THE PAGE 10月8日(木)14時0分配信
長引く内戦や過激派組織「イスラム国(IS)」の台頭で混乱が続くシリア。こうした状況から国を離れ、ヨーロッパを目指す難民が増えています。そんな中、ロシアがシリア領内での空爆を開始しました。7日にはカスピ海から巡航ミサイルも発射。シリアへの軍事関与を強めています。さまざまな国や組織の利害や思惑が入り組むシリアへのロシア“参戦”は何を意味するのか。中東情勢に詳しい軍事ジャーナリストの黒井文太郎氏が解説します。
(私見)
どのマスコミの記事を読んでも上の記事の様にロシアの参戦でシリアの戦線が拡大し混迷化すると解説しています。ですが、私はそう思っておりません。シリア内のISIS/ISILを叩くために欧米は部分的空爆と不十分な地上部隊の支援(シリア反政府側)をしているだけで、結果的に兵力の逐次投入を行っています。また、シリアのアサド政権を倒そうとする反政府側(烏合の衆でしょう)も応援しているわけです。これでは戦術的目的も戦略的目標もはっきりしません。
欧米諸国がシリアで行っている「兵力の逐次投入と戦略的目標を喪失した状態での戦闘」は戦線をいたずらに拡大し、消耗させ、難民を増やすだけです、、、
ロシアのプーチン大統領はおそらく「シリアの政府機能の復活と治安の回復を戦略的目標に定め、それを脅かすISIS/ISILと反政府勢力を敵としてそれらを駆逐する軍事的全面的介入を行う」と言う決断したのだと思います。達成するために必要な陸海空の戦力を一期に投入して敵勢力の反撃を断って殲滅するわけです。プーチンの作戦が私の予測通りなら、大軍を投入してもロシア軍の被害は殆どない状態で、数か月の戦闘で制圧可能だと思います。その後はアサド政権がシリアを掌握することになります。
ロシアのプーチン大統領はグルジアやウクライナでの戦闘を見ても、十分な軍事訓練を事前に行った上で、問題点を洗い出し、その後に戦闘を行います。十分な戦力を一期に投入し、ロシア軍の被害を最小にして、戦略的目標を達成しています。プーチン大統領は他の世界の指導者と異なり、軍事的知識と経験があります。
日本にとっては今も未来もロシアは脅威であり、、、油断できない相手です、、、隙を見せたりすれば、、、襲い掛かってくる可能性、、、ないですかね?