共同通信の記事によると、 旧ソ連構成国のアルメニアとアゼルバイジャンの間で22日夜から23日にかけて軍事衝突が起こり、停戦合意が崩壊したという。双方は互いに、相手が先に停戦合意を破棄し攻撃したと非難しているという。両国はナゴルノカラバフの帰属を巡り長年対立しているが、先週再び軍事衝突が起こり双方に200人以上の死傷者が出で、ロシアの仲介で14日に停戦に合意したばかりであったというから驚きである。ナゴルノカラバフという地名は、初めて聞いたが、アゼルバイジャンの中にありながら、アルメニアが実効支配している地域で、長年にわたって紛争が続いているとのことである。
ロシアのウクライナ侵攻で、旧ソ蓮の国々間では、我々が知らない紛争が今でも続いていることを知ったが、このナゴルノカラバフという地域の帰属問題もずうっと続いていることも初めて知った。ロシアが主導するCSTO(集団安全保障条約機構)には、現時点で、ロシア、アルメニア、ベラルーシ、カザフスタン、キルギス、タジキスタンの6か国が加盟しているが、ここにきて足並みが乱れ始めているようである。すでに条約から離脱しているアゼルバイジャンとアルメニアとの間には、紛争が絶えないようである。
アゼルバイジャンとアルメニアに旅行したのは、2013年5月のことだが、お気楽なもので、こんな紛争があることは全く知らなかった。アゼルバイジャンの首都バクーは、旧市街の歴史ある街でありながら、石油で儲けた金満都市としての栄華も誇り、なかなか魅力ある都市であった。アルメニアも、首都エレバンと古都エチミアジンを訪れたが、やはり歴史ある街との印象を持った。旅行中は、そんな紛争のかけらも感じなかったが、いろいろ知っていると怖いものがある。ベラルーシ、ウクライナ、モルドバ、カザグスタン、キルギス、ジョージア等旧ソ連圏の国々にも足を運んでいるが、今となっては、怖くて旅行する気も起らないのが本音である。
ロシアのプーチンは、予備役の動員命令を出し、国内でも反対運動が起こる等混乱が続いているが、戦争が収束する光はまったく見えない。ウクライナ東南部4州の強制住民投票でロシア化を正当化しようとしたり、長期戦に持っていくことがプーチンの戦略でもあるようで、始末が悪い。徴兵拡大で動員をかけるか、核兵器を使うしか選択肢が残っていないようなので、クーデターかなにかで政権が転覆することを期待するしかなさそうである。重病説はどうなったのかも気になるところである。
ロイター記事: https://jp.reuters.com/article/azerbaijan-armenia-fighting-idJPKBN2QO0FA
アゼルバイジャン旅行アルバム: https://youtu.be/QRRmruke5v0
アルメニア旅行アルバム: https://youtu.be/NeU4PQDoK1c
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