どぶがいの屋外アクア

コロナは茶番。世間体を過剰に気にすると権力者に搾取される。おかしいことはおかしいと主張しよう!

クリスマスはドブ川で

2020-12-26 11:13:16 | 野外採集

東京近郊のドブ川で貝探し。ヘドロまみれで生活排水も流れ込んでいそうで水質はかなり悪そうです。

生息情報を頼りに探しますが…水の透明度が低いですし、例によってところどころ底無し沼のようになっていてやりにくかったです。汚過ぎて萎えるというのもあります…


カラスガイ族の一種の殻を見つけてモチベーションを保つことが出来ました。



殻には特定外来種のカワヒバリガイらしきものが付着していました。こちらは二枚貝ですが、ムール貝のように岩等の障害物に足糸と呼ばれるもので固着して、全く移動しないタイプのものになります。繁殖力が強すぎて、生態系は勿論、水道施設への被害が懸念されているそう。

外来種というと無責任な飼い主が飼いきれなくなった生き物を放流して定着してしまうイメージですよね。実際、その通りなのですが…とはいえ、漁業・農業由来で定着してしまった外来種もとても多いと思いますし、あちらも規制を厳しくして欲しいものです。関東だと後述するヒレイケチョウガイとかヌマガエルとか…



ニジマスやニシキゴイなんかは日本の魚のような扱いを受けていますが、それぞれ北米・中国大陸原産の国外の魚です。養殖物のセボシタビラの売買を禁止にしておいて、ニジマスの河川放流が平然と行われているのは矛盾だらけなんですよね。アユやヘラブナ放流も意図せずとはいえ、寄生虫や外来魚を拡散させていることでしょう。過激な発想かもしれませんが、魚類学会のガイドラインに則らない放流は一律禁止でいいと思います。養殖は逸失の無い環境で







話が横道にそれてしまいましたが、生きた貝を一匹だけ見つけることが出来ました!


粘りましたが、水管を開いてくれませんでした…





こちらはヒレイケチョウガイの破片では無いかと思います。上の破片は殻頂の付け根部分です。生前はかなりの大きさの二枚貝であることが伺えます。

ヒレイケチョウガイというのは、中国大陸原産の国外外来種のイシガイ科の二枚貝です。真珠養殖目的で中国から輸入して、霞ヶ浦に放流が行われました。その結果、ヒレイケチョウガイは利根川水系に定着しているようです。

悲劇を大雑把に書きますが、日本には在来種のイケチョウガイが琵琶湖に生息しています。何を血迷ったか、琵琶湖でも真珠養殖を活性化させるためかヒレイケチョウガイを琵琶湖に放流してしまいました。その結果、在来種のイケチョウガイと外来種のヒレイケチョウガイが交雑し、純系のイケチョウガイは絶滅寸前のようです。※大雑把に書きましたので、所々間違いがあるかもしれません。

ヒレイケチョウガイについては日淡こぼれ話が非常に参考になり、読み応えのある記事になります。https://tansuigyo.net/m/diary.cgi?mode=comment&no=1237
※追記 リンク先の 日淡こぼれ話・日本淡水魚類愛護会の西村さんより、コメント欄にて、イケチョウガイ関連の詳細を補足して頂きました。イケチョウガイ・ヒレイケチョウガイについて正確な情報を知りたい方はコメント欄をご覧ください。補足・訂正して頂き、ありがとうございます。







来年こそは…

2020-12-18 19:22:57 | イシガイ類の飼育




・手抜き装備?
https://blog.goo.ne.jp/gai6969/e/6cc4cc9e253e57a2bacec565b849876c
↑先月採集したフネドブガイ属の一種ですが、個体数に余裕があることと外来種の可能性が高いということで…追加で少しだけ持ち帰りました。持ち腹だったようでグロキディウム(イシガイ類の赤ちゃん)を放出しました。

指先に乗っけて顕微鏡モードで撮っているのですが、その小ささが伝わりますでしょうか?この小さな幼生が数年或いは数十年もの長い年月をかけて、10㎝前後の二枚貝に成長するのはとても感慨深いものがあります…これでもフネドブガイの幼生は比較的サイズが大きい方らしいです!他のイシガイ類幼生はもっと小さいようです。








グロキディウムは魚に寄生するという変わった習性があるので、宿主としてカワヨシノボリとヒメダカをプラ舟で泳がせています。魚に寄生することで栄養を貰うこととくっついて遠くへ運んで貰うことで二枚貝の機動力の無さをカバーすることが出来るメリットがあるようです。








困ったことにここ最近の寒波とエアレーションを効かせている関係で水面付近の冷気が底まで撹拌されているらしく、寒さで宿主のヨシノボリが次々と死んでしまいました…エアレーションを止めれば、魚への負担は減ると思いますが、二枚貝のことを考えると酸素の供給はしっかりしたいというジレンマです。






そこでやっつけ仕事ですが、園芸用のビニールをかけて保温することにしました。








今朝のプラ舟です。ビニール無しのものは分厚く氷が張っていて、押してもびくともしないです。ビニールありのものは薄く脆い氷が張る程度で済みました。

後は茶ゴケを安定供給出来るかどうかです。来年こそは繁殖を成功させたいです。

KARAドンコ

2020-12-11 08:49:03 | 野外採集

外来魚を探しに底無し沼と格闘してきました。




メダカ

カダヤシが全く居なかったのが意外。




フナ







カラドンコ

中国大陸原産の国外外来ドンコ。釣り餌の中国産のスジエビに混入して、日本の川に定着したのでは無いかと言われています。居ちゃいけないやつですが、とてもカッコいいおさかな!放流を憎んで魚を憎まず





因みにこちらは神奈川産の国内外来ドンコ。日本に元々生息するドンコは第一背鰭と第二背鰭の間が離れていますが、カラドンコは第一背鰭第二背鰭がくっついているのが両者の違い。





背鰭がカッコいいツチフキ!関東のツチフキは中国由来だったかな?












コウライギギ

飼育欲をそそるビジュアルですが、特定外来種に指定されている…こちらもやはり中国大陸原産の国外外来種。

関東に定着しているということもあり、在来種のギバチと混同されることがあります。うっかりコウライギギを生きたまま持ち帰るなんてことはいけませんので、個人的な同定ポイントを書いてみました!

コウライギギの特徴

・ヘドロが溜まったドブ川や沼地といった水質の悪い場所に生息している。
・頭が平べったくて背中にかけての盛り上がりが急になっている。
・体色の明暗がはっきりしている。
・背鰭が長く、尾びれの切れ込みが鋭い。













こちらは比較用に在来種のギバチで以下特徴。

・カジカやサワガニ等と同所的に生息する清流の魚。
・頭や各ヒレが丸っこい。
・体色の明暗がはっきりしない。

両者は似ているようでけっこう違いがあると思います。ギバチやアカザは明るい場所が苦手だからか観察ケース内でかなり動き回るんですが、コウライギギはじっとしてくれるので撮りやすかったです(笑)




コイも網に入ってきます。タイバラもいましたし、この地域の魚は殆ど中国大陸産に置き換わっている模様…















手抜き装備?

2020-12-08 07:16:58 | 野外採集

たまには息抜きということで…網もウェーダーも観察ケースもデジカメも持たずに長靴のみの装備で採集してみました!

・9月に行った場所へ毎年定期観察を続けている場所です。



なんと貝密度が非常に高い場所を見つけてしまいました!流れも無い三面コンクリのドブにところ狭しとわらわらいました。今まで何度も通っていたのに今まで気づかず素通りしてしまっていたようです。


密度が高過ぎるせいか、弊死していたり苦しそうに殻を半開きにしている個体が多かったので、流れのある場所に移動させました。

今までは25匹程度しか居ないものかと思っていましたが個体数がかなり多いということを知ることが出来ました。それと僕にはイシガイ類のことを教えてくれた師匠的な方がお三方程いらっしゃいまして、新しい情報によるとここの貝はヒガシタブネドブガイでは無く、国外外来由来のフネドブガイの可能性が高いとのことです。国外外来由来のフネドブガイは各地で発見されているらしく、僕が見つけた生息地もその可能性があるということですね。

↑一年以上前に書いた記事ですが、こちらの記事でも外来種の可能性があることに触れています。


奇形個体。殻の形状がかなりおかしなことになっていますがちゃんと生きています。



殻頂が真ん中にあって、フネドブ感の強い個体を見つけました。


気分転換がてら軽めの装備・気持ちで挑むと視野が広がるというか新しい発見がありますね!とはいえ画質がスマホクオリティですので、デジカメ位は持っていくべきですかね。



追記 コメント欄にて日本淡水魚愛護会https://tansuigyo.net/m/diary.cgi?no=1518の西村さんより、この貝はフネドブガイ属の一種  Anemina euscaphys
アネミナ・エウスキャピースである可能性が高いと改めて教えて頂きました!

イシガイ類について色々教えてくださるので、感謝です。