漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0284

2020-08-09 19:26:40 | 古今和歌集

たつたがは もみぢばながる かむなびの みむろのやまに しぐれふるらし

竜田川 もみぢ葉流る 神奈備の 三室の山に 時雨降るらし

 

よみ人知らず

 

 竜田川に紅葉の葉が流れている。神が宿る上流の三室の山に時雨が降っているのだろう。

 当時、時雨が葉を赤く染めるとされていたことから、川に紅葉の葉が流れてきたのを見て、上流では時雨が降っているのだろうと想像して詠んだ歌。歌意は分かりやすいですね。
 左注に「または、あすか川もみぢ葉流る」とあり、初句に異説があることが示されています。



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