ルペン氏:EUは死んだが、まだそれを理解していない
SPUTNIK 2017年01月22日 17:32
フランスの政党「国民戦線」のルペン党首は「Bild am Sonntag(ビルド日曜版)」のインタビューで、欧州連合(EU)はもはや生命力のある組織ではなく、EUがフランスに重みのある特恵を与えければ、フランスはできるだけ早くEUから離脱するべきだと述べた。
ルペン氏はEUを「失敗した実験」と呼び、終止符を打たなければならないと指摘した。またEUにとっての最後の救いの策として、加盟国の自主性を高め、EUが加盟国に提供するべき特恵を挙げた。
ルペン氏は、「EUは死んでいるが、まだそれは知られていない。EUはあらゆる面で失敗した。それは経済的にも(成長は非常に遅い)、社会的にも(貧困は増加し、失業率はあまりにも高い)、安全性においても(EUはその国境を保護できる状態にはなく、イスラムのテロリズムから我々を守ることができない)だ」と述べた。
またルペン氏は、フランスにとっての特恵は、大統領選挙でルペン氏が勝利した場合の同氏の要件になると指摘した。ルペン氏はこれについて、国境や通貨、経済や法の4つの項目の自主性・独自性を挙げている。
先にマリーヌ・ルペン氏は、露紙イズヴェスチヤのインタビューで、選挙で勝利した場合、クリミアをロシア領として認める意向であることを明らかにした。
(私見)
ルペン氏はグローバリズムを目標にした社会的実験であるEUの形成は失敗であると指摘しています。以下の3点に集約されるでしょう。
EUは死んでいるが、まだそれは知られていない。
EUはあらゆる面で失敗した。
1.それは経済的にも(成長は非常に遅い)、
2.社会的にも(貧困は増加し、失業率はあまりにも高い)、
3.安全性においても(EUはその国境を保護できる状態にはなく、イスラムのテロリズムから我々を守ることができない)だ
今年5月のフランス大統領選ではルペン氏ではなく、共和党のジュペ元首相が最有力候補と見られていますが、現時点でルペン氏の言っていることは正論であろうと思うわけです。グローバリゼーションは労働力の最も安いところに工場が移転するか、最も安い労働力を呼び込むかで商品が製造されるわけです。単純に労働力のダンピングです。多国籍企業は儲かるかもしれませんが、労働者は安く買いたたかれているわけです。しかも多国籍企業はタックスヘイブンなどで税金も払おうとはしないわけです。これは世界にはびこる寄生虫でしょう。このような状況を野放しにすれば国家や国民は死んでしまうわけです。
EUは既に死んでいる、、、私もそう思います。