼ」のお知らせ

料理関連の本を読んで

2016-11-08 14:12:57 | 日記
私は商売柄、できるだけ料理に関連した本を読むように努めています。料理のレシピ本より料理や板前、コックさんが登場する小説、それも江戸時代を舞台にした市井の人々の生活を描いた本が多いです。例えば、ウナギの蒲焼きや天ぷらの起源などが分かるからです。

最近、お客さまに薦められて読み始めた文庫本があります。鬼平犯科帳や真田太平記、仕掛人梅安、剣客商売等々、人気の歴史小説作家・池波正太郎さんの食にまつわる内容です。池波さんはベストセラー作家でありながら、稀代の食通であることでも知られています。その池波さんが、食べること飲むことに真剣に取り組んだエピソードを紹介しています。

文庫本のタイトルは[鬼平先生流・粋な酒飯術]で、著者は池波さんの書生を10年以上勤めて、池波さんの酒・食・器にこだわる姿勢を間近に接した方です。小料理屋にかんする記述の中で、食通で知られる北大路廬山人の言葉として[料理屋というのは、家庭料理を基本にしていて、それをお芝居のようにしたのが料理屋の料理だ]と紹介しています。つまり料理屋の料理は、そこで演じられているショーを楽しむ空間。日本料理が国際的に注目され、華麗な様式美を誇り得るのも、しっかりした土台、すなわち家庭料理に支えられているからだ記載されています。

一年365日おふくろの味が家庭料理。限られたささやかな食費の枠の中で、精一杯知恵と工夫を働かせて、家族のために少しでも美味しいものを、身体に良いものを毎日苦労して作っている。私も、あまり旨く言えませんが共感しています。私の料理作りの基本も、できるだけ新鮮な季節の食材を仕入れ、お客さまに喜んでいただける料理作りに励んでいるからです。

[鬼平先生の酒飯術]もそうですが、これまで読んできた料理がらみの本の中には、料理、食材、器、接客心構え等、宝石箱のようにヒントや勉強になることが一杯入っています。

G I N Z A と ん ぼ
富士子

山梨ヌーボー・ワイン祭り

2016-11-04 13:42:30 | 日記
11月3日の文化の日の祝日に、恒例となった[山梨ヌーボー]解禁のワイン祭りに参加してきました。参加人数は、ワイン好きの常連客に私と直子ちゃんをいれた17名。朝早くにチャーターしたバスで山梨入りです。

晩秋の甲斐路は紅葉も鮮やか。爽やかな秋晴れの絶好のワイン日和です。山梨ヌーボーは、ボージョレー・ヌーボー解禁に2週間先がけて毎年11月3日に解禁されています。山梨産のブドウ[甲州]と[マスカット・ベーリーA]で作られた白と赤の新酒ワインをいいます。

今年は、9月の長雨の影響で収穫量が例年に比して少なく出来栄えも心配されましたが、各醸造元の技術の向上と努力で、上々の仕上がりです。

私たち一行のバスは、まず最初に甲府市の西北に位置する韮崎市に向かいました。韮崎市は昨年ノーベル賞を受賞した大村博士の出身地。博士が地元に寄贈した美術館に展示されてる作品の鑑賞と、付帯する温泉に入浴。

その後、勝沼町に移動して、勝沼醸造所直営のレストラン[風]で2016年山梨ヌーボー・ワイン祭りに参加しました。今年の新酒ワインは、フレッシュな果実香味が際だっており、洋風、和風問わず様々な料理に合います。私たちは、新酒ワインと料理を大いに楽しみ堪能いたしました。

ワイン祭りの後は、勝沼町内のワイナリー3カ所を見学。それぞれに個性豊かな新酒ワインを試飲して帰ってまいりました。[とんぼ]にも今年の山梨ヌーボー・ワインの赤と白を取り揃えております。

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富士子