まぁ、久々に本格的ドキュメンタリー映画が日本で公開されるようです。「チェルノブイリ・ハート」
と言う映画でこの時代を生き抜く若い人にはお勧めですね。私は常々事実は理論や学説に勝っていると思っております。また、過去に起きた事例を元にこれから何が起こるのかを考えておく事も重要だとも思っております。
配給権を取ったドキュメンタリー作家の稲塚秀孝監督は、福島第1原発事故の収束が見えない状況を踏まえ「今こそ、多くの人に見てほしい。全都道府県で公開したい」と話した。
同作は、86年に起こったチェルノブイリ原発事故から16年後に、周辺地域や病院を訪れた記録。事故後、変形した心臓を持つ子供が目立って生まれ、放射線による影響とみられた。変形した心臓が「チェルノブイリ・ハート」と呼ばれたことから、タイトルが付けられた。
既に、上映を希望する映画館からオファーもきている。稲塚監督は「取材した事実のみを伝え、予見的なことは言っていない作品。現実を見てほしいというメッセージがオスカーにふさわしいと認められた」とした。オスカーを受賞したバージョンに、5年後に再び原発周辺を訪れた記録を加え、デレオ監督が日本に向けて発信した最新のメッセージを挿入する。通常の大人料金は1800円だが1300円程度になる。
福島避難区域の豚1万頭は「他県産」化けて全国の食卓へ!【福島避難区域の豚1万頭】
7月15日、熊本県が豚から初めて放射性セシウムを検出したと発表した。牛肉だけでなく、豚肉までセシウムに汚染されたものが全国各地に流通していることが明らかになったのだ。
地元紙記者は「今回、解体された豚は、福島県川俣町で飼育されたものなのです」と語るが、福島県の養豚組合の担当者は「牛と違い豚には個体識別番号はありませんので、出荷地が生産地になってしまいます」と説明する。つまり、移送された豚は「福島県産」とはならず、食肉として出荷された地域からの「他県産」となってしまうということだ。(一部抜粋)
実際問題として、放射性セシウムは牛だけでなく野菜、豚、鶏、魚介類など、多岐にわたるのではないでしょうか?このあたり、ちゃんとした調査が必要ですね。。。。暫定基準って、、、何なんでしょうか?
Chernobyl:Consequences of the Catastrophe for People and the Environment
ロシア科学アカデミー会員ヤブロコフ博士、 白ロシア放射線安全研究所ネステレンコ博士による、チェルノブイリ事故が住民にと環境に与えた結果の報告書、その概略。
この本は2009年にニューヨークの科学アカデミーの紀要として発刊されたもの。 だからいわゆる政治的意図を含む文書ではないと明記してある。あくまでも学術書。 いままでチェルノブイリの実態がこれほどまでにひどいとは知られていなかった。 あるいは故意に秘匿されていた。
チェルノブイリ原発周辺で行なわれてきた放射線生物学的な研究結果から、
低線量被曝に関する最も重要な生物学的効果が、以下の点で明らかになった。
(1)低線量率においては、生物学的効果の線量・効果関係が直線的でない。
(2)異なった植物種を放射能汚染土壌で育て、DNAクロマトグラフィによる実験的研究を行なった結果、
低線量被曝においてゲノムの不安定が引き起こされることが明らかになった。
(3)DNA分子の繰り返し構造の変化にともなう位置コントロール機能の破壊が、低線量被曝の格好の標的と考えられる。
(4)細胞内のDNA修復機構が正確さを失う。
われわれは今日まで、予定外のDNA合成(unscheduled DNA synthesis)を調べてきたが、
チェルノブイリ事故後第1世代の花粉の場合、
シラカバの木の花粉ではDNA修復機能が完全に失われていることをみいだした。
同じ場所から採取したシラカバの木の第2世代の花粉では、予定外DNA合成の阻害は減少していた。
しかしながら、それ以降の世代の花粉では、適切なDNA修復を行なえなくなっている。
そのことは、低線量率での慢性被曝の場合、隠された障害がDNA修復機構のどこかに依然として残っていることを示唆している。
すべての人が研究者になる必要などありません。また、無駄な知識も要らないでしょう。ただ、チェルノブイリで何が起きたのかその事実を知る事は重要だと思っております。そして、それぞれが、自分の頭で考えて判断すべきでしょう。自分で考える事を止めてしまって、与えられた都合の良い情報だけを信じて暮らすならば、家畜と変わりません。
この夏、映画でも観てじっくり考えるのも良いのではないでしょうか?