日本のコロナ対策は、感染症ムラを中心としたクラスター対策を基本とし、根本的に間違ってスタートしたが、安倍・菅両政権も、そのような感染症ムラの専門家を分科会に入れ、提言を受け入れてきたので、まともな正しい対策は全くできないできている。コロナ対策の基本は、PCR検査と隔離に尽きるというのが世界の常識となっているが、日本においては、感染症ムラが、自分達の利権を守るために、PCR検査の核を保健所に据えて、検査の拡大を拒んだものである。昨年4月に、日本感染症学会は、PCR検査は推奨しないというトンデモ提言行うなど今となっては世界の笑いものなるような専門家集団となっている。いまでも、PCR検査は、疑いの症状がある人及び濃厚接触者に限定しているから、検査数は世界に比べてはるかに少ない数にとどまっている。毎日新規感染者数が公表され、その増減に一喜一憂しているが、なんていうことなく、検査自体が限定的にしか行われていないので、出てきた数字は実体を表していない。コロナに感染しても症状の出ない無症状者もかなりの数がいて、人に感染させることもわかっている。無症状でも感染者をPCR検査で発見し、隔離してその数を減らしていくのが基本的な対策であるが、日本では、感染症ムラが保健所の利権を守るために、検査を外部に広げることに抵抗しているのである。検査が広がると検査を独占していた保健所の相対的位置づけが下がるので、利権確保の保身そのものである。英国株、デルタ株、ラムダ株等の変異株も猛威を振るいつつあるが、それはゲノム検査を行わないとわからない。日本には、優秀なゲノム検査機関がいろいろあるのに、それを利用せず、保健所の利権を守るため、素人が限られたマンパワーで細々と検査しているだけなので、大きな数字となって出てこない。ゲノム検査は恐らく10%程度しかやってないと思われるが、これではコロナの実体を掴み切れるわけがない。
安倍・菅両政権とも、政権維持しか眼中になく、体を張ってコロナ対策をやってこなかったといえる。世界の非常識を提言するような感染症ムラの専門家の言うことを信じ、間違った対策を打ってきた。旧態依然とした感染症ムラの組織にメスを入れることもせず、自分達の都合のいいように分科会や専門家の提言を扱ってきただけである。二人の責任は重大である。ベータ株やラムダ株の急速な拡大で、今後、予想をはるかに越えた感染者数が出ることも十分予見される。今の政府のコロナ対策は、ほぼ無策に等しいので、収まるわけもなく、その上、拡大を促す恐れのあるビッグイベントを強行しようというのだから気が狂っているとしか言いようがない。水際対策とて、PCR検査ではなく,精度の低い抗原検査しかやらないし、バブル方式といってもザルで穴だらけだし、感染対策として無観客は最低条件なのに、いまだに有観客にしようとしていることは信じられない。ワクチンも急ぎすぎて、頓挫しているし、ワクチンが万能ではないことは、英国の状況を見れば明らかである。「国民の命を最優先とする」なんて、口先だけである。心底そう思うなら、今からでも遅くないので、五輪イベントは中止すべきである。そう思っていないから、開催を強行するに違いない。マスメディアも問題点があれば、それを指摘する本来の機能を喪失しているから始末が悪い。強行したらどうなるかもわからないような人物が日本のトップにいることは日本の悲劇である。悲劇を繰り返さないためには、腐りきった自民党の独裁政権を倒すしかないと思われる。
一月万冊(7/3)考察: https://youtu.be/lniIGsYJw2E
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