カラスといちごとクロッカスと

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秋の庭から、鳥たちのために

2023年10月25日 08時00分00秒 | 果物、実、タネ

2023.09.20撮影

バンクーバーでは、緑化運動が盛んですが、それに加え、鳥獣を保護しようとする運動も盛んです。「運動」というとデモや集会をするようにも聞こえるかもしれませんが、そういうものではなく、市の指導もありますが、市民一般の意識が、一般的に高いと思います。

市民が簡単に保護できるのは、大きい動物、例えば、クマやシカではなく、鳥です。庭の花が咲いた後、タネになったのを切り飛ばさない、というだけでも、小鳥の冬場の食べ物になります。

バンクーバーで秋口から雨が多く、花が終わった後は見苦しいので切ってしまいたいのですが、わたしは、なるべくタネのついた茎や軸を庭に残しておきます。

そんな植物の例が、香草のディル(Anethum graveolens)です。

学名 Anethum graveolens
英名 Dill
和名 イノンド(蒔蘿)
別名 ディル
セリ科(Apiaceae)イノンド属(Anethum


ディルには、タネが半端なくつき、庭を園芸種できれいに作る人には憎まれる存在。わたしは、植物は野生種が好きだし、特にこのディルはきれいな緑の葉っぱなので、むしろ好きです。

が、タネができ過ぎる。タネのついた茎を切ると、バラバラバラとタネが落ちる。うわ〜〜、勘弁して。もちろん、もっと早めに切らなかったのは、わたし。

そこで、ディレンマに陥るわけです。切るべきか切らざるべきか、という。それで、毎年、よそ様から見える家の外側は切ってしまう、庭の中は半分ぐらいは切る、という、なんともどっちつかずのことをすることになります。

隣のおばさんは、わたしがまだ切っていないと、勝手に切って「くれて」います、外回りを。いずれにしても、自由に切ってね、と言ってあるし。

 2023.07.10撮影               2022.09.28撮影

左がディルの花、右がディルのタネ、です。冒頭のは、夏に切り戻した後の、2番花です。

次の花は、冒頭画像の右奥に見える薄茶色のツンツンしたものが、咲いていたときの姿です。そのツンツンは、タネのサヤです。花の色は、ピンク〜白で、中間色もあります。

 
2022.05.25撮影               2022.05.25撮影

学名 Hesperis matronalis 
英名 Dame's rocket 
別名 Sweet rocket
和名 ハナダイコン(花大根)
アブラナ科(Brassicaceae)ハナダイコン属(Hesperis

この植物も庭に出現したら、絶対になくならない。特別にきれいな花でいい匂いなので、咲いてくれているときにはいいのですが、これもとんでもなくたくさんタネをばさりばさりと落としてくれる。あ〜〜、これらからみんな芽が出るんかい? とこちらは身震いするぐらいです。

これも、ディルと同じように、わたしは中途半端な切り方をしています。

でもね、冬場に、小鳥が、止まると不安定な枝や軸につかまって、タネを食べているのを見ると、残しておいてよかった、と思います。

2023.09.20撮影

これは、ジョウ・パイ草(Eutrochium fistulosum)です。原産は、北米東部、中部、南部、です。バンクーバーを含む北米西部に自生しているかどうかはわかりませんが、庭には植えられています。


学名 Eutrochium fistulosum
英名 Common Joe-Pye weed「普通の、ありきたりの、ジョウ・パイ草」
キク科(Asteraceae)エウトロキウム属(Eutrochium

 
2021.09.27撮影               2022.09.29撮影

左の画像は、まだツボミ(やや咲きかけたのもある)です。右の画像は、ほぼタネになってから。このタネが3mも伸びた茎の先についているんですよ〜〜。その上に小鳥がつかまって、ゆ〜〜ら、ゆ〜〜ら揺れながら、タネをついばんでいる。この前は、ユキヒメドリ(雪姫鳥 Junco hyemalis)らしき小鳥が来ていました。


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