水路では真冬だというのに活性が高いのかオイカワ達が普通に泳ぎ回っていました。
この時期は深場で冬眠状態に入っているのがセオリーのはずですので、猛暑や台風よりかは断然良いと思いますが、やはり異常気象なのでしょう。
マナマズ
オイカワとメスのヤリタナゴ
両者ともせびれの軟条と軟条の間に黒いチョンチョンがあるのが特徴。カワムツやアブラボテにも見られるので、ハス属?とアブラボテ属の特徴になるのかなと思います。
オスのヤリタナゴ
何とかキレイに撮ろうと試みましたが、曇り空の時の採集でしたのでこれが限界です…タナゴ類は晴天だととても美しい画像を残すことが出来ます。
ヘラとコイの幼魚
駆除がてら持ち帰ろうと思いましたが、調べてみるとこの地域ではコイヘルペスを理由に持ち出しや放流は規制されているらしい。放流禁止は大賛成ですが、駆除目的の持ち出しは認めて欲しいところです。
県民性なのか知りませんがゴミのポイ捨てがひどく目についたので、ペットボトルだけでもと思い、持ち帰り捨てることにしました。
ヤニカスにはげんなりします…携帯灰皿位買えよ!
移入のトンガリササノハガイ
こんな貝が流れのある場所に転がってました。イシガイかそれとも…
ヒルに寄生されていたようです。名前はそのまんまカイビルというそうです。
僕は因みにヌメヌメ系の生き物は生理的な意味で大嫌いです。ナメクジやコウガイビルには絶対触れません…水中のヒルはギリ許容範囲ですw したがって、カタツムリやサカマキガイなんかもしょせんは殻のついたナメクジってところですし、陸生の巻き貝はあんまり…って感じです。
つまり僕はイシガイ目の二枚貝のみが好きなのであって、貝全般が好きって訳ではないのです…(汗)
趣好の話はこの辺にして…
先ほどの貝はカイビルに寄生されながらも生きているようでしたので、正体を確かめるために持ち帰りました。確かめるといってもこの時点で見当はついてましたが…
今回の採集で持ち帰りした貝です。水管に注目してみてください。
以前飼っていたタテボシガイ(イシガイの琵琶湖に生息している亜種関係にある貝、つまりイシガイとほぼ同種)
北関東産カワシンジュガイ(殻の形はイシガイそっくりであるがイシガイはイシガイ科に属するのに対し、カワシンジュガイはカワシンジュガイ科に属するため類縁関係の遠い別種)
おわかり頂けましたか?
ツイッター上でも念押しして頂きましたが、カワシンジュガイで間違いないようです。
今回の採集地域は夏場の気温がかなり高温になる場所ですし、そもそもカワシンジュガイの本来の分布域と大きく異なる場所ですので、120%放流ものということになります。
カワシンジュガイではこの地域の夏場を乗り切れるはずもありませんので、つい最近、放流されたものだろうと思っています。ごく一部の無節操なタナゴ愛好家のせいで生態系は狂うし、規制が厳しくなる。
因みに先ほどのカイビルは自然下ではカワシンジュガイに寄生している事例は確認されていないそうですが…安易な放流をすることにより、こういった寄生虫を河川にばらまいてしまう恐れがあると思います。
ごく一部の無責任なバカな愛好家のせいで愛好家全体が白い目で見られるのは非常に悲しいことです。
わりと活発に這い周ります。
念押しして書きますが、弊ブログはカワシンジュガイの飼育を推奨するつもりはありません。
この個体は放流ものであり、リリースしても環境に適応出来ずに近いうちに生涯を終えるのが関の山だと思われます。
生態系の観点からもよろしくないので、持ち帰り観察している次第です。
本種は環境の変化や高水温に非常に弱く、寿命もとても長い生き物ですので、生半可な気持ちで飼ってはいけないはずです。
タナゴ繁殖の使い捨てや好き勝手な放流は論外ですね。
最後に話題を変えます。また負の部分のお話になりますが…
セボシタビラを乱獲から守るために国内希少野生動植物種への指定に賛成しますという人が一定数いるようですが、特定第1種でも同じように採集禁止にすることが出来るんですよ。特定第1種であれば、養殖ものの流通を妨げることがなく、域外保全が可能になります。特定第1種指定でも同じように野生生物を守ることが出来ます。
全く規制するなという訳ではありませんから。採集を禁止にして、累代飼育を妨げないように養殖ものの流通を解禁して欲しいということです。セボシに限らず、大方のタナゴ類に当てはまる話だと思います。
無節操な愛好家はごく一部存在してしまっていると思います。ですが、okfish中村さんのように環境や種の保存を意識されて、強い信念を持って養殖に取り組まれておられる方の実績や声を邪険に扱うのは違うだろと思います。
環境省の行ったセボシタビラの特定第1種の付かない国内希少野生動植物種への指定は最善策であるとはいえないということです。
保護団体や保全関係者のことはよくわかりませんが、あの人達全員が必ずしも正義のために動いているとは限らないでしょうし…世の中、一定の割合で私利私欲に目が眩んだ悪人というものは存在していると思いますから…