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暴走事故について考えてみる(AT車は減速しにくい)

2020-01-30 19:43:18 | 交通事故

前回に続き、暴走事故について。

前回では、MT車とAT車の「アクセルを離した際の動きに違いが出る」事を書きました。

では、今回は「何故そのような差が出るのか?」について。

 

まず、アクセル開度とエンジンの回転数は、例外を除き比例します。

MT車でもAT車でも、アクセルを深く踏み込めばエンジン回転数は上がり、踏み込み量を浅くすれば回転数は低くなります。

だから、ブレーキと間違えてアクセルを踏んでしまっても、アクセルを離す事でエンジン回転数自体は下がるのです。

 

この先で、MT車とAT車の違いが出ます。

MT車では、エンジンとタイヤの間にあるギアは、ドライバーが変速操作しない限り同じギアのままです。

使っているギアにより加速度・減速度は変わりますが、エンジンの回転数が上がれば速度が上がり、回転数が下がれば速度が下がります。

 

AT車は違います。

エンジンとタイヤの間にあるギアは、アクセルの踏み加減で車が勝手に変えてしまいます。

アクセルの踏み加減、深く踏み込めば自動的に低いギアに落として加速しやすくなり、踏み込みを浅くすれば高いギアに上げてエンジン回転数を抑え、その速度を維持する。

この様な制御をすることで、発進加速~定速走行維持 という一連の動きが自動でできます。

MT車ではドライバーが行わなければならないギアチェンジ

(クラッチを切りアクセルを一瞬戻す → ギアを1段高くする → クラッチをつなぐ)

を、車がやってくれるのです。

逆に言うと、低いギアに落としてエンジンブレーキなる手段での減速を自動で行う事が初期のAT車ではできず、その為か「低速ギアレンジ」が当初からDレンジの下に存在していますね。

 

この様な機構的な事情により、AT車はMT車に比べアクセルオフだけでは減速しにくい、と言う事がわかると思います。

この事が、前回の記事で書いた

・発進加速後、速度が30km/hから下がらない。(ギアが勝手に高いギアに変わってしまう為。)

・50km/hでアクセルを踏み込んで、約1秒後からキックダウンによって急加速に移行する。

となるわけですね。

いずれにしても、MT車もAT車もブレーキと間違えてアクセルを踏んでしまっては「加速体制」に移ってしまうので事故を起こす可能性は高くなります。

但し、この二つの検証例で、50km/h走行時のケースについては「急加速」に移ってしまうAT車は暴走し易い、と言えますね。

では、駐車場での暴走についてはどうでしょうか。

それはまた次回にアップしたいと思います。

 

 

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