事情があって、とある地方から首都圏に大型の仏壇を運ぶことを検討する必要に迫られた。こんな場合は当然インターネット検索。「仏壇」「 運送」などのキーワードで検索してみると、専門の運搬業者がいくつか出てきた。「料金は問い合わせ」というところが多かったが、だいたいの価格をWebで公開している業者もあった。
その業者は運送距離に比例して値段が上がっていく仕組みで、今回の条件では10万円程度らしい。「高速代は別途往復分を請求」とも書いてあるので、さらに数万円かかると思われる。運転手+作業員1人がやってきて梱包して軽トラックで出発地から目的地まで運ぶようだ。そういうシステムなら妥当な価格だと思った。
最初はどんな業者に頼めばいいのか皆目見当が付かず、途方に暮れていたのでとりあえずの値段が分かっただけで一安心だった。さらに検索していると「仏壇の輸送を複数の業者に合い見積もりがもらえる」かと思えるWebページを発見した。「これは便利そうだ」と感激してたら、単なる引っ越しの見積もりだった。たまたまSEO対策で「仏壇」というキーワードが入っていただけだった。
がっかりはしたものの、引っ越し業者に頼めばいいんだということに気付いた。これは収穫である。とりあえずクロネコヤマトを調べてみると「美術便」というサービスがあって、骨董、絵画、高級家具などを運んでくれるらしい。仏壇とは書いていなかったがまぁ似たようなものである。ざっくりと見た感じでかなり安くなりそうだった。
クロネコヤマトのフリーダイヤルに掛けて「仏壇を運んでほしい」と依頼したところ、「らくらく家財宅急便」というサービスで運んでくれるらしい。お位牌や仏壇の付属品などは運べないということだったが、もとより自分で運ぶつもりなのので問題ない。料金はなんと2万円以下なのである。最初10万円以上を覚悟していたのでビックリするほど安かった。荷物の引き取り日などの打ち合わせは、発送地点の営業所から連絡があるということで、住所・氏名・電話番号を告げて連絡を待った。
30分ほど経過して発送地点の営業所から電話が掛かってきた。私が発送するわけではないので、実際にその日に発送に立ち会う人が電話に出ると、「らくらく家財宅急便で運べるのは仏壇屋が発送する新品の仏壇だけ。使っている仏壇はチャーター便になる」ということを告げられた。「それは宗教的な理由ですか」などと訊ねていたが、結局引き受けてくれないということで電話を切ってしまった。せっかく安価に送れると思ったのにぬか喜びである。
ダメモトでもう一度クロネコヤマトのフリーダイヤルに電話した。やっぱり「らくらく家財宅急便」というサービスで運べるという。発送店から断られた経緯を説明すると、しばらく待たされて「上司とも相談した。少なくとも首都圏からは仏壇の発送ができることに間違いない。発送店と協議して改めて連絡する」ということになった。
しばらく後にフリーダイヤルの担当者から電話があった。「確かに発送店ではらくらく家財宅急便では新品の仏壇しか送らないという取り扱いになっているようだ。使っている仏壇でも送れるように話を進めたいが、発送店の責任者が不在なので、後日、改めて協議して連絡する」とのことだった。
結局翌日電話があって、「送れる」ということになった。発送店は今回だけの特例なのか、クロネコヤマトというブランドで展開している責任を感じて、今後は首都圏のサービスと同じにそろえることにしたのかは不明。値段も2万円弱+保険料ということで最初に調べた仏壇専門サービスよりも圧倒的に安い。めでたしめでたし。
* * * * * *
それにしても、お位牌とかお骨などというのなら話は別だが、仏壇を「らくらく家財宅急便」で送れないのは変な話である。確かに宗教的な色合いの濃いものではあるが、その実体は家具である。使ったからといって不潔なものでもない。ま、「使った仏壇を取り扱いたくない」という気持ちも分かる。霊的なものとか、たたりがあるとか、そんな気持ちもよく分かる。
混載便だから、ほかの家のタンスだとか食器棚などと一緒に運ばれるのであろう。自分の食器棚と他人の仏壇とか一緒のトラックに乗るとなればイヤだと思う人もいるかも知れない。
しかし考えてほしい。「使っている仏壇だから送らない」「他人の仏壇と一緒に乗せられるのはイヤだ」なんて言ったら、もっとたたりがあるんじゃないの。
その業者は運送距離に比例して値段が上がっていく仕組みで、今回の条件では10万円程度らしい。「高速代は別途往復分を請求」とも書いてあるので、さらに数万円かかると思われる。運転手+作業員1人がやってきて梱包して軽トラックで出発地から目的地まで運ぶようだ。そういうシステムなら妥当な価格だと思った。
最初はどんな業者に頼めばいいのか皆目見当が付かず、途方に暮れていたのでとりあえずの値段が分かっただけで一安心だった。さらに検索していると「仏壇の輸送を複数の業者に合い見積もりがもらえる」かと思えるWebページを発見した。「これは便利そうだ」と感激してたら、単なる引っ越しの見積もりだった。たまたまSEO対策で「仏壇」というキーワードが入っていただけだった。
がっかりはしたものの、引っ越し業者に頼めばいいんだということに気付いた。これは収穫である。とりあえずクロネコヤマトを調べてみると「美術便」というサービスがあって、骨董、絵画、高級家具などを運んでくれるらしい。仏壇とは書いていなかったがまぁ似たようなものである。ざっくりと見た感じでかなり安くなりそうだった。
クロネコヤマトのフリーダイヤルに掛けて「仏壇を運んでほしい」と依頼したところ、「らくらく家財宅急便」というサービスで運んでくれるらしい。お位牌や仏壇の付属品などは運べないということだったが、もとより自分で運ぶつもりなのので問題ない。料金はなんと2万円以下なのである。最初10万円以上を覚悟していたのでビックリするほど安かった。荷物の引き取り日などの打ち合わせは、発送地点の営業所から連絡があるということで、住所・氏名・電話番号を告げて連絡を待った。
30分ほど経過して発送地点の営業所から電話が掛かってきた。私が発送するわけではないので、実際にその日に発送に立ち会う人が電話に出ると、「らくらく家財宅急便で運べるのは仏壇屋が発送する新品の仏壇だけ。使っている仏壇はチャーター便になる」ということを告げられた。「それは宗教的な理由ですか」などと訊ねていたが、結局引き受けてくれないということで電話を切ってしまった。せっかく安価に送れると思ったのにぬか喜びである。
ダメモトでもう一度クロネコヤマトのフリーダイヤルに電話した。やっぱり「らくらく家財宅急便」というサービスで運べるという。発送店から断られた経緯を説明すると、しばらく待たされて「上司とも相談した。少なくとも首都圏からは仏壇の発送ができることに間違いない。発送店と協議して改めて連絡する」ということになった。
しばらく後にフリーダイヤルの担当者から電話があった。「確かに発送店ではらくらく家財宅急便では新品の仏壇しか送らないという取り扱いになっているようだ。使っている仏壇でも送れるように話を進めたいが、発送店の責任者が不在なので、後日、改めて協議して連絡する」とのことだった。
結局翌日電話があって、「送れる」ということになった。発送店は今回だけの特例なのか、クロネコヤマトというブランドで展開している責任を感じて、今後は首都圏のサービスと同じにそろえることにしたのかは不明。値段も2万円弱+保険料ということで最初に調べた仏壇専門サービスよりも圧倒的に安い。めでたしめでたし。
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それにしても、お位牌とかお骨などというのなら話は別だが、仏壇を「らくらく家財宅急便」で送れないのは変な話である。確かに宗教的な色合いの濃いものではあるが、その実体は家具である。使ったからといって不潔なものでもない。ま、「使った仏壇を取り扱いたくない」という気持ちも分かる。霊的なものとか、たたりがあるとか、そんな気持ちもよく分かる。
混載便だから、ほかの家のタンスだとか食器棚などと一緒に運ばれるのであろう。自分の食器棚と他人の仏壇とか一緒のトラックに乗るとなればイヤだと思う人もいるかも知れない。
しかし考えてほしい。「使っている仏壇だから送らない」「他人の仏壇と一緒に乗せられるのはイヤだ」なんて言ったら、もっとたたりがあるんじゃないの。
なかなか縁のないお話で、大変勉強になりました!
そして交渉力の勝利っすね。