
FIREWIND - Salvation Day (2023) // Official Music Video // AFM Records
ギリシャ出身のギター・ヒーロー、ガスGが率いるパワー・メタル・バンドの作品も10作目となりました。
現在のメンバーはギターのガスG以外は
ヴォーカルがドイツ出身のハービー・ランガンズ
ベースがベトロス・クリスト(出身国不明)、
ドラムがベルギー出身のヨハン・”ジョー”ニューンツと国際色豊か。
このバンドには以前スリランカのヴォーカルもいましたね。
今年5月に来日も予定されています。この最新作を聴いて準備している人は多いと思われます。
ガス・Gの本名はコンスタンティノス”コスタス”カラミトロウディスという名前で、まるで、世界史に出て来るギリシャやローマの時代の人の名前のようですね。世界の人に知ってもらうために、短いニック・ネームにしたのでしょう。
ギリシャの中央マケドニア地方の出身だそうです。アレクサンダー大王を思い出します。
このバンドは1998年に結成され、ここ日本では安定した人気を誇ります。
典型的パワー・メタルで、古くはディープ・パープル、ブラック・サバスに始まり、ジューダス・プリーストあたりが今でもやっているストレートな印象をもつ正統派王道メタル(そう思っているのは日本人だけだと思います。アメリカあたりだと全く違う笑)ですが、個性があまり強くないところが特徴でしょうか?
ガスGのギターはソツがなく、十分うまいのですが、印象に残りにくいんですよね。例えば、スラッシュのギターなんか聴くと、その強烈なフレーズが頭に突き刺さってくる感じがあるんですが、彼にはそうしたものがないと言った感じです。
となると、作品の質で勝負となります。
そこで、この作品です。
見事に質の高い作品を作ってくれました。
まずご紹介した作品はアルバムのリーダー・トラックである「Salvation Day」。典型的なパワー・メタルなんですが、まず、イントロがいい。そして、メロディに起承転結があって、説得力がある。フックのあるアレンジが秀逸。バランスが取れた曲です。
次にご紹介するのは、私がこのアルバムのベスト・トラックだと思うこの曲「 Destiny is Calling 」です。サビの部分が気持ちい。
歌心あるメロディの展開や乗れるリフ、盛りだくさんのフック、そして何よりハービーの実に気持ちいい歌いっぷりが素晴らしい。
FIREWIND - Destiny is Calling (2023) // Official Music Video // AFM Records
もう1曲ご紹介します。「Chains」です。
ややスローな曲ですが、歌メロとヴォーカルが素晴らしい。そして乗れます。
LIVEの時には盛り上がり間違いなし。
ロニー・ジェイムズ・ディオが逝去してしばらくたちますが、こういう素晴らしいメタル・ヴォーカルを聴くと、後継者がいるなーと安心してしまいます。
Chains
器用貧乏といった感じのギター・ヒーロー、ガスGですが、レベルの高いヴォーカリストと組めば、彼がメタルに求める歌心が十分に表現されるんだと思った充実作・会心作の10作目でした。
最近あまり新しい洋楽を聴いてなくて、そろそろ自分のブラッシュアップのためにも新しいミュージシャンを開拓しないとなあと思っていた所です。面白い多国籍バンド、また教えてください。
コメントありがとうございます。
メタル・ファンには有名なギタリストで、オジー・オズボーンともやってたりします。
なるほど、たいぴろさんは、ドリシム、イエス周辺になると、超詳しそうですね。
私が詳しい洋楽はメタルとかハード・ロック、プログレ周辺ですが、よろしければ興味を持っていただけたならと思います。