

ジャーナリスト青木 理の書いた日本会議の正体を読み終えた。
前回 半分ほど読んで論評をアップし、その際にも触れたが この本を
読む前に日本会議研究(菅野 完)を読んでいたので良く理解できた。
日本会議の生い立ちとか、運動の方法については既に触れてきたので、
今回はズバリ日本会議の運動目標は何か?
巧くまとめてあった
①天皇、皇室、天皇制の護持とその崇拝。
②現行憲法とそれに象徴される戦後体制の打破。
③愛国的な教育の推進。
④伝統的な家族観の固守。
⑤自虐的な歴史観の否定。
思い出してほしい、元号法制化、建国記念日の制定、教育基本法の改正、
国旗国歌法、女性天皇制への反対、家族別姓の否定、新編日本史編纂(教科書
検定に合格)、天皇訪中反対運動、首相の靖国神社参拝支持と国立追悼施設
計画への反対運動等々・・・・
戦後の色んな事象で彼ら日本会議が右派運動としてやってきたことだ、振り
返ってみると なるほど彼らが仕掛け人(団体)だったのかと分かってくる。
彼らの5つの運動目標に沿って、実に戦後60年間に渡って一貫して右派運動
を展開してきたのだ、しかも今や政府自民党への影響力は絶大だ、安倍首相
本人が日本会議の運動の同調者なのだから。
世の中の動きをじっと見つめると、多くの彼らの運動が見えてくる、今は
当然憲法改正の運動だが。
彼らがやって来た愚直な運動を是とするか、非とするかは国民一人一人の
判断だ。
最後に右派運動が勢いづいたか? この答えは簡単で左派がいなくなっただ
け、冷泉体制の崩壊、社会党の解党、労働組合の弱体化等、アンチテーゼの消
滅だ。
その結果 これに反比例するように右派や右派的言説、活動が勢いを増し
きた。
民進党や共産党そして労働組合、少し頑張ってバランスとってほしいもの。