昨日も大好きな皇居のお掘の周りを、少しだけ歩きました。すでに桜が咲き誇っており、その可憐さに心を奪われました。春に生まれた私は、日本の四季の中で春が一番好きです。出会いと別れの季節ですが、満開の桜はいつも見守っていてくれます。桜は美しく気高く咲き誇り、時が来れば潔く散ってゆきます。人もその生命と与えられた時間が限られているからこそ、そんなはかない生だからこそ、精一杯生きている瞬間瞬間が光り輝くのだと信じています。一年間に交通事故で亡くなる方が一万人をはるかに下回るようになった我が日本も、何年も連続して三万人を大きく上回る人々が自らその命を断っています。未遂も含めるとその十倍と言われており、これは毎年日本が見えない核爆弾を自らの上に落としていることと等しいのです。悲しいことに、輝ける日本の未来を担うべき若者や子供にもそんな選択をする人が後を断ちません。その結果周囲で悲しむ人、傷つく人はさらに何倍も生まれてしまい、不幸の連鎖は続くのです。かつて我々の祖先、日本の武士は、名誉のために潔く死ぬることを美徳としましたが、それは、そのはかない命を精一杯生き抜いたことが大前提なのです。生きるのが辛いから、そこから逃げるために死んだわけでは決してありません。むしろ死ぬより生きる方が辛い時は、生き抜くこと選択することを本当の勇気としました。私も現代日本の閉塞した社会に人一倍ストレスを感じている一人ではありますが、辛い時は、是非、毎春、その短い命を精一杯咲き誇る日本の国花、桜を、全ての日本人に思い出していただきたく、長々と綴ってしまいました。最後に私の尊敬するある侍の辞世の句をこのブログを読んで下さる全ての皆様に捧げます。『憂きことの なほこの上に 積まれかし 限りある身の 力ためさん』
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