goo blog サービス終了のお知らせ 

GABACHOP〜あがんにゃな日々〜

趣味について、日記がてら。

バトルシップ

2012年04月14日 | 映画
映画『バトルシップ』を見て来ました。

あまりにも面白くなさそうな予告編に、大好きなB級臭を感じ、期待に胸を膨らませて劇場に足を運びました。

案の定これは素敵なバカ映画!

CGも素晴らしくリアルでド迫力だったし、浅野忠信の日本人っぷりも、ハリウッド映画にありがちな勘違いジャパニーズには程遠い、違和感のない演技。

それなのに、ここまで大笑いできるとは誤算でした。

ネタバレは極力控えたいので、なぜ大笑いしたのか核心は書けませんが、アメリカが、有事の際は老若男女&ハンデキャップを持つ方々ですら、お国のために、AC/DCのロックに乗せて前線に立たせる国だというのはわかりました。

もっとも、大笑いできるのは、俺みたいに世間に対してひねくれきったネジけた大人だけで、後ろに座っていた高校生とおぼしきグループは、「スゲー!スゲー!俺の中でトランスフォーマーを超えたかもしんねー!」とピュアにも程がある発言を繰り返し、汚い心に浸食されたおじさんのハートをいたたまれなくしてくれました。

つまり、この作品は、ひねくれものには大笑いを、ピュアハート保持者には大スペクタクルを与えてくれる、希有な作品なのです!

あの程度の戦略脳で、どうやったらあの超科学を創造できるのか、なんて突っ込みも、大宇宙の心理の前にはちっぽけなゴミ粒です。心をオープンにして、全てを受け入れる覚悟があれば、きっと素敵な感動体験ができると思います!

冒頭に流れた『アベンジャーズ』の予告の方が面白かったのはナイショの話…(ボソボソ)

60点

エンドロール後にボーナストラックがありますが、びっくりするくらい「このシーン必要か?」と思える意味不明っぷり。今年一番のポカーンを味わう為にもぜひご覧ください!





アウェイク

2012年04月10日 | 映画
スカパーで映画『アウェイク』を見ました。

ある大会社の跡取り息子が、母親の反対を押し切り愛する女性と結婚。幸せのまっただ中、彼は持病であった心臓疾患の手術を受ける事となり、親友の医者に執刀を以来。幸運な事にドナーもすぐに見つかり、全ては上手く行く、誰もがそう思っていたのだけど…。

タイトルの“アウェイク”=「目覚め」が示す通り、全身麻酔中に意識と感覚だけが覚醒してしまい、周囲の話し声なんかはもちろん、メスで切られる痛みなどはしっかり感じつつ、それでいて身体はマヒしているために助けを呼ぶ事も暴れる事もできない、とにかく悲惨な主人公のお話。

…というのが、俺が仕入れていた作品の大まかなあらすじで、実際その通りに話は進んで行くのですが、実はこの作品の肝はその後の展開にありました。

主人公の聴覚が生きているのがポイントで、彼が眠っていると信じている医師達が信じられない事を口にするのです。まさか!そんなことが!驚愕する主人公!

こっから怒濤のサスペンスモードにシフトチェンジ。

いろいろな伏線が少しずつ紐解かれ、明るみになる新事実。そんな中、主人公は指先ひとつ動かせないため、助けを呼ぶ事はできず、なされるがまま。

そんな絶体絶命の主人公に、助けの手は差し伸べられるのか…。

痛々しさと、もどかしさでイライラさせられながらも、目が離せない展開の落としどころは、まさに「そ、そう来る?」という感じで、多少三文芝居的なチープさはあったものの、母子家庭という共通点(父親は死んでないけど)がある俺のハートにはグサっと来ました&少しだけホロリ。

これは中々面白いサスペンス!

手術中の描写など、見てるだけで痛くなるようなシーンに顔をしかめる事になりますが、そのおかげで、脳が謎解きを放棄してくれるので、素直にサスペンスの驚きを堪能できます。←これ結構ポイント

75点。



スコット・ピルグリムvs邪悪な元カレ軍団

2012年03月18日 | 映画
WOWOWで見たんですけど、最高にヒドくて、バカで、面白かった!

だいたい欧米人の作る「バカ映画」てのは、『オースティンパワーズ』みたいな「おバカ」映画であって、日本人の感性にはちっとも響かない(と勝手に思っています)のが常なのですが、これは、もうビンビンに響きます!

それもそのはず、この作品で言う所の「バカ」の根源にあるのは、ロック、バトル、ゲーム、オタク、恋愛(不器用で痛みの伴うやつ)などなど、ティーンの青さそのもの。しかも、このテのテーマにありがちな異国的違和感の臭みが全くなく、とにかく日本サブカル層への憧れを開けっぴろげにした欧米人の本気を、まざまざと見せつけられた思いです。

「寿司」とか「サムライ」とかの単語が出てこない日本大リスペクト作品、初めて見たぜ。

30点!でもDVD絶対買う!そんな、サブカル脳に訴えかける作品ですよ。予告編動画見て琴線が少しでも揺れたら見て損なし!(^o^)/

http://youtu.be/EYg-9JdN_O0

※サブカル好き以外が見て面白いかどうかの保証は一切致しません(キッパリ)


シャーロック・ホームズ シャドウゲーム

2012年03月12日 | 映画
映画『シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム』を見ました。

小学生の頃、ひたすら乱歩ばっかり読んでたので、『シャーロック・ホームズ』は全くの未読。アニメでもやってたけど、「なんで犬が服着てしゃべるねん」と一瞥すらしなかった、当時からひねくれていた俺に取って、コナン・ドイルの名著は遠い存在です。

そんな俺でも“モリアーティ教授”の名前くらいは知ってるわけで。

そんなホームズ最大のライバルが初登場の、盛り上がって当然、満を持してのシリーズ第二弾!

正直期待ハズレ!

前作は、時代背景とマッチしたダークな世界観が、魔術を駆使するシリアスな敵と、そのトリック暴きにかかる飄々としたホームズとの対比を引き立て、そこそこの面白さでした。

ただ今回は、兵器や車など、近代兵器などがやたらクローズアップされていて、単調にドンパチが繰り返され、さらに、敵のモリアーティ教授がイマイチ迫力にかける造形のため、コメディタッチのホームズだけが目立ってしまい、なんというか、全体的にいたたまれなさが目立ちました。

しかも、鉄板であるはずの、ホームズとワトソン君のツンデレ漫才も肩空かし気味。そもそもワトソンのキャラがはっきりせず、少し破綻気味だったのがなあ。

いや、この手の映画としてはそれなりの水準なんですよ。でも、なんせ『シャーロック・ホームズ』であり、演じてるのがロバート・ダウニー・Jr、ジュード・ロウ。この3つのキーワード並べといて、この程度の内容じゃダメでしょう!

まあ、映画にスレてない学生さんや、『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズを手放しで面白がれるピュアな方々なら十分楽しめると思います。

60点。

チケット分は楽しめると思いますが、過度の期待は禁物。予告編以上の面白シーンはないですよ。




ヒューゴの不思議な発明

2012年03月04日 | 映画
映画『ヒューゴの不思議な発明』を見てきました。

予告編を見た時に、これは俺の好きな作品だっ、と直感して以来、ずっと封切りの日を待ちわびていました。

そして、その予感は、見事に裏切られました。

俺の想像の遥か上を、軽く飛び越える面白さ!

CGを多用した世界観は、元来あまり好きでないのですが、この作品においては、一昔前を表現にするのにジャストフイットしており、近くもあり遠くもある曖昧な時代が、独特の色彩と、夢の中のようなぼんやり加減によって、あざやかに描かれています。

そして、その世界観に、驚くほどハマった3D。『アバター』『グリーンホーネット』『バイオハザードIV』など、いくつか3D作品を見てきましたが、その結果俺が行き着いていたのは、目が疲れて、画面が暗く見えて、字幕も見辛いし、しかも、飛び出すと言うよりは奥行きが増えるだけの半端さ加減、なので今度からは2Dで見よう!だったのですが、それが180度ひっくり返されました。

これまでの、3Dであることを売りの前面に推して来た作品達と違い、この作品は、あくまで肝となる世界観の表現のためだけにそれを使用し、しかしそれが抜群に効果的で、正直感動しました。もし選べるなら絶対3Dで見た方が良いです!

付け加えると、2Dだと、世界観のためにあえて粗くなっているであろうCGが目につくんじゃないかなあ…。

ストーリーや演出も絶妙で、これ以上振り切るとアニメみたいにクドくなりそうなところスレスレで踏みとどまっており、しっかりファンタジーを表現しつつも、荒唐無稽すぎず、主人公の少年への感情移入に対して、一点のくもりも沸きませんでした。

少年の薄幸な生い立ちと、“機械じかけ”“奇術”“映画”“隠れ家”など、少年心にイチイチ響くであろうキーワドの高揚感とが、とても良い感じに対比していて、いつまでも少年気取りのダメな大人(もちろん俺)の胸に迫るのなんの。

ところどころに、映画創成期のレトロなフィルムが映されたり、その撮影シーンの回想が入り、当時初めて“動く絵”を体感した人々の感動を思い起こさせられるのですが、この作品の独特の世界観が、その感動の共有に一役買っており、改めて映画というジャンルについて考えさせられ、ふと気づけば、今までボヤけていた“俺が映画に求めているもの”が、きれいさっぱり炙り出されていました。そうだよな、映画って、だから面白いんだよな、って。

独特の世界観、映像美以外は、度肝を抜かれる要素は少ないのですが、ストーリー、演出、演技、行間などが、少しずつさりげなくひねられていて、その積み重ねと、目に見えにくいところに込められた、製作者達の作品と映画に対する拘りと愛が、この素晴らしい映画を作ったのじゃないかなあ、と思いました。

ひとつ不安要素があるとしたら、この褒めすぎレビューが災いして、皆様が過度の期待を持ちすぎる事でしょうか。

あと、要所要所で漏らさず感動するためには、極力雑誌などで予備知識を仕入れず、ニュートラルな心持ちで見ていただくのが肝要かと。

90点。俺が映画で泣いたのは『アンヴィル』『レスラー』『ゾンビランド』以来。ぜひ劇場の大画面でご覧ください。