8日の夜7時、グレは旅立ちました。
大量の出血があったあと、じきに立ち上がるのも難しくなるほど弱り 横になったままの状態から、2日もの間、ずっと痙攣が続きました。
アゴの下をなでれば わずかに気持ちよさそうな様子も見せてくれましたが、最後の方はそれもわからなくなりました。この時にはもう 痛み止めの注射だけ。
ふた晩 そばで寝て様子も見ていたのに、結局 3日目の夕方 ちょっと離れている間に亡くなりました。
また、ひとりで逝かせてしまいました。
人を恐れて牙を向いていたグレが 最後は 先生の診察にもグッと耐えて 決して爪も出さない子になっていました。
人は怖くない、と、
人は悪くない、と、
人といるのは気持ちいい、と
やっとわかって 家族として一員になれたのに
それはあまりにも短くて…。
辛い病気だった。
よく耐えてくれた。
できるなら もっと 楽に 早く逝かせてあげたいと思いながら見守っていました。
何匹もの子たちとの辛い別れを経験したけど、ふと
ほふくポイントから保護した ほふくだけは 「ちゃんと逝けた」のかも、と考えていました。 亡くなる前日まで少し食べて おシッコは1回失敗しただけで、歩けなくなってじきに 旅立ちました。
ほふくは触れない子だった。 血液検査には連れて行ったけど、ブラシもさせない子だったので 補液も投薬も何もしなかったのです。
マイペースでゆったりと暮らし、ひっそりと静かに息を引き取った、
そういうイメージだったです。
本当は 何もしないで 食べられなくなったら自然に弱って、そして体も乾いて 意識がなくなっていって そんな最後が一番楽なんじゃないか。
最後まで力を振り絞って 戦わせるのは かえって可哀想なのではないか…。
そんなふうに思いました。
先生に ポソッとそれを言ったら
「答えは出ないですね…
その子の状態にもよりますから」
と言ってました。
確かに 弱っていてシンドそうなら補液しますよね。しないわけにいかない。
今、うちで一番元気印の若旦那、ミルモくんがリンパ腫と戦っています。まだ10歳です。あさって外科手術を受けます。